ネット副業、特にブログやYouTubeなどは「スキル不要で誰にでもできて、サラリーマンの年収を1か月で稼げる」というような誇大妄想のような宣伝をしていることがあります。
私の知人がその手のネットコンサルをしていたことが発覚したため、「なんで嘘つくの?」という質問を何重にもオブラートにつつんで聞いてみたところ、クレイジーな答えが返ってきました。
誇大広告主の返事
なぜ盛りに盛った宣伝をしているか、知人の広告主に聞いてみたところ
明らかに嘘だとわかるタイトルならば詐欺に当たらない判例がある
とのことでした。
ネット副業においてそれは「明らかにわかる嘘」なのか
今の時代、ネットで稼ぐことはそれほど特殊なことではなくなりました。
誰でもYouTubeに動画をアップできますし、ブログも数時間で開設できる時代です。
好きなジャンルでブログを作るのならやりたくもない仕事を毎日するよりずっと楽しいですし、人気YouTuberのほとんどは遊んでいるだけにも見えます。
当然ながら見えない部分で様々な苦労がありますが、ネットコンサルの広告は「1本の動画で月収〇〇万円」だの「10記事で100万pv」だのと語り「その秘訣教えます」と、その「様々な苦労」の部分をショートカットできそうな謳い文句を並べています。
一度でもそのジャンルに挑戦していれば100発100中があり得ないことはわかります。
だから広告主やすでに実践している側は「明らかな嘘」だと判断できます。
しかし、初心者はどうでしょうか。
「稼げている人でも100発100中でない」ということを知らない人は多いはずです。
ならばネットコンサルの広告に対し「嘘っぽいな」と思いつつも「もしかしたら」という期待を持ってしまうのでしょうか。
「明らかに嘘とわかる」とは
判例は見当たりませんでしたが、弁護士さんがそれらしき回答をされていました。
シェアしたくなる法律相談所というサイトです。
ただ、この弁護士さんの解説では「全米が泣いた」という広告でその映画が実際にはたいしたことがない場合は詐欺罪にこそ問われないものの誇大広告として差し止められる可能性があるとしています。
一般的な感覚では、この解説を見て「スキル不要で誰でも簡単に~」はダメだろうとなりますよね。
でもネット副業のコンサル主は「詐欺罪に問われないのならGO」と考えるようです。
実際、雨後の筍のように次から次へと胡散臭い広告が表示されている今、公正取引委員会も全てをチェックしきれないのでしょうし、だとすると「詐欺罪に問われない上に誇大広告として怒られるのも運次第」となり、さらに彼らは調子に乗るのでしょう。
騙されないで
私は最低すぎる知人の言葉に説教を試みましたが不発に終わりました。
ネット副業をやってみたいという皆さん、どうか騙されないでください。
たしかに自宅で稼ぐことはできます。
好きなジャンルで稼ぐこともできます。
好きな時間に働くこともできます。
通勤が不要で好きな場所で働くこともできます。
ですが、最低限のスキルは必要です。
継続した行動が必要です。
独りよがりではなく、閲覧者や視聴者が喜ぶ内容にするために日々企画を練る必要があります。
見た目ではわからない裏の作業は膨大です。
私はネット副業そのものは否定しません。
特にサラリーマンとして働くのが辛いとか、人とコミュニケーションを取るのが苦手だという人にとっては天職になる可能性を秘めた働き方だとは思います。
ただ、「スキル不要で誰でも片手間で簡単に莫大な収入が得られる」という点については否定的です。
最後に
ということで、ネットに蔓延る「スキル不要で誰でも片手間で稼げる」という広告についてでした。
広告主は我々とは違う思考回路を持っているようです。
あの魅力的な(?)宣伝文句は「嘘」です。
具体的には「スキル不要」と「片手間」が嘘です。
正確には「誰でもスキルを学ぶことができて、ちゃんと継続して行動をすれば稼げる」です。
ま、この正しい文言で宣伝しても魅力的ではないですし「そらそうだろ」くらいの感想しか出てこないので人が集まらないのでしょうね。