ジョージアは物価がとても安く、ビザなしで365日滞在できるということでタイに次ぐ外こもりの聖地として有名です。
ですが来たことがない人にとっては「英語が通じにくい」「旧ソ連圏」などの理由でなんとなく怖いイメージがあるのではないでしょうか。
実際に首都トビリシに住んでいる私が2020年の最新情報をお届けします。
ただし、この記事は私個人の感覚で書かれています。
日本の外務省による海外安全ページや、ジョージア大使館などの公的な情報も必ず確認してください。
目次
2020年の治安
2020年2月現在、治安は比較的落ち着いています。
凶悪犯罪はあまり起きておらず、一般的な「海外旅行時のリスク管理」を徹底していれば大きな問題に巻き込まれることはないでしょう。
ただし、日本国大使館からは月数回「デモ」などの危険情報のメールが届いています。
「危ない場所に近づかない」という当たり前のことができていれば、デモが起きていても安全です。
コロナウイルスについて
中国・武漢を起点としてコロナウイルスが発生していますが、ジョージアは早い段階で中国からの直行便を就航禁止としたこともあり、国内に感染者はいません。
また、感染者がいないことでコロナウイルス関連のアジア人差別はほとんどありません。
初期の頃は感染者をゼロに抑え込んでいましたが、後に急増し「10万人あたりの感染発覚者数」がアメリカ合衆国を上回った時期もあります。
ぼったくり
現地の物価がわからない旅行者はどうしてもぼったくりの被害に遭いがちです。
ぼったくりが発生するのは露店とタクシーが多いです。
トビリシには至る所にコンビニがありますし、大きめのスーパーもあります。
できるだけそちらを利用しましょう。
流しのタクシーは避け、アプリを利用しましょう。
Yandex TaxiとBoltが有名です。
英語が喋れる・運転が穏やかなドライバーが多いのはBoltです。
Yandex Taxiのほうが少しだけ安いです。
ぼったくりのあるレストラン
レストランはほとんど適正価格(日本より圧倒的に安い!)ですが、一部地域では残念ながら客引きやぼったくり価格(観光客価格)が横行しています。
ぼったくりレストランが集中しているのはこちらです。
このチェックがある場所から北西へと伸びている道には両側にレストランが並んでいます。
ほとんどのレストランが客引きをしてきます。
「おいしくなかったらお金はいらない」というとんでもない条件を提示してくる客引きもいました。
食べてからお金を払わないというわけにもいきませんよね。
値段は一般的な大衆食堂の2倍以上します。
特に他のレストランより美味しいわけではないのでインスタ映えを狙う場合以外に敢えてここで食事をするメリットはありません。
暴力事件
私は遭遇したことはありません。
日本人観光客で1人だけ被害に遭った人を知っていますが、一般的なリスク管理をしていれば大丈夫です。
つまり、街灯のない夜道でキャリーケースを転がしたり酔っぱらってフラフラしたりしなければそうそう問題は起きません。
物乞い
日本ではなじみがありませんが、ジョージアでは物乞いは多いです。
特に春先から秋ころまでは老弱男女さまざまな物乞いが現れます。
冬も全くいなくなるわけではなく、道端や駅の中などでコップを持って座り込んでいる人を見かけます。
子どもの物乞いは自分が危害を加えられない存在であることを理解しているので、かなりエグいことをします。
たとえばテーブルの上にスマホや財布を置いていればそれを奪いますし、スーパーの袋を下げて歩いているとそれを奪おうとしてきます(こちらは持ってあげるかわりにお小遣いをもらおうとしているようです)。
私は働けない年齢の子であれば小銭をあげることはあります。
ですが基本的に物乞いへお金を恵むことはよい行いではありません。
ただしタイなど一部地域では「徳を積むこと」になるので一概には言えません。
自分の信念に従って行動しましょう。
宿の安全性
ジョージアは物価が安いです。
それは宿にも当てはまります。
ドミトリー(タコ部屋)形式であれば300円台というわけのわからない値段設定のところもあります。
ですがそういうところはロッカーがなかったり、出入りが自由になっていたりします。
身体的な危害を受けた人の話はあまり聞きませんが、荷物が無くなったという話はよくあります。
また、安い宿は冷暖房が完備されていないことが多いです。
安い宿は治安という意味だけでなく、快適度もかなり下がることを覚悟しましょう。
四季が存在するのは日本だけではありません。
トビリシは夏暑く冬寒いです。
夏は35度を越えますし、冬は氷点下まで下がります。
個室ならばホテルであれば1500円前後、AirB&Bなどなら1300円弱で冷暖房完備の部屋が借りられます。
アジア人差別・日本人差別はある?
残念なことに、この国でも中国人・韓国人への差別はゼロではありません。
ただ、それは極一部の人だけであり、その差別の度合いもそれほど激しいものではありません。
日本人差別については、逆の意味で存在します。
つまり、日本人をすごい人種だと思い込んでいるフシがあります(笑)
「日本から来た」というと目を輝かせて「未来の技術の国よね!」とか言う人もいました。
日本人であることをアピールする必要はありませんが、先人たちが築き上げてくれた日本人ブランドを壊さないよう、紳士的な態度で滞在したいですね。
パスポートは必要か
私は普段パスポートを持ち歩いていません。
ただ、2020年1月2月あたりから持ち歩くようにしています。
というのは、新型コロナウイルスのためです。
私は新型コロナウイルスが流行する前にジョージアにやってきており、その後移動していません。
その事実は私がアジア人であってもウイルスに感染するルートが極めて少ないことを示す証拠となります。
新型コロナウイルスが収束しない中でジョージアまで来ることはおすすめしませんが、すでに来ていたりのっぴきならない事情で来るのであればパスポートを見せて武漢には寄っていないことを示すのは潔癖を証明する手立てとなります。
ただし持ち歩くのであれば失くしたり盗まれたりしないように注意してください。
服の内ポケットに入れたり、ひも付きのケースに入れるなどの対策をしてください。
スマホに登録しておくべき番号
どの国でもそうですが、日本大使館の連絡先は必ず登録しておきましょう。
また、登録先はその国の言葉ですることをオススメします。
つまり
იაპონიის საელჩო საქართველოში(在ジョージア日本国大使館)
と登録すべきです。
なぜそうするべきかというと、トラブルに巻き込まれたときに見せることで危険を回避できるからです。
自分が日本人であること、(正当な理由があれば)自分に味方してくれるジョージア語を喋ることのできる公的機関があることなどを示すことで、不正な行為をしようとしている人は退いてくれます。
私は外国で偽警官に絡まれたことが何度かありますが、ネイティブクラスで会話ができないのでいつもこの方法で乗り切っています。
「ここに連絡する」と言って電話をかける仕草をすれば、正当な理由で絡まれた場合でなければ解放してもらえます。
日本大使館は現地の警察の番号よりもずっと効果があります。
最後に
ジョージアの首都・トビリシの2020年現在の治安と対策を紹介しました。
総合的に見て、ジョージアはとても治安のいい国です。
もちろん日本と比べれば治安は悪いです。
ですので一般的な海外旅行でのリスク管理は怠るべきではありません。
ジョージアはワインが安くておいしいのでつい飲みすぎてしまう人もいます。
ほどほどに。
どうしてもハメを外したいならスーパーで買いこんで宿で信頼できる人だけで飲みましょう。