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ジョージア-アルメニア 陸路の国境越え・ビザランの方法 費用・時間とイミグレ内の話

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ジョージアはビザなしで1年間滞在できる国です。

 

さらにその1年の間に一度でも国外に出ればカウントがリセットされ、その日から1年ビザなしで滞在が可能です。

 

これをビザランと呼びます。

 

過去にはタイで同様のことができたため、外こもりの間で話題になっていました。

 

ビザランそのものはその国のルールに則った合法なものではありますが、タイではビザランができなくなっています。

 

歓迎された行為ではないだろうということは知っておかなくてはなりませんね。

 

※ジョージア・アルメニア両国のイミグレスタッフたちはビザランにネガティブな感情は持っていないようです

 

※撮影禁止エリア以外では写真を撮っていたのですが、不具合でほとんどの写真が消えてしまいました。建物の位置などわかり難くて申し訳ありません

 

 

冬のバトゥミからトルコ側でビザランをするという方法もあります。

トルコ-ジョージア ビザラン 震災後の混雑度など状況チェック 意外にも不快なのはあっちじゃなく...

 

 

 

ジョージア-アルメニアの陸路での国境越え

 

ビザランであろうと、アルメニアへの移動(またはアルメニアからジョージアへの移動)だろうと、どちらにせよ国境でイミグレを通過します。

 

私が行った場所はこちらです。

 

 

ジョージア側はサダクロ、アルメニア側はヴァグラタシェンという地名のようですね。

 

とてものどかな地域で国境を越えようとしている人もまばらです。

 

 

ジョージア→アルメニアの国境越え

 

日本で言えば高速道路の料金ゲートのような場所です。

 

イミグレは向かって右手の建物です。

 

イミグレに行く前にはトイレがありますが、イミグレを通過した直後にもあります。

 

並んでいる人が少なく、自分の後方にバスが迫っているようなケースであれば先に通過してからトイレに行った方がいいかもしれませんね。

 

 

コロナ下での様子

 

ジョージア・アルメニアはともに2021年6月現在、日本など一部の国籍を持つ人に対し「3日以内のPCRテストの陰性証明書」があれば入国を許可しています。

 

PCRテストの証明書はイミグレで見せます。

 

もちろん返してくれます。

 

 

ニュートラルエリアの移動

 

ジョージアのイミグレとアルメニアのイミグレの間はニュートラルエリアと呼ばれる「どちらの国でもない領土」です。

 

ジョージア側はイミグレを抜けるとタックスフリーのお土産屋さんがあり、そこを抜けて橋を越えて数分歩いていくことになります。

 

 

アルメニア側のイミグレから出国

 

ジョージアから渡ってきた場合のアルメニアのイミグレはゲートの中央です。

 

駐車場の管理室のような小屋の先の建物から入ります。

 

ジョージア側のイミグレでは荷物の検査がありませんでしたがアルメニア側のイミグレを出る際には検査があります。

 

飛行機と違って大型のスマホバッテリーなどがあっても問題はありませんでした。

 

ここを出るとアルメニアになります。

 

車のゲートのところでもう一度パスポートをチェックされますので奥深くにしまいこまないように注意してください。

 

 

コロナ下での様子

 

PCRテストの証明書はここでも確認されます。

 

イミグレの手前にスタッフが常駐しており、そこでテストの実施日と陰性であることを確認してくれます。

 

もちろんここでも証明書は返還されます。

 

 

アルメニア→ジョージアの国境越え

 

アルメニアからの国境越えも基本的には同様です。

 

アルメニアの出国用イミグレは建物の中央です。

 

ジョージア側からの出国用イミグレのフェンスを隔てた反対側(建物に向かって右手側)になります。

 

イミグレの手前に受付っぽいところがありますが、特に何もしなくていいそうなのでにこやかに挨拶をしながら通り過ぎましょう。

 

建物内をまっすぐ進むとすぐにイミグレがあります。

 

 

ジョージア側のイミグレから出国

 

ニュートラルエリアを歩いていきジョージア側のイミグレに向かいます。

 

ジョージアのイミグレは中央の建物です。

 

アルメニア側から見て、「ジョージア側から入国する際のイミグレ」、道路、その右手が「ジョージアへ入国するためのイミグレ」です。

 

この入国用イミグレの右手は車の入国ルートのようでした。

 

イミグレは私が行ったとき自動ドアが手動になっていました。

 

取っ手がないので強引にこじ開けましょう。

 

 

コロナ下での様子

 

ここでもPCRテストの証明書を見せます。

 

さらにジョージアでは入国前にネット上で「入国申請」のようなものが必要です。

 

といっても許可・不許可を貰うものではなく、事前登録のようなものです。

 

申請用のサイトはこちら

 

登録したメールアドレスに「完了しました」というメッセージと何やら番号が送られてきますが、「登録したこと」が重要なようでイミグレでは番号を確認することはありませんでした。

 

登録していない場合、その場で申請するように言われるだろうとは思いますが事前に済ませておいたほうがいいでしょう。

 

さらに、入国3日目には自腹でPCRテストを受ける必要があります。

 

その結果は特に伝える必要はないそうです。

 

パスポート番号等でデータベースに連携しているのでしょう。

 

この自腹のPCRテストを期限内に受けないと日本円換算で60万円近い罰金が発生します。

 

場合によっては指示に従わなかったとして退去命令が下されるかもしれません。

 

何があってもPCRテストは受けましょう。

 

当然ですがビザランなど「ジョージア国内で最近PCRテストを受けた」としても再度受ける必要があります。

 

ビザランだろうと通常の国境越えだろうと、「ジョージアに入国」からの手続きは同じです。

 

 

「入国3日目」とは?

 

「入国3日目」が「国境を通過した日を含むのか」が曖昧ですよね。

 

国境通過時は他にも心配があってうっかり聞き逃したという人もいるかもしれません。

 

正確には「国境を通過した瞬間から72時間以内」です。

 

なお土日祝日も制限時間にカウントされますので注意してください。

 

多くの病院は土日も診療していますが営業時間が短縮されているケースもあるので確認しておきましょう。

 

 

3日目に電話がかかってくる

 

国境越えの日を1日目として3日目(入国後72時間以内のどこかのタイミング)に電話がかかってきます。

 

電話をかけてくるのはジョージア国の医療機関だそうで、日本語は通じませんがジョージア語・ロシア語・英語が通じます。

 

「あなたは〇〇さんね?PCRテストのリミットは明日の朝よ」みたいなことを言われます。

 

こちらが口を開くのは

最初の挨拶(ハローでもズドラストヴィチェでもガマルジョバでもOK)

名前を訊ねられた際の「YES」

PCRテストを受けてね?に対する「YES. I'll go today(またはtomorrow morning).」

くらいです。

 

日本語以外での電話は不安なので着信があっても返事をしたくないと思うかもしれません。

 

たぶんこの電話を無視しても期限までにPCRテストを受けさえすれば大丈夫だとは思いますが、相手機関に余計な手間をかけさせないためにも頑張って返事をしましょう。

 

 

PCRテストその後

 

入国してからのPCRテストで陰性だった場合、特に何もする必要はありません。

 

結果をどこかに伝える必要もないので安心してジョージアを楽しみましょう。

 

なお、あくまで現時点で陰性であるだけで、感染しないわけではありません。

 

ジョージア国内にもデルタ株も入ってきており、その一方で6月下旬に屋外でのマスク着用義務がなくなり、7月1日からは夜間の外出が許可されます。

 

もともとジョージア国民はだいぶ気が緩んでいますが、今後さらにゆるゆるになるでしょう。

 

手洗いうがいなど自分でできることは全力でやりましょう。

 

 

ビザランの方法について

 

ジョージアからビザランをする場合について説明します。

 

ジョージアからイミグレを通過し、アルメニアのイミグレも通過してアルメニアに入国、そしてその足でそのままアルメニアのイミグレから出国、同じ道を通ってジョージア側のイミグレを通過して入国です。

 

つまり「ジョージアの出国スタンプ」「アルメニアの入国スタンプ」「アルメニアの出国スタンプ」「ジョージアの入国スタンプ」の4つを獲得することになります。

 

ジョージア人に話を聞くと「ニュートラルエリアで引き返していい」と言う人もおり、実際にニュートラルエリアで「ジョージアの出国用イミグレからジョージアの入国用イミグレへの移動」が可能ではあります。

 

ですが「アルメニアのスタンプが必要よ」と追い返されます。

 

ジョージア在住のロシア人など日本人以外でビザランをしている人は多いようで、イミグレのスタッフも特に不審に思っておらず、こちらから「当日中にすぐにジョージアに戻る」と言っても「あらそう、気を付けてね」と返ってきます。

 

少なくとも2019年時点では、ジョージア・アルメニアともに現地のイミグレスタッフには嫌われる方法ではなさそうです。

 

何かわからないことがあったら、変にボカさずに事情を説明して正しい方法を聞きましょう。

 

 

ネット環境 SIMカードは使えるか?

 

私はジョージア側のBeeLineを使っています。

 

ジョージア側のイミグレ内ではアンテナが3本で不自由しませんでした。

 

アルメニア側のイミグレではアンテナが1本に減っており、やや繋がりにくい状況でした。

 

とはいえネットで検索をすることはできる状態です。

 

空港と異なりFreeWifiはないようでした。

 

英語・ロシア語・ジョージア語・アルメニア語に不安がある方はSIMを購入しておきましょう。

 

 

費用

 

イミグレでかかる費用はゼロ円です。

 

飛行機と違い、水の持ち込みも可能なので新しく買い直す必要もありません。

 

※イミグレの建物内には飲み物やパンなどの軽食の自販機はあります

 

イミグレまでの交通費はトビリシからであれば片道50GELから80GEL程度、日本円で2000円前後を考えたらいいでしょう。

 

ビザランの場合は「待っていてもらうためのチップ」も併せて渡すとスマートです。

※ジョージアではチップは必須ではありませんが場合によっては別の旅行者を乗せて帰ってしまうこともあります。待ってもらうことを約束した上で「行きの料金と待機のためのチップを渡し、帰りの料金は戻ってきてから払うという形式が安全だと思います

 

SIMカードはあったほうがいいでしょう。

 

わからないことをネットで調べられるというのは言葉が通じない海外では便利です。

(陸路で国境を越えるような方には言うまでもない話でしたね)

 

ジョージア側はいくつかの会社がありますが、どれも最安値は数百円です。

 

節約すべきポイントではないですよね。

 

 

時間

 

空港と違い、待ち時間はほとんどありません。

 

曜日や季節、国際バスの到着タイミングなどによって異なるのでしょうが、私が個人で行った際には前に数人程度しかおらず、一人当たり2~3分で終わりました。

 

ニュートラルエリアの移動は片道5分程度です。

 

ジョージア側・アルメニア側それぞれのイミグレの場所にちょっと迷うかもしれませんが、外の道そのものは分かれ道がないのでただただ道なりに歩くだけです。

 

 

なお、このイミグレからアルメニアの首都エレバンまでは200km以上あり、車だと4時間かかります。

 

これをタクシーで行こうとすると物価の安いこの国でもさすがに数千円から1万円近い額になるでしょう。

 

途中の街を観光しながら数日かけて移動するのがいいかもしれません。

 

※時間をかけたくないのなら国境越えのバスかいっそ飛行機で行きましょう

 

 

最後に

 

ということで「ジョージア→アルメニア」「アルメニア→ジョージア」の陸路国境越えの方法を紹介しました。

 

私は個人で陸路越えしましたが、バスなどであれば他の乗客の後ろについていくだけなのでもっと簡単そうですね。

 

ジョージアのトビリシからビザランに行くのなら今回紹介したイミグレが移動距離も手続き時間も最短だと思います。

 

ちなみに、トビリシからこのイミグレまではタクシーで約1時間半、料金は2000円程度です(片道)。

 

イミグレではジョージア側・アルメニア側ともにタクシーの運ちゃんが客引きしています。

※客引き運ちゃんの料金は聞き忘れました

 

陸路の国境越えは旅慣れたバックパッカーでないのなら少し不安になるでしょう。

 

ですが実際に一度でも体験すると「空路よりあっけない」と感じるはずです。

 

今回紹介したイミグレは周囲に何もないのどかなエリアです。

 

風景は「異世界モノアニメ」などのファンタジーを彷彿とさせる美しさがあります。

 

オススメです。

 

 

最後に。

 

当記事は国境越え・ビザランの方法を紹介した記事です。

 

ですが2021年現在、あの世界的な感染症のせいでジョージア・アルメニア両国は決して「安全な国」と言える状況ではありません。

 

日本の外務省による「海外安全ホームページ」でも渡航中止勧告が出ています。

 

これは「その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。」という意味です。

 

強制的な渡航禁止・退避命令ではありませんが、「どうしても今じゃなきゃだめか?」という自問自答は必要でしょう。

 

特にジョージアは呑気な国民性なのか、すでにマスクをしていない人も多く、距離感が近い人もいます。

 

さらにはロシア語は発音法が原因で飛沫が飛びやすく、みんな大声で喋ります。

 

当記事は「ノーガードでジョージア・アルメニアへ行こう」という趣旨のものではありません。

 

ジョージアはとてもすばらしい国ですが、日本から遊びに来るのはもうちょっと待った方がいいかもしれません。

 

 

 

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