ジョージア

トルコ-ジョージア ビザラン 震災後の混雑度など状況チェック 意外にも不快なのはあっちじゃなく...

更新日:

 

2023年2月。

 

トルコで未曾有の大地震が発生しました。

 

このことは地震大国・日本でも報道されたかと思います。

 

私は震災発生時、トルコ国境からバスで40分のバトゥミという街に住んでいました。

 

あれから1か月経ちました。

 

復興が始まっているそうなので、支援がてらトルコ国境を抜けてみました。

 

当記事は「ジョージア-トルコ」のビザランと、震災1か月後の国境付近の街の様子を紹介します。

 

 

 

そんなタイミングで行くなんて迷惑じゃないのか

 

必ず出てくる「震災で大変なときに行こうとするなんて迷惑だ」という声。

 

言いたいことはわからないでもありません。

 

私は基本的に引っ込み思案かつ引きこもり体質なので、被災直後に行ってもがれきの除去などは手伝えなかったでしょう。

 

混乱の真っただ中にトルコ語を満足にしゃべれない私が行っても、お金を落とす以上に現地の人たちに無駄なリソースを使わせることにもなったかもしれません。

 

なので、現地ニュースなどをもとにある程度落ち着いたであろう1か月後というタイミングで行きました。

 

 

また、今回は被災地まで訪れてはおらず、国境を超えてすぐの街(正確には国境から4km程、徒歩で1時間程度の街)を訪れてすぐ戻りました。

 

今回の主な目的は、トルコにいる知人にお菓子とカイロ(使い捨てカイロ50個・USB充電式カイロ2個)と現金を渡すことです。

 

副次的な目的として、ジョージアのビザランもしました。

※ジョージアはビザなしで1年滞在でき、その期間内に一度でも出国すればそれが空路であれ陸路であれ、ビザなし1年の期間がリセットされます

 

 

トルコ人は普通に元気だった

 

今回会いに行った知人はそもそも被災地から離れた場所に住んでいたこともあり、「被災地とその住人たちは大変だけど俺たちは大丈夫だ」といつも通りの笑顔を見せてくれました。

 

逆に安物のお菓子を大量に持って行ったのは迷惑だったかもと不安になるほどの「普通」の様子でした。

 

※知人には小さな男の子がいるのでお菓子の山には喜んでくれました

 

 

また、国境を超えてすぐに物乞いが集まってくるのではないかと危惧していましたが、そんなことはまったくありませんでした。

 

タクシーの運ちゃんがちょっと声をかけてきたくらいで、「ジョージアのウザい物乞いやしつこいタクシーの運ちゃん」と比べるととても穏やかでした。

※ちなみにトルコは(人によって変わりますが)世界三大ウザい国に名を連ねたりします

 

旧ソ連国であるジョージアと比べると表情も穏やかで、(時差を考えず)開店前のモールに入ろうとした私にすら笑顔で「まだだよ」と制止するほどでした。

 

※当然ながら人によります。トルコ人全員が親日で「お、日本人か?オウイエイマイフレンド」という態度だという意味ではありません

 

ということで、震災後のトルコ(正確にはジョージア国境付近の街SARP)は特に問題もなく平穏な日常を営んでいました。

 

よく考えればわざわざ行かなくてもわかることでしたね。

 

日本で言い換えれば、東日本大震災があったときに沖縄に来て「震災大丈夫?」と不安になっているようなものです。

 

 

ジョージアのビザランについて

 

ジョージアのSarpiという街とトルコのSarpという街の間には国境があり、徒歩で渡ることができます。

 

2023年3月時点では、双方の国にとってコロナは過去のものとなりつつあり、PCRテストやワクチン接種証明書はもちろん不要、そもそもマスクをつけている人すらほぼいないという状況です。

 

前述の通り、ジョージアは一度でも一瞬でも出国すればそこから1年間はビザなしで滞在できます。

 

そのため、陸路でイミグレを通過しその日のうちにまた同じイミグレからジョージアに戻ることでノービザでさらにその日から1年滞在が可能となり、そのことをビザランと呼びます。

 

選択肢としては、今回紹介するバトゥミ-トルコと首都トビリシ-アルメニアがあります。

 

ちなみにトビリシ-アルメニアのビザランについてはこちらの記事で紹介していますのでご覧ください。

ジョージア-アルメニア 陸路の国境越え・ビザランの方法 費用・時間とイミグレ内の話

 

 

アルメニアかトルコか

 

どちらがいいかはあなたが住んでいる場所・季節によります。

 

まず、夏ならトビリシ一択でしょう。

 

夏のバトゥミはオンシーズンなので人がたくさんいます。

 

バスもマルシュルートカも異臭・体臭に片道40分以上耐えなければならず、当然乗り物が混んでいればイミグレも混んでいる可能性が高いです。

 

私なら冬のバトゥミをオススメします。

 

冬はオフシーズンなので人が少ない上、バトゥミはリゾート化の途中なのでタワマンが驚くほどの安さで借りれます。

 

コロナ真っただ中の2021年は50F近いタワマンの中層階が3万円台というクレイジーな値段でした。

 

2022-2023年の冬は観光客が増えたことやウクライナ・ロシアの人が大勢流入したことで倍の6万円台が底値です。

 

個人的にはキレイな部屋なので6万円台でもまだ安いと感じます。

 

 

移動方法

 

バトゥミからのビザランならば、移動方法は市バスかマルシュルートカ(乗合バス・バン)がいいでしょう。

 

市バスが最安ですが、座れなかった場合はかなり混雑します。

※ジョージアはお年寄りに席を譲るのが当たり前です。タテマエではなく、ほぼ全国民が息を吸うように席を譲ります

 

市バスは16番です。

 

 

マルシュルートカは88番が国境まで行きます。

 

ちなみに現地の人が言うには、マルシュの番号や種類はコロコロ変わるらしいので「88番」は参考程度に考えてください。

 

国境の街はsarpiです。

 

マルシュの行先表示はジョージア語で書かれていることが多いですが、sarpiはアルファベット表記されていることが多いのでそれを目安にしてください。

 

ちなみにマルシュも市バスのバス停で待っていれば停まってくれます。

 

 

その他、野良のタクシーという手がありますが、ジョージアの(というか世界中どこでも)野良のタクシーは評判がよくありません。

 

boltタクシーを使いましょう。

 

アプリストアでboltと検索すればiPhoneでもAndroidでも出てきます。

 

blotタクシーの金額は17GEL前後です。

 

実際にアプリで経路を選択すると金額が表示されるのでぼったくりの心配がなく安心です。

 

 

バスの運行間隔

 

公式では16分間隔で運行されています。

 

体感的には30分に1本程度です。

 

電光掲示板があるバス停で待つと安心です。

 

 

移動時間

 

待ち時間を含めず、純粋な移動時間だけならばバス・マルシュは約40分です。

 

タクシーの場合は停留所がないためもうちょっと早く着くでしょう。

 

 

イミグレの混雑度 ジョージア→トルコ

 

実はここのイミグレはかなり評判が悪いです。

 

google mapの口コミも「3時間かかった」だの「職員が働かない」だのという悪評が散見されます。

 

ただ、私が実際に訪れた2023年3月10日午前9時時点では、以下の通りの状況でした。

 

 

ジョージア出国側

左側のオブジェがイミグレ、右側にはEU加盟国ではないくせになぜかEUの旗が掲げてあります。

※不思議なことにトルコ側にはEUの旗は掲げられていません。EU入りの順番を考えたら...

 

ジョージア側イミグレで待っている人は30人程度。

 

並んでから抜けるまで約10分でした。

 

結果的に、「最もイライラした」のはこの場所です。

 

というのも、ジョージア(というか旧ソ連圏)特有の「すき間さえあればそこに並ぶ」という日本では考えられない思考回路を持った人が多いためです。

 

しかも窓口が3台稼働していたのですが列がめちゃくちゃで、奥に行きたい人のために一瞬でもスキマを開けるとそこに勝手に人が並び始め、その瞬間に文句を言わないと既成事実化されてしまいます。

 

奥が詰まったため私が空けたスキマで止まった女性が「私は最初からここにいた」と言い出したときはxろxうかと思いました。

 

カタコトのロシア語で文句を言ったところ、私の後ろに並んでいたごっついガタイのおじさんが私に同調してくれたので事なきを得ました。

 

 

もしあなたが列に並んでいて、自分の横や斜め後方に人が立ったら十分注意してください。

 

横の人はじわじわと近づいてき割り込んできます。

 

斜め後方の人もじわじわと前に出てきて割り込んできます。

 

 

トルコ入国側

 

ジョージア出国側とは明らかに人数が合わないほど人が少なく、サクっと通過できました。

 

並び始めてから通過するまで5分かかりませんでした。

 

 

イミグレの混雑度 トルコ→ジョージア

 

トルコ出国側

トルコ側のイミグレは普通の建物。入り口(トルコの出口)は建物中央から

 

ほぼ人がいませんでした。

 

待ち時間ゼロで、カメラチェックだけの1~2分でした。

 

私ははトルコ側国境から徒歩1時間の街まで歩いたうえでそこで知人と談笑してからもどってきたため、バスやマルシュなどの到着タイミングとズレていたのでしょう。

 

 

ジョージア入国側

 

ここも人がいませんでした。

 

暇すぎたのでしょう、職員と掃除のおばちゃんが談笑しており、そこが営業中(?)のイミグレだと気づきませんでした。

 

ジョージア語であいさつをする私にちょっとだけ微笑んでくれました。

 

 

何を聞かれた?PCRテスト・ワクチン証明書・保険は?

 

何も聞かれませんでした。

 

PRCテスト不要、ワクチン証明書も不要、「何をしに行くのか」すら聞かれませんでした。

 

会話をしたのは「こんにちは」「カメラ見て(トルコ側のみ)」「楽しんで」くらいです。

 

なお、これは職員によって異なり、特にバックパッカーのような小汚い風貌の人はたとえ日本パスポートを持っていても時間がかかるようです。

 

私は(実際清潔かどうか別として)清潔感のある姿だったこと、(ジョージア側のみですが)ジョージア語で挨拶ができること、カタコトながらロシア語で意思疎通できることなどから割と甘めの対応だったかもしれません。

 

 

不快だったこと

 

ジョージア人(旧ソ連人)の一部のウザい人は本当にウザいです。

 

具体的には

・列に並ぶという概念を理解できない人

・しつこいタクシーの運ちゃん

が特にウザいです。

 

列にスキマがあれば割り込んできますし、窓口が増えたら(列の最初の人からではなく)早いものがちで他人を押しのけながら殺到します。

 

殺到する人は他人にぶつかっても気にしないため、体重が軽い人はゴツいジョージア人男性に吹き飛ばされることがあります。

 

 

タクシーの運ちゃんは一人ひとりが勧誘に来ます。

 

一人断っても隣の運ちゃんが勧誘するという「直前の出来事から結果が予想できない」人がいます。

 

もちろんこれらは全員ではなく一部の人ですが、ジョージアでは(というか旧ソ連圏の国々では)これらが本当に多いです。

 

 

最後に

 

ということで、2023年3月時点でのトルコのジョージア国境付近は平和でした。

 

ただし、噂で聞いていたほど混雑していなかったのが「国を超える余裕がトルコ人になくなっていた」のだとすれば、平和に見えたのは私の想像力のなさが原因かもしれません。

 

 

ビザランとしては、冬の平日ならば比較的スムーズにできそうです。

 

トルコ側は歩いて1時間ほどのところにバーガーキングなどがある小さなショッピングモールがあるので、観光がてら足を伸ばしてもいいかもしれませんね。

 

 

 

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