TBSドラマ「恋はつづくよどこまでも」がネットを中心に盛り上がりを見せていますね。
ですが主人公の天堂浬への人気が集まる一方、「こんなことありえない」の連続でドラマに入り込めない人も多いようです。
その原因にヒロインが主人公に対して見劣りするという声がありますが、実は原作漫画でもヒロインはブサイクとされているため「原作通り」です。
やっぱり漫画と実写ドラマでは許容されるファンタジー度合いも違うのでしょうね。
「ヒロインがブサイク」と「医療現場で恋愛脳」
「恋はつづくよどこまでも」のドラマで批判の声が多いのは「ヒロインがブサイク」と「医療現場で仕事そっちのけで恋愛脳」という点です。
ですが、前述の通りヒロインは原作漫画でもかわいくないという設定です。
※漫画でも実際の絵柄は普通にかわいいのですが、ヒロイン自身だけでなく無関係な女性からも「何あのブサイク」と言われています
原作漫画はいわゆる少女コミックであり、何の取柄もないけど健気に頑張るヒロインにたくさんのイケメン男子が寄ってきて、それでも最初から想っていた男性と添い遂げるという超王道展開です。
この展開そのものはありふれた内容であり、原作漫画ではその展開を「ありきたりすぎる」という人はいても「現実ではありえない」と批判する人はいませんでした。
実写では許されない?
超王道ラブコメですが、実写だと医療現場という設定が生々しく感じてしまうということもあり受け入れられにくいようですね。
特に今期は医療ドラマがたくさん放送されており、この作品以外は本気で医療に取り組む真面目な作品ばかりです。
他のドラマも見ている人は、毎週医療現場の苦悩を見せられるため、能天気に恋愛のことを最優先する展開が許せないのでしょう。
実写ドラマで変更になっている脚本
実は原作漫画とは設定が一部変更になっています。
個人的に一番「コレジャナイ」と感じているのはヒロインの行動です。
原作でもヒロインは天堂浬を想い続け、付き合いだした時は浮かれて患者にまでその話をするような恋愛脳です。
ですが、基本的には医療に真剣であり、その点については病院の同僚のほとんども認めている状態でした。
ライバル看護師である酒井結華と口論になるシーンは原作にもありますが、それは患者ファーストな七瀬と治療ファーストな酒井結華の考え方の違いであり、「恋愛脳とは違うんです」というようなものではありませんでした。
ドラマでも患者のために冊子を作ったり、会話をする中で他の医師や看護師が気が付かなかった問題を発見してはいます。
とはいえ恋愛部分がクローズアップされすぎて「ご都合主義」に見えてしまいます。
片手間で患者と接したらなんか偶然うまいこと行ったという風に感じてしまいます。
※個人の感想です
ヒロインの責任ではない
ネットの一部ではヒロイン役の女優への批判が集まっています。
ですが、私はヒロインが誰であっても結果はほとんど変わらなかっただろうと感じます。
かわいければかわいいほど恋愛脳なキャラクターは批判されるものですし、ブサイクな女優がやれば医療に向き合っていないことに批判が集まります。
このヒロインをプライベートやこれまでの作品のイメージが存在する実在の女性が演じるのは無理なのでしょう。
この作品そのものを実写化しようとしたのが無理なのでしょう。
もうこの手の作品を実写化するのであれば、VR形式にしてヘッドギアを装備した視聴者がヒロイン役になるしかないのではないでしょうか。
地上波でそれをやるのは挑戦的すぎますが、AbemaTVやYouTubeであれば話題になりそうですよね。
最後に
TBSドラマ「恋はつづくよどこまでも」が賛否両論で盛り上がっています。
ヒロインへの批判が集まっていますが、個人的にそれは的外れだと感じています。
原作漫画でもヒロインはブサイク設定であり、それでも健気に医療現場や患者に向き合う姿が共感を得られていました。
ドラマ版では医療や患者への向き合い方がご都合主義に見えてしまい、常時恋愛脳となってしまっています。
これはヒロイン役の女優の問題ではなく、脚本の問題かそもそも実写でやること自体が無理だったということではないでしょうか。
すでに人気がある超王道ラブコメ漫画を実写化するのはどうしてもヒロイン役に批判が集まります。
原作ファンはすでに理想のヒロインが頭の中に存在しますし、原作未読派は漫画特有のご都合主義展開についていけません。
漫画の実写化は失敗することが多いのに後を絶たないのは、賛否両論であっても話題にはなるためその時点でスポンサーの要求はクリアできているためだと聞いたことがあります。
視聴者側としてはやるせないですね。