ウシュグリ村。
ジョージアにある秘境で、村そのものが標高2000メートル超えの「ヨーロッパで最も標高が高い人が定住している村」とされています。
※ジョージアは正確にはヨーロッパではなくコーカサス地方
そんなウシュグリ村の観光のハイシーズンは夏。
ですが私は敢えて冬に挑戦してみました。
※当記事の画像はタップすると拡大します
個人的には冬にウシュグリ村を訪れるのはオススメしません。
理由を以下にまとめましたのでご覧ください。
行くなと言っておきながら冬のウシュグリ村の魅力を紹介します。
基本は雪
前述の通りウシュグリ村は標高2000メートルを超える山の中に位置しています。
そのため冬は常に雪が積もっています。
夜は-10度以下になることもザラで、日中も天気が悪いと0度を超えることがありません。
雨が降るということはなく、天気が悪いと雪が降ります。
山なので天候も変わりやすく、天気予報で晴れとなっていても雪がちらついたりします。
「にわか雨」「天気雨」のノリで雪が降るので、晴れて絶景が見れると喜んでビューポイントへ歩いて行ったら到着する頃になぜが横殴りの雪だったりすることもあります。
とりあえず「冬はどんな天気予報でも雪が降る」という心構えが必要そうです。
※当然ですが丸一日雪が降らない日もあります。あくまで心構えの話です
晴れた日の絶景1・ラマリア教会
ウシュグリ村の北端の高台にあるラマリア教会。
村からも大きな十字架が見えます。
この十字架からの村の眺めと、教会の裏手からのシュハラ山はウシュグリ村に来る旅人にとって絶対に外せない絶景ポイントです。
ただし、シュハラ山はかなりの頻度で頂上付近に雲がかかります。
こんな感じに。
30分粘りましたが寒さに耐えられず雲のないシュハラ山は撮影できませんでした。
十字架からの村はこんな眺めです。
写真ではわかりにくいですが、料理をしている家庭の煙突から煙が出ており村人たちの生活の様子が垣間見えます。
晴れた日の絶景2・クイーン・タマラ・タワー
タマラ女王が夏の避暑地として訪れた際に使ったという塔。
本来はもっとあったそうですが、時と共に朽ちていき今は2つの遺跡が残るのみ。
1つはウシュグリ・ブリッジと呼ばれるメスティアからの乗り合いタクシーの発着場から歩いて数分の高台にある塔。
もう一つは山の上に見える塔です。
ちなみに村人的には山の上のもののみをクイーン・タマラ・タワーと言うようで、近場の塔を指さして「これがクイーン・タマラ・タワー?」と聞くと「違うわよ」と返ってきます。
ビューポイントとしては手前の(ウシュグリ・ブリッジ近くの)塔でも十分です。
「ウシュグリ村」と紹介される際の画像はここから撮ったもののようですよ。
冬に撮るとこうなります。
ちなみに、これは塔への道中で撮ったものです。
塔への道は傾斜が激しく、柵も手すりもないので雪が積もった状態で塔の目の前まで行くのは危険です。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、ちょっとでもバランスを崩して踏み外すと数メートル下に転がり落ちることになります。
しかもこのように岩だらけ。
※下の道からの光景。中央上部にちょこんと見えているのがクイーン・タマラ・タワーです
スキー場で滑り落ちるのとは危険度が違います。
塔に近寄ってもそれほど風景に変化はないので中腹で満足しましょう。
晴れた日の吹雪
前述のように、ウシュグリ村は標高の高さ故に天候が変わりやすいです。
晴れていると安心していたら突然吹雪になり、ヤバいと宿に引き返している途中で日差しが回復したりします。
中央の牛さんに注目すると雪が降っているのがわかるかと思います。
この写真は上記の風景と同じ日に(より正確に言えば1時間以内に)撮影したものです。
この後さらに雪が強くなりました。
最後に
以上、冬のウシュグリ村の風景でした。
雪に包まれたウシュグリ村はきれいです。
ですが、そこに行くまでも滞在中もかなり過酷でした。
温かいこたつに入って写真や動画を眺めるのがベストのような気がします。
一方、夏は過ごしやすく氷河へのトレッキングなども楽しめます。
ウシュグリ村はやはり夏がハイシーズンです。
冬と異なり夏であれば首都・トビリシからメスティアへの飛行機も欠航が少なくなるでしょう。
他の観光客も大勢やってくるため秘境感は薄れますが、それでも十分楽しめるはずです。