ジョージアの首都・トビリシからマルシュルートカで約2時間。
日帰りでも行ける観光地・シグナギ。
天空の街と呼ばれており、街自体が山の上にあるのでどこから見ても絶景という素敵な所です。
このシグナギの最大の観光地は「ジョージア版万里の長城」ことシグナギ城壁。
ここを登らずにシグナギ観光をしたとは言えません。
ただ、何も知らずに行くとうっかりします。※がっかりでなく。
シグナギ城壁は入り口がわかりにくく、塔も複数あります。
※※
当記事は2021年11月の情報です。
この時期すでにジョージアもヨーロッパもかなり呑気なことになっており、トビリシには観光客がたくさんいます。
ですがシグナギはまだ人が戻っておらず、観光客もまばらなためカフェ・レストランもやっていなかったり規模が縮小されていたりします。
※私が観光した日の天気が悪かったことも原因の一つだとは思います
活気が戻ってきたら当記事の情報は変化しているかもしれませんのでお気を付けください。
目次
シグナギ城壁の入り口がわかりにくい!
ツアー客や自分たち以外のたくさんの観光客がいるのなら後ろからついていけばいいだけですが、2021年年末時点ではジョージアへの観光客は「もっとメジャーな所」へ行くようで、シグナギはとても静かな雰囲気となっています。
景色を独り占めできるのでうれしいですが、問題になるのは「どこが目的地かわかりにくい」という点。
googlemapで近くまでは辿り着けますが、民家のような場所を進んで行った先にあるため不安になります。
シグナギの中心・バスターミナル側から来た場合、聖ゲオルギ教会直前は「門」を通るのが正解ですが、城壁直近の門は通ってはいけません。
※画像はタップで拡大します
聖ゲオルギ教会を過ぎて歩いていくと
門が見えますが、それを無視して門の左側へと進みます
この民家の間のような石畳を登っていくと
突き当りの廃墟の右側に
シグナギ城壁の1つめの塔があります
なおこの1つめの塔の右側にも雑な階段がありますが、リスキーな階段を上った先に道はありません。
左側(北側)が正しいルートです。
私はうっかり逆から行ってきた
上記の入り口がわからず、西側の舗装された普通の道を北端まで歩いていきました。
一般的には出口になる北端にある塔から登り、南方向へと進むルートです。
観光客でごった返しているときはおそらく一方通行状態になるのでしょうが、私はすれ違う人に合わず逆走して入り口まで歩いていきました。
ある意味で貴重な体験でした。
塔は3つある
城壁には見張り塔が設置してあり、登ることが可能です。
シグナギの景色や遠くに見えるコーカサス山脈は絶景なのでぜひ登ってみてください。
※曇っていてもこの絶景。
ただし、一番南の入り口付近の塔(第一の塔)はオススメできません。
南側の風景が見えるというメリットはありますが、他の2つの塔より圧倒的に足場が悪く危険です。
塔は3層になっているのですが、内部に灯りがなく暗い上に階段も当時の自然の石を積み上げたものなので急かつ不均一。
さらに手すりもないので不安を感じるはずです。
※第一の塔1Fの階段。スマホのナイトモード使用時ですらこの暗さ。実際には足もとの階段も全く視認できません
南側から入っているのなら、あと2つ塔があるのでスルーして大丈夫です。
2つ目・3つ目の塔も内部に灯りがなく薄暗いですが、階段は木製なので登りやすいです。
※第二の塔1F内部。スマホのナイトカメラで撮影(猫が住み着いていたためフラッシュなし)
特にオススメするのは第二の塔(シグナギ城壁の中盤にある塔)です。
ただし私が訪れた際には2つめの塔の階段の一部が抜け落ちていました。
日本とことなりジョージアは観光地でも安全に配慮しきれていないことがあるので気を抜かないようにしましょう。
第三の塔(北端の塔)は足場が少し低いため、身長170cm以下の方は絶景をしっかり見ることができません。
北側の絶景を見ることができますし、南側には自分たちが通ってきた城壁も見えますので身長が高い方や長い自撮り棒で撮るから直接見なくてもいいという方にはオススメです。
城壁以外の観光地をざっくり紹介
シグナギには他にも見るべきポイントがあります。
ワイン好きならワイン工場でテイスティングをするのもいいでしょう。
※私はアルコールが飲めないので紹介できませんが
他には、街の中心にある外見がかわいい「聖ゲオルギ教会」、観光目的ではないガチ度の高い「ボドベ修道院」、なんか芸術家気取りになれる「シグルギ・ナショナルミュージアム」があります。
聖ゲオルギ教会
街の中心にある鐘突き塔のある教会。
※葡萄棚を通った先が聖ゲオルギ教会。シグナギ城壁とは逆ルート側です
残念ながら2021年時点では入り口が閉鎖されています。
城壁に向かう側が表玄関、反対側の勝手口?付近からは絶景が見えます。
教会が開いていれば便利なのですが、そうでない場合はぐるっと回っていきましょう。
ボドベ修道院
こちらはガチ目の教会と修道院です。
※写真としてはアレな感じですが朝霧の視界の悪さは静謐な雰囲気にマッチしていました
一応現地のツアーでも観光ルートになっていますが、その団体観光客がいない時間帯に行くと「足音を立てるのすらはばかられる」静謐な雰囲気を体験できます。
教会の中にも入れますが、観光用の教会ほどルールが緩くないことに注意してください。
具体的には、男性は帽子を脱ぐこと、女性はショールを頭にかぶること(当然帽子ではダメです)、入り口できちんと十字を切ることなどがあげられます。
当然、教会内部の写真撮影はもってのほかです。
ナショナルミュージアム
ジョージアの東側の歴史と絵画が展示してあります。
入場料は7GEL。
時期によって展示物は変わるようです。
個人的には人差し指サイズの「金の子犬の置物」に驚きました。
※ライオンだそうです
「Late 3rd millenium BC」のものとのこと。
日本は縄文時代の頃、エジプトではギザの大ピラミッドが完成し、イングランドではストーンヘンジが出来上がっていた時期です。
私は「あのサイズを手作業で作れるのは器用な日本人くらい」と思い込んでいました。
2Fにはジョージアの国民的画家ニコ・ピロスマニの絵画が展示されています。
ジョージア語のほかに英語での説明書きがあるのである程度は内容がわかりますので安心してください。
美術館内には2Fのカフェがあり、1Fにはトイレがあります。
ちなみにここも入り口がわかりにくいです。
※左側は窓、右側の赤茶色の四角いドアが入り口
まるで勝手口のような質素なドアですが、開けると入場カウンターがあります。
おまけ
観光客向けだけでなく警察も移動にバギーを使うようです。
バスターミナル近辺に打ち捨てられた人力車。
最後に
トビリシから日帰りで行ける観光地・シグナギのメイン、ジョージア版万里の長城ことシグナギ城壁とその他の観光地を紹介しました。
ワインを楽しむのなら日帰りよりゲストハウスに1泊するのがオススメです。
逆にお酒を飲まないのなら今回紹介したスポットを全て見た上で、標高も値段も高いレストランで食事をして、何もない道端での絶景にいちいち足を止めていても1日で回りきることが可能です。
ただ、1日で回りきるのならトビリシを始発の9時に出てシグナギからは18時の最終便で帰る必要があります。
秋から冬はかなり冷えますし、日が落ちるのも早いです。
ジョージアに来た初日など、まだ慣れていない状況での弾丸日程はすこしリスクがあるかもしれません。
ジョージアに慣れていないのなら、シグルギで1泊する日程もオススメできますよ。
ちなみにシグルギからトビリシへのバスは2時間ごとに出ています。
1泊すれば明るいうちに帰って来れます。