肉体労働系の仕事に従事する友人が「大人になってから勉強なんてしたくない」と語っていました。
正直、驚きました。
上記の発言は、「肉体労働はいつまでもできないからネットでできるプログラミングか何かの仕事に就きたい」という会話の中で登場しました。
私はプログラマーとして会社員をしていたことがありますが、毎日が勉強の連続でした。
プログラマーに限らず、頭脳労働系の仕事に従事しているのなら勉強するのは当たり前ですよね。
学生時代に頭に入れた知識だけで社会人として成長できると思っている人はいないはずです。
大前提として、今回の話は「今が最高」という人にはあてはまりません。
現状維持で何一つ不満がなく、定年まで何一つ変わらなくていいなら勉強は必要ないでしょう。
体力が落ち自分の持つ情報が古くなるため、その人の価値そのものは下がりますが、それでもいいというなら勉強は不要です。
「大人の勉強」は国語算数理科社会ではない
大人になると、必要な知識は細分化・深化していきます。
プログラマーなら使用する言語の知識、弁護士なら法律の知識、不動産屋さんならエリアの動向や不動産関連の法律などといった具合です。
これらの自分の仕事に関係する知識を覚え、その知識を自在に使いこなせるようになることが「大人の勉強」です。
勉強はネガティブな単語ではない
学生時代にトラウマがある人の多くは「勉強=嫌な事」というネガティブな関連付けがされています。
覚えようとしてもなかなか覚えられなかったり、問題が解けないという「勉強中の苦しみ」は嫌な事かもしれません。
ですが勉強して知識や知恵を蓄えることは高確率で自分を成長させてくれます。
学生時代の勉強は進学先の選択肢を増やすことに繋がり、結果として好きな仕事ができたり高収入の企業に就職できたりします。
就職してからは、資格を取ることで手当てが増えるという即物的なことだけでなく、勉強した知識で今まで任せてもらえなかった仕事ができるようになったり、独立したりもできるかもしれません。
ですので、「勉強=成長」というポジティブな関連付けをするべきです。
勉強の最中の苦しみに目を向けず、勉強した後の自分に目を向けましょう。
勉強しない人は取り残される
肉体労働の方は特に知識がなくても言われた通り行動すればお給料が貰えるのかもしれません。
ですので生涯肉体労働を続けると決めている方は勉強は必要ありません。
頭脳労働だとしても、万年平社員のままで昇進も昇給も不要という方も勉強しなくてもいいかもしれません。
ただし、そういった「使われる側」の方々は搾取されやすい立場にいることを忘れてはなりません。
誰でもできる仕事はあなたでなくてもいいんです。
あなたでなくていいのなら雇う側は給料を上げて囲う必要はありませんし、代わりがいるのなら退職を引き止める必要もありません。
趣味のための勉強と仕事のための勉強
旅行のために英会話を勉強しているという方がたまにいますね。
ですが、もしあなたの職場が英語を不要としているのなら、その勉強は「趣味」であることを把握しておく必要があります。
趣味のための勉強を悪いと言っているわけではありません。
ただ、英会話をどんなに頑張っても給料が上がるわけではないという点は理解すべきです。
極まれに「私こんながんばっているのに給料低い」と嘆く人を見かけますが、給料を上げたいという目的ならば頑張る方向が違います。
最後に
大人になったら勉強しなくていいというのは大きな勘違いです。
仕事のための勉強を疎かにすると社内での成長が見込めず、万年平社員の搾取される人生になりかねません。
趣味に関しても勉強をして知識を深めれば楽しめる範囲が広がります。
大人になってからは「国語算数理科社会」といった基礎科目の勉強は必要ないかもしれませんが、仕事・趣味それぞれの専門ジャンルの勉強はするべきです。
趣味は人それぞれなので「常に受け身のまま」でも問題はありませんが、仕事で勉強を一切しないとなると「代わりがいくらでもいる使い捨ての駒」のような扱いを受けます。
それが嫌なら、勉強して「代わりのいない人材」になるしかありませんよね。