2019年まで、タイを超える外こもりの聖地として話題になっていたジョージア。
シュクメルリの国です。
2021年時点で、新型コロナウイルスのワクチンを接種していれば、日本人はこれまで通り1年滞在が可能となっています。
※英語・ロシア語・ジョージア語いずれかが併記された証明書が必要
そんなジョージアの首都はトビリシです。
このトビリシからバスでわずか1時間、料金片道20円で行ける村を紹介します。
その名はコジョリ
トビリシから西に山を一つ越えたところにある小さな村です。
※St.George教会前にて
リゾート地として開発され始めたものの、本格稼働する前にあの世界的な感染症で観光客が激減しました。
この村は教会と要塞、そして廃墟となった建物が見どころです。
観光目的で建設した教会ではないため、ほぼすべての教会が山の上にあります。
村の南にあるアゼウラ要塞も山の上にあり、難攻不落の要塞として長くコジョリを守ってきました。
トビリシとコジョリは標高差が800m以上あり、コジョリ村はほぼ全域が標高1000m以上です。
そのため冬は雪に覆われている期間がとても長いです。
観光に訪れるのであれば、春から初夏、または夏を過ぎた初秋あたりをオススメします。
冬は前述の通り雪でとても歩きにくく、夏は日差しを遮るものがなくとても疲れます。
ちなみに、コジョリの中心にはスーパーと薬局とコンビニがあります。
自動販売機は存在しないため、飲み物や軽食はここで入手しましょう。
首都・トビリシから20円で行く方法
トビリシ市内に走るバスは1回の乗車で0.5GEL1GELです。
日本円に換算すると20円以下45円前後です。
※2022年に公共交通機関が値上がりしました
コジョリはなんとトビリシのリバティスクエアからバス一本で行くことができます。
バスの番号は10番または106番。
10番に乗るとコジョリの中心を通ってアゼウラ要塞まで30分前後の場所まで行くことができます。
106番はコジョリの先のキケティまで行くことができます。
コジョリに行きたい場合は村の中心のスーパーとコンビニの目の前の停留所で降りると便利です。
両方あわせて1時間に2本から4本程度走っています。
10番ならば終点まで乗ればアゼウラ要塞にかなり近い場所で降りることができますが、コジョリの南西の教会も見るのなら先にスーパーの北にあるUzdo教会を訪れることをオススメします。
バスの混雑度
朝のトビリシ→コジョリ方向、夕方のコジョリ→トビリシ方向はともにそこそこ混雑します。
私はあの感染症でまだ外国人観光客がジョージアに入れない状況だった頃の平日朝10時前後に出発し、その日の夕方17時にコジョリを出発するバスに乗って帰ってきましたが、どちらも座れませんでした。
座りたいのなら行きも帰りも始発停留所から乗りましょう。
ジョージアの規制が緩和され、国民の危機意識も薄れた2021年11月時点では、12時前後にトビリシを出発するバスで座っていくことができます。
どうやら10時台のほうが混むようです。
帰りは17時台にコジョリ村スーパー前の停留所から乗ると10番が「ギリギリ座れるかどうか」106番は「座れない」といったところです。
バス酔いに注意
途中は山道なので左右に揺られます。
酔いやすい方は事前に対策をしましょう。
なお、トビリシのバスは前半部分は向かい合わせ席など後ろ向きの席が多いです。
進行方向とは逆向きに座ると酔いやすいです。
気を付けてください。
コジョリで降りた後にスーパーの隣に薬局があるので、想定の酔いに見舞われた場合はここで薬を買うのもいいかもしれませんね。
所要時間
トビリシ市内のリバティスクエアから片道40分程度です。
観光目的地としては、北のUzdo教会、南西のアゼウラ要塞が必須クラスでお勧めできます。
それぞれ村の反対側に位置しているため、この2つを見て回るだけでも2時間から3時間程度は必要です。
南東にはSt.マリー教会がありますが、2021年3月時点でまだ建設中でした。
アゼウラ要塞から30分近くかかり、バス停に戻るのにも30分程度かかります。
St.マリー教会を追加するなら1時間分スケジュールを確保しましょう。
また、村の西側にはちょっと笑えないレベルに怖い廃墟があります。
こちらは村の中心から(またはUzdo教会から)アゼウラ要塞へのルートの途中に少し寄り道すれば行くことが可能です。
廃墟自体も大きいものではないので、観光時間を含めても30分程度足せばいいでしょう。
ということで、合計するとコジョリ村内の滞在時間は短くても2時間、全部見るなら4時間から5時間ほど必要です。
バスの移動と待ち時間を加えると4時間から7時間といったところでしょうか。
半日から1日あれば十分です。
【画像】冬のコジョリ
2021年3月、雪が降った翌日に行ってきました。
積雪は目測で20cm以上、村人すらも通らず足跡が一切ない道もたくさんありました。
バス停で降りてから約30分山道を登ると見えてくるUdzo教会。
左にチラっと見えているのは修道院です。
この教会の向こう側に絶景が広がっています。
Uzdo教会から道を戻り、村を北から南へと縦断した先に朽ちた要塞があります。
要塞の手前のSt.George正教会です。
St.Georgeという名前の割には小さな教会でした。
この教会の向こうがとてもキレイでした。
ちなみにこの標識の向こう側は柵がないのであまり近づかない方がいいです。
難攻不落のアゼウラ要塞(の跡地)。
撮影場所からこの要塞まで約30メートルありますが、右方向に斜めになっている上に柵も手すりもロープもありません。
さらに見にくいですが要塞の頂上に登るための道もやや斜めになっている上に幅が狭く崖状になっています。
目の前まで来ましたが頂上へ登るのは危険すぎると判断し引き返しました。
雪や雨でなければ頂上に行く道を通ることができますが、途中1メートルほどロッククライミングの真似事をしないと抜けられない場所があり、さらにその先には高所恐怖症の人が絶対にちびってしまう階段があります。
友人と行く場合は「怖いと言えない同調圧力」に注意してください。
階段に手すりはありますが、それ以外は基本的に柵もなく本当に危険です。
こちらは建設中のSt.マリー教会です。
アゼウラ要塞の東方向にある小さな教会です。
私はなぜか「建築中の宗教施設」に妙にワクワクします。
巨大なフン
冬(雪が積もっている間)以外の季節には、道にときどき成人男性の手の1.5倍ほどのサイズのフンが落ちています。
「熊!?」とびっくりしますが、落とし主は牛です。
コジョリ村には牛飼いが多く、野放しとなっています。
コジョリの牛は大人しく、カメラを向けると動かなくなります(恐怖で)。
あまり近づいたり刺激しないであげましょう。
牛以外の動物としては、キツネやリスを見かけることがあります。
もちろん犬と猫もいます。
最後に
ジョージアの首都・トビリシから20円45円で行けるコジョリという村を紹介しました。
とてもきれいな村ですのでジョージアに来た際はぜひ足を運んでみてください。