海外と日本では様々な違いがあります。
言葉もそうですし、文化も生活スタイルも考え方も違います。
そんなこと、誰もが知っていますよね。
でも、実際に自分が海外旅行に行った時、そのことを忘れて相手を不快にさせてしまうケースは多いです。
さらに、それによって相手がこちらに嫌悪感を抱いている様子を見て「差別だ」と思いこんだりすることまであります。
私を含め、多くの人がやりがちなある行為について紹介します。
今回紹介するのは、日本では当たり前(むしろそちらが正しい/多数派)という行為です。
私は現地で指摘されるまで気付けませんでした。
言われてみれば確かに子どもの頃から知っていた情報ですが、その情報を実践できている人は少ないです。
アイコンタクト
アイコンタクトをうまくできないことで現地の人に不快感・嫌悪感を与えてしまう日本人観光客は多いです。
「外国人はアイコンタクトを重要視する」というのはそれこそ英語を習い始める小中学校の頃から聞きなれている話ですよね。
知識としては全ての日本人が知っているはずなのに、海外に降り立って実践できている人がとてつもなく少ないです。
特に日本人が失敗するのは挨拶の前後です。
挨拶を無視される...
挨拶をする前、相手の目を見ていますか?
あなたと相手の2人だけの空間で、あなたが相手に聞き取りやすい大きな声で相手のわかる言語で挨拶をしているのなら、目を見ていなくても辛うじてセーフです。
ですが、たとえあなたが相手と顔見知りであっても、目が合っていないのなら「誰に挨拶したのか」を相手は判別できません。
そのため返事をしてくれないことがあります。
日本人は不安な状況では声が小さくなることが多く、外国語での挨拶に慣れていない人は「ハロー」「グッモーニン」すら小声になります。
声のボリュームが妥当ではなくこちらを見ていないとなれば、相手からしたら自分に挨拶したのだと判断できなくても仕方がありません。
向こう側から声をかけてくれることも多いですが、それに対し小声で他所を向いたまま会釈だけするということを繰り返していれば、よほどの陽キャか日本文化に精通している人でもない限り距離を取るようになっていきます。
挨拶の後、怪訝な顔をされる...
上記の「挨拶の前にアイコンタクトをする」というのは意識できている旅行者もいます。
ただ、挨拶の後まで意識が残っている人が少ないです。
日本では就活マナーとしてよく指導されますが、挨拶は終わるまで意識を抜いてはいけません。
日本人観光客は「グッモーニン」と相手の目を見て言えたとしても、言い終わる頃には視線が外れていることが多いです。
日本では目を合わせすぎるのは失礼(ガンを飛ばすという表現があるほど)なので目を合わせ続けるのが耐えられないという人もいます。
私も超人見知りなので、モデル級の美女に笑顔で見つめられているといびつな笑顔を浮かべながら隣の壁を見つめてしまいます。
ですがこの「挨拶終わりの目線が外れている」というのは一部の外国人にとってかなり「怖い」または「気持ち悪い」のだそうです。
怖い/気持ち悪い
理由は簡単です。
日本語の単語にすると「当ブログのサーバーの規約にひっかかる言葉」になるのでぼかしますが、視線が定まらない・無意味な場所を凝視しているという状態の人は「何を考えているかわからない」つまり「何をしでかすかわからない」という想像を相手にさせてしまいます。
日本人は自信がないときや困った時、そして自分に非がある時などに笑顔を浮かべる人が多いですよね。
自虐だったり誤魔化そうとしていたり様々な意味がありますが、外国人にはそういった日本人の感情は汲み取りにくいです。
つまり、多くの日本人観光客は「目線が定まらず意味もなくニヤニヤしている人」になっているんです。
ただでさえ言葉の壁でお互いの考えていることがわかりにくい上にそのような態度をされれば恐怖を感じても仕方がないのではないでしょうか。
外国人だろうと現地人だろうと、薄ら笑いを浮かべながら視線をさまよわせて意味の分からない言葉を呟いていたらたいていの人は距離を取るでしょう。
それと同じです。
これは差別ではなくリスク管理です。
最後に
ということで、海外旅行中に現地の人と話す機会があった場合はできるだけ目線を切らないようにしましょうというお話でした。
「目を合わせて笑顔で挨拶をする」は意識している人もいます。
ですが、話し終えてお別れの挨拶をした直後や、道ですれ違って挨拶をした後などは変な方向を見ている人がいます。
初対面ならその時点で警戒心を持って壁を作られてしまうことがありますし、すでに仲良くなっていてもじわじわと不快感が蓄積していくでしょう。
私のような人見知りには少し荷が重いですが、「日本と違う文化」を正しく受け入れて溶け込む努力をしたいですね。
今回の話は私自身が現地の友人に「怒らないで聞いて欲しいんだけど」と前置きをされてから説明してくれた話です。
仲のいい友人だから言えることで、「悪意がないことはわかっているんだけど...」とかなり気を使って伝えてくれました。
私は一般的な海外旅行者よりも長期間外国に滞在しており、今回の話をしてくれた友人とは3か月以上ほぼ毎日一緒にいた仲です。
※同じ部屋(ドミトリー)で寝泊まりしていました
ほとんどの日本人は海外旅行をするのは数日ですよね。
指摘してくれるほど現地の人と仲が良くなれないため、アイコンタクトについて知る機会がなかなかありません。
挨拶の前ができていることで、逆に挨拶の後のアイコンタクトについて自分で気付くことがとても難しいのではないかと思います。
ぜひ当記事の内容を頭の片隅に残しておいてください。
なお、当然ながら「海外では」というのは「海外の一部の国では」という意味であり、当記事も日本以外のあらゆる国に当てはまる話ではないです。
意味もなくじろじろ見てはいけないという文化の国もありますし、初対面で笑いかけるのが一般的ではない国もあります。
私の大好きなウクライナは旧ソ連圏ということもあり、初対面で笑いかける人は少ないです。
「海外ではこうだ!」というネットの情報を「全ての国という意味ではない」と理解し、「自分が行く国でもそうかな?」と確認する癖はつけたほうがいいでしょう。
ちなみに、ウクライナではアイコンタクトをする人は多いです。
筋肉ムキムキの格闘家のような男性がムスっとしたまま目を合わせてくるのでちょっと怖いと感じるかもしれません。
でもそういう文化の国であり、私たち日本人を無条件で最初から嫌っているという意味でないことは理解してください。
仲良くなるとムスっとした顔のままウィンクをしてくれたりしますよ。