日本は国全体が経済的に成長しておらず、特に中級以下の収入しかない方は苦しい状況が続いています。
ただ、「現状(経済的苦境)をどうにかしたい」という人に限って、新しいこと(=チャンス)に対して意味もなく「信用できない」だとか「胡散臭い」だとか言って動こうとしません。
他に現状を変え得る何かが進行中であったり、そもそも現状で満足しているという方はいいんです。
動かなければ得られるものはないですが、動くことで発生する損失はないので、変化を望まない人が今を満喫することに問題はありません。
ただ、給料が上がりにくいくせに生活費(税金等含む)は増え続けるという今の時代は相当な余裕がある人以外は「現状維持」自体もデメリットだとは思いますが。
「信用できない」「胡散臭い」
まず、「信用できない」「胡散臭い」以外に拒否する理由がない状況というのはただただ自分が無知なだけだということを理解してください。
「ヒト」だけでなく全ての生き物は現状からの変化を嫌います。
特に日本人は経済的に苦しいと言ってもお腹が減ったら食事ができますし、雨や寒さを凌ぐ家もある人がほとんどです。
何もしなくても直近で絶望的な問題が発生しないという「安定した状況」にあるので、そこから知らない事に挑戦すること(変化)への恐怖を感じるのは自然なことです。
ただ、「人は考える葦である」という言葉を引用するまでもなく、人間は考える事で将来に備えることが可能な生き物です。
人は「直ちに問題はない」という状況であっても、将来ラクになるために収入を増やすことなどを考え行動する知性を持っています。
その事実を知り将来に向けて「根拠のない不安」を無視することが、現状の苦境を乗り越える第一歩です。
なんでもかんでもやればいいというものではない
上記の話をすると「詐欺だったらどうする」と反論してくる人がいます。
当然の反論ですよね。
私も詐欺にはあいたくありません。
だから何も知らないまま「なんか儲かるらしい」というだけの知識で行動することは私も否定的です。
新しいものに出会ったら、まずは「相手のメリット・デメリット」「自分のメリット・デメリット」を確認してください。
儲け話は「どういうカラクリで自分のもとにお金が入ってくるのか」と「そのカラクリは破綻する可能性はないのか」を確認するべきです。
お金は無限に湧いてくるわけではありません。
だから誰かがお金を払っています。
その最終的にお金を払うであろうエンドユーザーが満足できるシステムでしょうか。
お金払う人が減少していたり、払うことに不満を持っている状況はリスクが存在します。
そこを理解していないと、突然破綻して驚くことになりかねません。
他人の「メリット」「デメリット」を考えてみよう
自分のメリット・デメリットを考えるのは当然ですが、紹介してくる相手やエンドユーザーなど、関わる人のメリット・デメリットを考えてみると問題のあるシステムかどうかわかることがあります。
※「わかることがある」というだけで100%見抜けるとは断言できません
自称大金持ちのネットコンサルなどが「あなたが幸せだと私も幸せ」と口にすることがありますが、そこは就活のお祈りメールレベルの定型文なので無視してください。
相手のメリットは大半の場合、「モノや情報の販売や指導料などによる金銭的収入」です。
そしてネットコンサルの場合、コンサル側のデメリットは「知識を与えることでライバルが増えてパイの奪い合いになる」です。
だからコンサルは「すでに自分がやっていない方法」を教えたり、自分もやっているが主力となっている方法は隠す」というケースが多いです。
自分のメリットは「収入が増える」、デメリットは「そのスキルを会得できなかったらコンサル費用と時間の無駄になる」あたりがまず思いつきますよね。
「詐欺かもしれない」と心配する人は「仮に目の前にいる相手が詐欺師だった場合、どうやってこちらのお金を奪うのか」を考えてください。
今の日本で契約を交わさずに一方的に支払い義務を相手に押し付けることはできません。
ネットで完結する場合は、住所や電話番号などを把握されていなければ相手が途中でさらに金銭を要求してきたとしても逃げることが可能です。
スタート時点でお金を払わなければならないケースが多いので、納得いくまで相手に質問して「お金を払うことで何が得られるのか、それを得たことで自分はどうなるのか」をきちんと理解しましょう。
「途中まで頑張ったのだから追加でお金を払わなければ今までの時間が無駄になる」という詐欺の常套句に対しては「コンコルドの誤謬」を調べてください。
余力は必ず残すこと
事前に調べ尽くしても、「絶対に問題はない」という状況にはなりません。
なぜなら、全ての出来事は自分一人の閉じた空間で完成するわけではないからです。
一人プレイ用のゲームなら話は別ですが、世の中は常に人と人が関わり合っています。
社会情勢や国全体の経済、さらには流行り廃り、法律を含むルールの変更などなど、スタート時点では予測不可能な問題は必ず発生します。
問題が発生した際に工夫して解決しようとするのは当然のことですが、時には「自分の力ではどうにもならない」という現象に出会うこともあります。
そういう際に再起できるよう、経済的にも精神的にも余力を残しておくことが必要です。
「全力でぶち当たらないと成し遂げられない」というのは勘違いです。
ベンチャー企業の社長など挑戦を繰り返している人の多くは初期投資は1/3までとしています。
事前にしっかりと研究し「行ける」と思ったとしても失敗することはありますし、「あとちょっとで行けるけど追加投資が必要」という局面もあります。
全資金の1/3だけしか使っていなければ、撤退して別の挑戦をすることもできますし、追加投資でブーストさせることも可能です。
経済的にも精神的にも全力で突っ込むのはロマンがありますが、失敗の可能性があるのでそのための保険は必要です。
なお「経済的にそれどころじゃない人」は資金を1/3にすると何もできない可能性が出てきます。
そういう方は「1週間分の生活費」を持ち「週払いですぐに働けるであろう場所」を調べておくといいかもしれません。
最後に
「信用できない」「胡散臭い」は無根拠で相手を否定したいだけのセリフです。
何が問題なのか、しっかり相手を見て調べましょう。
「お金稼ぎの話」を持ちかけられた時、たいてい相手は「いいこと」しか言いません。
その段階で胡散臭いと感じるのは当然ですし、相手が兄弟や親友でも「信用できない」と考えるのは間違いではありません。
ただ、そこで思考停止して「だからやらない」とするのではなく、その話のカラクリを聞いてみましょう。
相手が正しく答えられない時点でアウトです。
その人物がどんな人であっても、とりあえずその人の話に乗るのは待った方がいいでしょう。
もしその儲け話に興味が残っているのなら、自力でカラクリを調べ、胴元からエンドユーザーまでそれぞれの属性の参加者にどんなメリット・デメリットがあるのかを調べてみてください。
そのうえで納得できるのなら、再起できる余力を残して挑戦してみましょう。
ちなみに「余力を残して挑戦する」というのは「片手間で試してみる」という意味ではありません。
経済的余力は残すべきですし、「失敗したら後がない」というような精神状況にまで入れ込むことも危険です。
そうではなく、そのとき投入できる資金・時間・メンタルを有効に活用してできる限りの全力で事に当たるべきです。
失敗の可能性も頭の片隅に入れつつ、成功のためにやるべきこと・やれるべきことをやっていくのが高確率で成功する王道の方法です。