センター試験でムーミンの国籍が出題された
と話題になっていますね。
実はセンター試験には毎年話題になる
ちょっと変わった問題があります。
ですが、実は話題になるのは問題の
本質とはかけ離れたことばかりです。
今回も、出題文が本当に問いたいのは
「ムーミンの国籍」ではないようです。
【追記】ご指摘いただきました
「小さなバイキングビッケ」のビッケを
ピッケと表記しておりました。
修正いたしました。
ご指摘いただきありがとうございます。
センター試験にムーミン登場?
問題全文は後述しますが、2018年1月13日に
行われたセンター試験の地理Bにて、
フィンランドを舞台にしたムーミンが
出題され、不正解だった人たちがムーミンの
公式ツイッターアカウントに文句を言う
という問題が発生中です。
ネット上では「センター試験でムーミンの
国籍を問う問題が出題された」とされて
おり、実際に試験を受けていない人までが
「問題がふざけすぎている」と騒いでいる
ようです。
果たして、本当にふざけた問題なので
しょうか。
問題文
ヨシエさんは、3カ国の街を散策して、
言語の違いに気付いた。
そして、3カ国の童話をモチーフにした
アニメーションが日本のテレビで放映され
ていたことを知り、3カ国の文化の共通性と
言語の違いを調べた。
次の図5中の「タ」と「チ」はノルウェーと
フィンランドを舞台にしたアニメーション。
AとBはノルウェー語とフィンランド語の
いずれかを示したものである。
フィンランドに関するアニメーションと
言語との正しい組み合わせを1~4の
うちから1つ選べ。
アニメーション
タ:ムーミンのアニメ
チ:小さなバイキングピッケのアニメチ:小さなバイキングビッケのアニメ
言語
A:Hva koster det?
B:Paljonko se maksaa?
※ともに「いくらですか?」の意味。
言語については別途参考材料あり。
引用:2018年センター試験地理B
クイズのようなふざけた問題なのか?
「ムーミンの国籍が出題された」とか、
「外国が舞台のアニメーションを知らないと
解けない」と曲解され拡散しているため
ふざけた問題に見えますが、実はそうでは
ありません。
ムーミンの舞台をしらなくても解けます。
なぜなら、もう一方のアニメーション作品が
「小さなバイキングピッケ」だからです。
「小さなバイキングビッケ」だからです。
こちらはムーミンよりもさらに知名度が
低いアニメーション作品ですが、タイトルに
「バイキング」という名前が入っています。
今回の問題で問われているのは、
「バイキングがどこの国のものなのか」
ということです。
ですので、問題文からは
バイキングはノルウェーとスウェーデンの
どちらか?
という本質を読み取ることができれば、
ムーミンに惑わされずに正解が導き
出せたということになりますね。
公式ツイッターの神対応
今回の問題に関して、「ムーミンの
舞台を問われた」と感じた受験生は
怒りの矛先をムーミン公式サイトの
ツイッターへ向けました。
・ノルウェーに引っ越せ
・お前のせいだ
・全受験生がお前を知っていると思うな
・スウェーデンに行け
などと散々です。
問題文を作ったのはムーミンでは
ないですし、そもそもムーミンを
知らなくても解けるので完全な
とばっちりですよね。
しかし、これに対しムーミン公式
アカウントは
ムーミンの舞台はフィンランドかノルウェーか…という問題がセンター試験で出てお怒りのみなさんも多いようで…。まだまだ知られてないんだな、と反省、もっと知ってもらえるよう公式サイトもがんばります!これを機にムーミンの世界について知ってもらえると嬉しいな。
— ムーミン公式 (@moomin_jp) January 13, 2018
と返答。
あくまでムーミンの世界観を壊さない
返答にムーミンファンになる人が続出
しています。
最後に
再三にわたって伝えてきたとおり、
「ムーミンの国籍」が出題者の意図
ではありません。
バイキングという言葉から消去法で
特定するのが本筋で、ムーミンを
知っていたらお得というだけの話です。
バイキング=ノルウェーというのは
地理の分野としては比較的やさしい
レベルですよね。
なまじ知っているキャラクターが出て
しまったために混乱してしまったのかも
しれませんね。
センター試験は明日も続きます。
受験生は初日に引っ張られず、次の
科目に集中しましょう。
がんばれ、受験生!