テレビでよく「子どもが発した何気ない一言がきっかけとなってすごい成果をあげた」などという脚色された物語が語られていますよね。
そしてそれを真に受けて、現実でも素人がプロにドヤ顔でアドバイスしているケースが見受けられます。
はっきり言いますがそれは不要です。
すでに試した内容が多いですし、試していないとしてもこれまでの経験と知識により結果が予測できるものがほとんどです。
「プロの感想と素人のアドバイスは聞くな」という言葉もあります。
ですがこの言葉を理解しているのはプロ側の人だけなような気がします。
声が大きい素人さんは良かれと思ってアドバイスをしてしまうケースが多いです。
実は私自身、気付かないうちにそういう厄介な人間になっていることが多いです。
割と不快にさせていることが多いので気を付けたいですね。
素人のアドバイスは不要
プロというのはその道の経験が豊富で知識も持っています。
ですので素人が思いつくような方法は試しています。
今やっていないように見えるのは試した上でそれが不要だと思ったからです。
プロは一人だけではありません。
何千、何万というプロがしのぎを削る世界で、素人がぱっと思いついた案が優れていると思いますか?
素人が「これはすごい!」と感じた方法にはたいていの場合、素人が気付いていない問題点があります。
文句言わないでやってみればいいじゃん
アドバイスを否定すると、「とりあえずやってみるだけやればいいじゃん」と言い出す素人がいます。
何も行動していない人からの「やってみなきゃわからない」という言葉はイラっとしますよね。
ただの思いつきを言葉にするのは簡単ですが、それを「失敗するとわかっていて行動する」ことは徒労感がはんぱないです。
プロの多くは努力を隠しています。
普段遊び呆けているように見えても、簡単にちゃちゃっと仕上げているように見えても、実はすさまじい努力の上に成り立っています。
そんな人に無駄になる可能性が高い努力を強いるのは間違っています。
もちろん何気ない一言がきっかけになることはある
専門的な世界にこもりきっていると、モノの見方が一面的になってしまうことはあります。
そのため他のジャンルの人のアドバイスでハッとさせられることはあります。
ですがそれは何千、何万という不要なアドバイスの中の一つであり、それもプロ側が自分の知識と経験を結び付けて改変した場合がほとんどです。
素人の言った通りにしてうまくいくことはまずありません。
プロに素人が言うと喜ばれる言葉
応援のセリフです。
できれば具体的に褒められればいいですが、「なんとなく心が揺さぶられた」という表現でも多くのプロは喜びます。
特に芸術系のプロは「言葉にできないけどなんか好き」という表現を好む人が多いです。
技術そのものよりも心を動かせたことのほうに魅力を感じるのでしょうね。
ちなみに、これは発展途上の人を応援する際にも使えます。
投稿サイトに絵を載せている人や動画サイトで歌を歌っている人などに、「(下手だけど)なんかわくわくしました」と言ってみてください。
相手は画面の向こうで逆立ちするほど喜びます。
最後に
「素人のアドバイス」ほど不要で不快なものはありません。
「世紀の大発見」かのようにドヤ顔でアドバイスされても、多くの場合はすでにやったことがあるものだったり、過去の経験や知識で結果が見えていることがほとんどです。
「やってみなきゃわからないじゃん」というのは自分自身もやっている人に言われるならわかりますが、ただの思いつきを言葉にした素人に言われても不快なだけです。
多くのプロはすでに相当な量の練習を積んでいます。
徒労になる確率が高い素人のアドバイスを実行するより、王道を繰り返したほうが効率がいいのは間違いありません。
専門知識のない素人のアドバイスはそもそも的外れなことが多いです。
全ての人は何かのプロで、何かの素人です。
自分が相手と同じ土俵にいるのであれば、自分の経験や知識を前提としてアドバイスするのはいいでしょう。
ですがそうではない場合はアドバイスはやめましょう。
最近ではSNSなどが発展したことで見ず知らずの相手にアドバイスができる時代になってきました。
アドバイスを望んでいない人が見ず知らずの素人かプロかわからない人からの上から目線のアドバイスを貰ってうれしいはずがありません。
相手のためを思って言っている場合でも、多くの場合はその気持ちは伝わらないです。