世界的に新型コロナウイルスが大流行真っ最中である2020年4月、「訪日外国人が前年比99%減」という暫定統計結果が発表されましたね。
発表されたのは暫定値です。
詳細な国別の統計を含め、日本政府観光局(JNTO)のサイトで公開されていますので詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。
日本政府観光局(JNTO) 報道発表資料(公式サイトに飛びます)
目次
多いのは韓国・台湾・アメリカ
他国と比べ多いのはこの3国で、それぞれ300人ずつです。
日本の検疫強化や査証無効・上陸拒否などの他、それぞれの国での外国への渡航中止勧告や渡航警戒レベルの引き上げによって大幅に減少しています。
中国は?
上記3つの国と地域よりは少ない200人です。
中国側が政府通達により団体ツアーや航空券とホテルのパッケージ商品の販売を中止したことで激減したとのことです。
東南アジアで多いのはベトナム
中国と同程度の200人が訪日しています。
ベトナムといえば、昨年までは留学生や技能実習生などが話題でした。
ちなみにベトナム国内では4月1日から22日まで社会隔離されており、2020年5月20日時点での国内での感染確認者は324人、死者はなんとゼロ人です。
ベトナムの人口は9620万人(日本の約8割)、国土は331万㎢(日本の約9割)です。
この数値は「4月に入国した数」 駐在員や留学生を含む
3月以前(3月31日まで)に日本に来ている外国人は永住権の有無にかかわらずカウントされていません。
駐在員やその家族、留学生等は4月に来たのであれば、それが初来日なのか再入国なのかを問わずカウントされています。
総数が2900人ですが、そのほとんどは観光客ではなく駐在員や留学生なのでしょうね。
さすがにこの時期に観光目的では来ていない?
「日本だけが空気を読んで海外旅行を自粛している」と考えている人はまずいないでしょう。
海外から日本に来ている人のほとんどは「のっぴきならない事情」によるものと思われます。
実際、海外では「自粛」ではなく「禁止」という強制力のある制約が多く、民間の飛行機が飛んでいない国も多いです。
ジョージア
私は今、コーカサス地方のジョージアという国にいます。
昨年からこの国に滞在しています。
※この国は観光目的であっても365日間ビザが不要です
日本ではほとんど話題になっていないとは思いますが、ジョージアは当初感染確認者ゼロの段階で中国からの直行便受け入れを停止し、その後イラン・イタリア等での感染爆発後には観光客の受け入れを停止・国民に向けて緊急事態宣言を発令しました。
3人以上での集会の禁止(家族・子連れであっても不可)、自家用車の禁止、医療機関・薬局・食料品店以外のあらゆる店舗の営業を禁止など、経済が破綻するのではと不安になるような強力な禁止要請が1か月近く続きました。
5月後半になってようやく一部解禁されはじめましたが、5月21日現在もまだレストランや家電量販店などは営業していません。
学校は語学学校のような民間のものであっても(おそらくは)9月まで閉鎖される見込みです。
欧米の例に漏れずこの国もマスクをする習慣がなく、そもそも薬局にマスクの在庫がない状況でしたが、ピーク時にはほとんどの人がマスクをしていました。
今でもスーパーを含む室内店舗に入るにはマスクは必須ですし、入り口で体温チェックをしている店舗も多いです。
私自身、もともとヒキコモリがちな生活スタイルですが、緊急事態宣言が行われてからは週2回のスーパーへの買い出し以外の外出を控えてきました。
なお、2020年5月18日時点でのジョージア国内での感染確認者は701人、亡くなった方は12人、治癒者は432人となっています。
※ジョージアは人口が約390万人の小国です
日本だけが辛いわけじゃない
Twitterやyahoo newsのコメント欄などでは「日本政府は無能、国が滅びる」というような過激なツイートをしている人がいます。
たしかにほぼ全員が初体験になる未曾有の大災害で苦しい状況ではあります。
特に観光業・イベント業は致命的なダメージを負っているところが多いでしょう。
ですが日本だけが、あなただけが辛いわけではありません。
もっと言えば、海外の観光に頼っている貧しい国のほうがダメージは大きいです。
みんなで助け合って乗り切りましょう。
※「助け合う」というのは助けられるだけでなく自分自身も助ける側に回るという意味です
最後に
2020年4月に日本へやってきた外国人は合計で2900人。
そのうち多いのは韓国・台湾・アメリカでそれぞれ300人程度です。
中国も観光客向けのツアーやパッケージが販売禁止となったことで激減しました。
2900人というのはおそらく駐在員や留学生といった観光客以外が大半だと思われます。
日本はオリンピックを含め、観光に力を入れ始めている中での大災害だったためにかなりの被害を受けていますね。
状況が改善するまではインバウンド(外国人観光客)に頼らず日本国民だけで乗り切る必要がありそうです。
お互い助け合って耐えましょう。