ロシア語は名詞も形容詞も格変化をしますね。
しかもよく日常で使いそうな基本的な単語ほど特殊な変化をします。
イラっとしますよね
英語の勉強の時もそうですが、語呂合わせで覚えるというのは比較的スタンダードな方法です。
もしあなたが「ロシア語のテストでいい点が取りたいだけ」ならそれでいいです。
ですがもしロシア語で喋りたいと思うのなら、語呂合わせで覚えても実際に使えません。
その理由を紹介します。
念のために語呂合わせを紹介
名詞は男性・女性・中性がありますね。
男性・中性は「合うお目々」と覚えましょう。
主格
生格 -а
与格 -у
体格
造格 -ом
前置詞格 -е
女性は「開いてるトイレ」です。
主格 -а
生格 -ы
与格 -е
体格 -у
造格 -ой
前置詞格 -е
動詞は「湯へして無得てゆっとぉ」です。
私が -ю
お前が -ешь
彼が/彼女が/これが-ет
私たちが -ем
あなたが/あなたたちが -ете
彼らが/これらが -ют
語呂...?と一瞬混乱するかもしれませんが、これは博多などの西日本の女の子と温泉旅行をしているシーンで女の子が「お湯に『してしまった』ことが納得できないよ」って言ってるんだけど!」とプンスカしている様子を表しています。
何を言っているかわかりませんかね。
想像力を最大限発揮してください。
語呂合わせが使えない理由
会話ではわざわざ「お、ここは与格だったな。この単語は女性名詞だから開いてるトイレで3番目だからエだ。よし、語尾をеにしよう」などと考えていたら時間がかかってしまいます。
その結果、喋りたいのに黙りこくってしまう典型的な日本人になります。
※日本人は文法や発音がちょっとでもわからないと口を閉ざすという悪癖があります
旧ソ連圏の多くの人は、日本人のあまり口を開かないその姿を「奥ゆかしい」とは思ってくれません。
どちらかというと「何も主張せず薄笑いを浮かべていて怖い」と考える人が多いです。
学校のテストではないのでガンガン間違いながら話していきましょう
「使える格変化」を覚える方法
作文です。
新しい単語を覚えるたびに、それを使って文章を作ってみてください。
名詞を1つ覚えたら、その単語と自分が覚えている動詞と適当な主語を組み合わせて文章にするんです。
初心者の段階なら主語は「私 Я」「あなた Вы」の2パターンに絞っても大丈夫です。
※会話で最も使う主語だからです。「おまえ ты」を使うと失礼な場面はありますが「あなた вы」が失礼な場面は滅多にありませんし、自分たちのことを「Я 」と言っても通じます
可能であればロシア語の先生やロシア語圏の友人に添削を頼みましょう。
ネイティブが近くにいないのなら、HelloTalkなどのアプリを利用しましょう。
「間違っていたら直してください」と添えて作文を投稿すれば大量の添削が貰えます。
可能であれば、発音もしてみましょう。
HelloTalkは音声投稿機能もあるので添削してもらえます。
ただ、あなたが女性だとしたらこのアプリは「出会い目的の男性」からの迷惑メールが大量に来るかもしれませんので注意が必要です。
男性だと偽って音声投稿を避けるか、できるだけ早く女性のネイティブスピーカーと友人になりましょう。
作文は難しい?
(慣れれば)簡単です。
複雑な文法は不要です。
主語 動詞 目的語だけで十分です。
主語を変えることで動詞の変化が覚えられます。
さらにそれぞれの格変化に対応する前置詞を最低1つずつ覚えて上記の文に付け足していけば名詞の格変化も自在に使いこなせます。
余裕が出来たら主語や目的語を形容詞などで修飾して変化を覚えていきましょう。
おそらく最初は「私は 〇〇を 見る」「私は 〇〇へ 行く」くらいのレパートリーしか作れないかもしれません。
意図的に新しく覚えた単語を使う意識を持つことで徐々に語彙は増えていきます。
また、覚えにくい単語を意図的に作文で繰り返し使うことで闇雲に書き取り練習をするより遥かに早く覚えることも可能です。
単語を覚えるためには、その単語の「日本語訳」を覚えるのではなく単語をイメージできた方がいいです。
文章ならばその情景を想像しやすいでしょう。
過去に自分が見た場面、テレビドラマ・映画・アニメ・漫画などの1シーンなどを思い浮かべながら文章を作ると定着率が高いです。
最後に
ロシア語の初級段階で躓きやすい「格変化」は作文で覚えましょう。
作文は初めのうちは難しく感じて似たような文章しか作れませんが、これができなければそもそも口頭でも自在に喋ることはできません。
ぜひ挑戦してみてください。
記事内ではHelloTalkでの添削をオススメしていますが、当然ながら身近にネイティブスピーカーがいるのならその方に作文を添削してもらったり会話に付き合ってもらうほうがいいです。
添削をお願いするとかなりの頻度で間違いを指摘されますが、別に落ち込む必要はありません。
変化の例外が多いロシア語では初心者が間違えまくるのは当たり前です。
間違いを指摘されたことはあなたの人間性を否定されたことにはならなりません。
...と、いいつつ私も面と向かって指摘され続けるのは苦手です。
心が折れない程度の分量で行いましょう。