ネット副業の人気が再燃しています。
しかし「時間と場所から解放される」という謳い文句を勘違いして「ノーリスク」「労力不要」「片手間でできる」などと思っている方がとてもとても多いです。
私自身もネットで収入を得ていますが、決してノーリスクではありませんし、労力をかけていないわけではありません。
今でも当然ながら片手間で適当にやっているつもりはありません。
最初に言っておきますが、「だから私はすごいでしょ?褒めて!!」という話ではありません。
私が当記事で言いたいのは、「ネット副業も会社員とは別のリスクと労力があるのできちんと考えて参入して欲しい」ということです。
会社員生活が嫌だとしても「何も考えず生きていけそうなネット副業の世界」に来るのはオススメしません。
どうしても会社員生活が出来ないのなら選択肢としてアリですが、人によってはこっちのほうがシンドいです。
リスクと労力の「種類が違う」というだけであることを知って欲しいです。
目次
確実に稼げる方法は存在しない
ノーリスクでできるネット副業を探している方の大半は、「確実に一定の稼ぎが期待できる方法」を探していますよね。
はっきり言いますが、「最初から確実に一定の稼ぎが期待できる方法」はありません。
当たり前ですよね?
どのジャンルでも「そのジャンルで稼ぐ王道の方法」を学ぶ必要があり、その王道から外れた「初心者の思いつきによる独自戦略」は不確実な方法です。
初心者はこの王道の方法を知らないため、学ぶ期間である初心者のうちはどうしても稼げません。
「10万円」は会社員ならばほぼ毎月入ってくる額ですが、ネット副業で10万円を稼ぐ方法はかなりの勉強が必要になります。
王道の方法をしっかり理解し実践できるようになったころには、「片手間でいい加減なもの」が稼げないことに気付くでしょう。
別の観点から「確実に稼げるノーリスクな副業はない」
「ノーリスクで」が「労力不要で確実に10万円稼げる」という意味だしたら、私だったら5万円で人を雇って他人にやらせます。
これで私はほとんど何もせずにノーリスクで5万円手に入ることになりますよね。
人にやらせるならこちらは最終確認程度で済むので20人を雇って1日1人分だけ最終確認をすれば20日労働で月100万円が手に入ります。
さらに10万円くらい使って月20人の最終確認する人を雇えば自分は最終確認する人がちゃんとやっているかをチェックするだけで差引90万円が手に入ります。
自分に労力が一切なくなるので最終確認する人を10人雇えば月900万円です。
さらに「最終確認する人がちゃんとやっているかをチェックする人を・・・」と続ければ最終的には通帳の数字を数える簡単なお仕事になります。
ノーリスクで稼げる方法が存在するのなら、このようにすればいくらでも稼げてしまうことになります。
もしこれができるのなら、世の中にもっとたくさん「億り人」が溢れているはずです。
もしその方法が存在したとしてこれを他人に教える意味がありますか?
ですので万が一存在するとしても、ネットで調べて知ることはできません。
ネット専業のリスクとは
ネット副業をオススメしている人たちはメリットばかりを(場合によっては誇張しながら)宣伝するため、ノーリスクなものがありそうな気になってきます。
その話を鵜呑みにして会社を辞めてネット副業を本業にしようとする人もいますね。
ただ、副業ならば我慢できるリスクも専業となると話が変わります。
最低保証が存在しない
正社員であれば相当なことがない限りクビになりませんし、毎月一定の給料が入ってきます。
ですがネット副業はその保証がありません。
だから自分が行動しなかったり稼げるシステムが完成していない状況では月の収入が0円となることも十分にありえます。
特に一つのジャンルに絞って行動する場合(たとえばブログ1サイトのみ、YouTube1チャンネルのみ、メルカリ1社のみ)だと、親元のサービスが停止したら終わります。
また、ネット副業の大半は知名度・好感度も重要となってくるため、問題を起こすと一気に収入が減ります。
よって、「安定した収入が期待できない」うえに「一夜で収入が断たれる」というケースが存在します。
何かあった時に助けてくれる会社に所属していないことは大きな大きなリスクです。
また、ネット副業一本で生活していると、国や地方自治体等のサポートも受けられないケースが多いです。
福利厚生がない
会社に所属していないので、会社が提供する給与以外のメリットも一切享受できません。
年金、健康保険なども会社が負担してくれる分も当然なくなるので支払う額が増えます。
ネット副業のリスクとは
専業ではなく副業の場合のリスクはどうでしょうか。
副業だからこそうまくいかないというリスクは意外に多いです。
稼げない
やはり何と言っても「ネット副業」はお金を稼ぐためのものですよね。
ですが、副業ということで「そこまで本気じゃないから」とばかりにやるべきことを疎かにしてしまう結果、稼ぐのに必要最低限のことができないケースは多いです。
「自分なりに頑張ったのに期待したほど稼げなかった」という人はたくさんいます。
意外に労力が必要
残念ながら「ネット副業をしてみよう」という段階の人が稼げるようになるには相当な労力が必要です。
自分の知らない世界のことを知り、その世界での王道を学び、その学んだことを自分の状況に合わせて使いこなせるようになる。
そこまできてやっと初級者・中級者です。
※初級者と初心者は全く違います
ネット副業に限らずどの世界でも同じですが、最初が一番大変です。
稼げるか不安な状況で頑張り続けることができないと稼げるようになれません。
しかも副業の場合は本業でクタクタになって帰ってからやらなくてはなりません。
疲れている状況でいつまでも結果が見えないことに耐えられるでしょうか。
時間がなくなる
「副業」の場合、本業を別に持っていることになります。
本業が常に定時で終わり、土日祝日があり、さらに本業中も自由にネットを見ることができるという人は話が別です。
ですが大半の方は本業の方が大切なはずですし本業の就業時間中にネットサーフィンはできないでしょう。
さらには仕事は疲れるため帰宅してからもある程度の休息も必要です。
ここからさらにネット副業のための勉強・実践の時間を取らなくてはなりません。
そういう意味では専業よりも副業の方が時間がなくて辛いです。
最後に
ネット副業は会社員としての生活に馴染めない人がなんとか生きていくための選択肢としてはとても魅力的です。
しかし、忙しい人が「片手間で簡単に月10万円くらいでいいから稼ぎたい」という生半可な気持ちでうまくいく世界ではありません。
本業が忙しい人はネット副業に手を出さず本業を頑張ってください。
忙しいのに収入が少ないのなら、その本業を辞めて転職活動をしてください。
もしあなたが子育て等で働きに出れないのだとしても、ネット副業はオススメしにくいです。
たしかに通勤の必要はありませんが、子育てという大変なタスクを持っている上でネット副業で稼げるようになるのは大変です。
「ちょっと試しにやってみてうまく行きそうだったら本腰で取り組む」と言いたい気持ちはわかりますが、初心者の「ちょっと試しに」では色々と足りません。
アルバイトと違い、初心者の頃は時間に応じた収入が得られるわけではありません。
ネット副業は、特に知識が足りない頃はかけた時間の割に収入は増えません。
ノーリスクで簡単に、片手間でサクっと稼げる世界ではないということだけは知ってください。
ネット副業は誰にでもできます。
ですが誰にでもできるというのは簡単という意味にはなりません。
特殊な才能や資格が要らないだけで、考えて行動しなくてはなりませんしそれなりに労力も必要です。
「ストック式収入」といううたい文句もあるにはありますが、そのストックを作るためにはやはり相当な知識と労力が必要です。