「うっせえわ」という曲が若者の間で人気です。
歌詞が教育上よくないと話題ですね。
「子どもが真似したらどうする!」とのことです。
でも、それを言っている人たちは自分の世代を思い返してみましょう。
昭和・平和のカリスマたちを貶めたいわけではないので歌手名は言いませんが、あの名曲たちを聞いた人はああなったんでしょうか。
どの年代の子どももそんなにバカじゃありません。
「うっせえわ」を聞いて大人になってもその「反逆の心」を持ち続けられる人はほんの一握りです。
目次
「うっせえわ」はそこまで斬新な歌ではない
私は曲作りに興味がないのでコード進行やリリックなどを理解していませんが、「これまでなかったとんがった歌詞」というほどではないですよね。
むしろ「ちっちゃな」と言われた瞬間に解答ボタンを押したくなる人のほうが多いはずです。
※パクリではなくオマージュなのだと思います
子どもが大人のやり方に反発する曲なんて、昭和・平成を通してたくさん発表されています。
なので「うっせえわ」が特段問題がある曲には感じません。
子どもはそこまでバカじゃない
否定派は「この曲を子どもが真似したらどうする」と言いますが、それはいくらなんでも子どもをバカにし過ぎです。
たしかに子どもは大人と比べて考えが浅く、明らかに間違っている方向に突っ走ったり、やるべきことより楽しいことを優先しがちです。
ですが、それも含めて「成長」なんです。
大人たちは一度も間違えないように育てるのではなく、間違った時にリカバリーできるようにフォローすればいいんです。
日本は学校教育ですら「間違いを許さない」という風潮を押し付けていますよね。
ですが、長い人生で一度も間違えない人はいません。
命にかかわるような「致命的な間違い」をしようとしているのなら全力で止めるべきですが、「うっせえわ」にそこまで強烈な影響力があるようには思えません。
「些細な間違いはリカバリーできること」これを知らずに育つと簡単に心が折れます。
子ども時代にいろいろと失敗し大人がフォローしてリカバリーの仕方を学べば、立派な大人になれるのではないでしょうか。
否定している大人たちは鏡を見てね?
30代、40代、それ以上の大人たち。
否定していますが、あなたがたが子どもの頃人気だった歌を思い出してください。
「うっせえわ」に負けない「反逆のカリスマ」たちの名曲がありましたよね。
それを聞いて、そうなりましたか?
あなたがたがそうであるように、子どもも「うっせえわ」を聞いた程度で人格が捻じ曲がったりしないので大丈夫です。
15で不良と呼ばれた人は一体何人いたのか
ナイフみたいに尖った思考回路をアリとするかナシとするかで「うっせえわ」と対極に位置する名曲ですが、これもどう考えても当時の大人からしたら「真似したらどうする」という曲ですよね。
この曲を聴いて育った子供は、不良になったのでしょうか。
あこがれた人はいるかもしれませんが、結局ほとんどが反抗期を卒業してまともな生き方をしているのではないでしょうか。
盗んだバイクで走り出した人は何人いたのか
こちらも教師や大人などの押し付けに反発する曲です。
一切聴かずに育った人などいないのではないかというレベルの超名曲ですよね。
果たして、これを聴いたことで15歳の頃にバイクで走り出した人は何人いるのでしょうか。
「いや、俺はやったよ」と言える人はいないはずです。
なぜなら原付ですら免許取得が16歳以上だからです。
というかそもそもバイクを盗むのが犯罪です。
気付いていないかもしれませんが、「うっせえわ」には犯罪を助長するような歌詞は含まれていません。
どちらかと言えば「うっせえわ」のほうがマイルドな歌詞と言えます。
念のため言っておきますが、私も「15の夜」は名曲だと思っていますし、実行してもいない歌詞の内容自体に問題があるとは言っていません。
私の主張は「歌詞がとんがっていてもそれを本気で真似する子どもはほとんどいないんだから問題ない」です。
ゲレンデが溶けるほど恋をした人は何人いたのか
大人への反発、不良への誘いといった方向の曲だけでなく、「素敵な恋の歌」もたくさん発表されてきました。
果たして一体何人がその歌詞のような素敵な恋をしたのでしょうか。
私の主張は「曲を聴いてもそれを真似する子どもはほとんどいない」です。
ゲレンデが溶けるような恋をした人はいないですし、恋人がサンタクロースだった人もいないですし、午前二時に望遠鏡を担いで踏切を渡った人もほとんどいないでしょう。
だから大丈夫です。
「うっせえわ」がどんなとんがった曲だとしても、子どもは多少寄り道をしてもちゃんと育ちます。
最後に
「うっせえわ」が教育に悪い、子どもが真似したらどうすると否定している人たちへの反論をしてみました。
私には昭和・平成の頃の曲にもとんがっていた歌詞が多かったように思えます。
どの世代も親からは「そんな曲ばっかり聞くんじゃない」と怒られたでしょうが、結局「そんな曲」ばっかり聴いていて「そんなヤツ」になってしまった人は極々少数です。
だから「うっせえわ」にもそんなに目くじらを立てなくていいと思います。
最後にもう一度念のために言っておきますが、私はここで例に挙げた名曲をこき下ろしたいわけではありません。
私は今でもラジオからこれらの曲が流れてきたらテンションが上がります。
大好きな曲だからこそ歌詞を覚えているんです。
子どもは曲もドラマもフィクションであることを知っています。
どんなに自分の心境に近い内容だったとしても、同一視する人は少ないです。
「これは私の曲だ!」と呟いている人も、本気で歌手が自分のことを歌にしたなんて思ってません。