朝ドラ「スカーレット」第46話では丸熊陶業の新人3人が挨拶回りをしていました。
喜美子のいる絵付け作業場に来た際、十代田八郎(そよだはちろう)が緊張で固まってしまいましたね。
直前には食堂で普通に話せていましたが一体何があったのでしょうか。
喜美子に一目ぼれでしょうか。
ノベライズ版を基にネタバレしますのでご覧ください。
なおノベライズ版とは朝ドラの初期原稿を基にした小説です。
初期原稿なので放送される朝ドラ本編とは一部異なることがあります。
新人・十代田八郎、動かなくなる
絵付け作業場に挨拶に行った際、他の新人たちは別の場所と同じ挨拶を繰り返したのに対し、十代田八郎は固まってしまいしどろもどろになりました。
ぼうっとしていたわけではなく、他の新人や敏春に促されてもまだまともに喋れない状態です。
緊張しているように見えましたね。
ネタバレあり
ここからストーリーの根幹にかかわる重大なネタバレが含まれたり含まれなかったりします。
お気を付けください。
一目ぼれ?
十代田八郎と喜美子は今後急速に親密になり、結婚します。
※NHKの公式サイトにも書かれていますね
その伏線として、一目ぼれしたのでしょうか。
実はそうではありません。
本当に緊張した相手は?
深野心仙です。
十代田八郎が幼いころ、家に深野心仙の描いた絵がありました。
その絵は十代田家にとって大切なものでした。
そのため、まさかその絵の作者が会えるとは思っておらず驚いていたのです。
緊張のあまりそのエピソードを深野心仙に語ることができなかったようですね。
十代田八郎の幼少期エピソード
現在の十代田八郎のシャツの背中がほつれていることからわかるように、十代田家は裕福な家庭ではありませんでした。
特に終戦直後は厳しく、食べる物にも困っていました。
そんな中で、深野心仙が描いた絵をやみ市で売り、そのお金でお米と卵を買って飢えをしのいだのです。
十代田八郎はそのエピソードを本人に語るべきか悩んでいたようですが、後にこのことを打ち明け謝罪します。
一方の深野心仙はそのことを怒ることはなく、むしろ無名時代の絵を大切に想ってくれていたことを喜んでいます。
最後に
朝ドラ「スカーレット」で十代田八郎が喜美子たちの前で固まっていたのは、深野心仙に会えたからでした。
十代田八郎にとって深野心仙は幼少期の飢えを救ってくれた画家です。
その絵は売ってしまっていますが、今でも深野心仙に尊敬の念を持ち続けています。