朝ドラ「スカーレット」では女中見習いの喜美子に対し大久保のぶ子が大量のストッキングを持ってきます。
大量のストッキングの破れた箇所を裁縫で直せと指示していますが荒木荘の仕事かどうか聞いても何も答えません。
一体これは何のためでしょうか。
当記事はノベライズ版を基に記述しています。
一部本編とは設定が異なる可能性がありますのでご注意ください。
ストッキングの嫌がらせ?
喜美子の初めての給料日の朝、大久保のぶ子は大量のストッキングを渡します。
全て破れており、裁縫で直すように指示をしています。
「これも荒木荘の仕事ですか?」
という問いにはなぜか全く答えてくれません。
喜美子はまだ見習いということで給料はわずか1000円でした。
※当時の大卒の初任給は6000円
失意の中、さらに追加の仕事を押し付けられ絵を描く時間が減ってしまいます。
ストッキングの謎をネタバレ
実はこのストッキングは荒木荘の仕事ではありません。
内職です。
1足あたり12円で買い取ってもらえることになっていました。
大久保のぶ子は喜美子の給料が少ないことを知っており、給料の足しになるように用意したのです。
先に言ってほしかった...
喜美子はとても素直な子なので、不満を持ちつつも相手にぶつけることなくストッキングを直し続けました。
ですが内職なら内職だと早く言って欲しいですよね。
一般的にはドッキリ同様、最後に嬉しいことが明かされるのはすばらしいことなのかもしれませんが、私はこの手の重要なことを隠している態度が苦手です。
何のためにやっているのかわからないのにいつ終わるかわからない苦行を続けるのは苦痛です。
これは内職で給料とは別に賃金が発生しますと説明されていれば腹を立てるどころか意欲が増すはずです。
昭和の時代はどんなことでも「苦労」が称賛されていた
「若いうちの苦労は買ってでもしろ」ということわざがありますが、今の時代はその苦労が報われないことも多いです。
何のための苦労か理解し、取捨選択しないと圧し潰されてしまいます。
昔のように誰もが同じ生き方をしていれば将来安泰だった時代ではありません。
喜美子の父が男尊女卑だったり、結婚するのが当たり前という考えを持つ人が多いなど、スカーレットの世界では単純に風景が昭和なだけでなく人々の思考回路も昭和になっています。
外見だけでなく内面も丁寧に昭和を描いているのでリアリティが出ているのでしょうね。
最後に
朝ドラ「スカーレット」の大阪編で荒木荘の大久保のぶ子は喜美子に大量のストッキングの直しをさせています。
実はこれは内職で、給料の少ない喜美子のためを思って考えた策でした。
女中という仕事は給料があまり高くないため、大久保のぶ子自身も内職をして弟の学費を稼いだりしていたようです。
大久保のぶ子は喜美子に厳しく当たりますが、実は喜美子のことを考えていろいろとしています。
できればちゃんと言葉で説明してほしいですが...