2020年・2021年は海外にでかけられる状況ではありませんが、今後海外に出られるようになったら経済的に苦しくなった人が社会人から外こもり・海外ノマドに転身するケースが増えそうです。
そんな方に、外こもりをするための初期費用を紹介します。
ネットには「月〇万円で生活できる!」という情報はたくさんあるものの、実際に現地でその生活をするまでにかかる費用については伏せられていることが多いですよね。
これ、意図的に隠しているわけではなく「人によって大きく違う」という点が大きいです。
当記事でも具体的に「誰でも〇万円あればOK」と断言はできません。
どういうものにお金がかかるかを列挙しましたので、自分だったいくらになるかという計算の参考にしてくてださい。
ちなみに私が初めて外こもりをスタートさせた際の初期費用は10万円でした。
目次
前提条件
まず、「外こもり」という定義があいまいなので当記事での外こもりは何なのかを説明しておきます。
当記事では、「日本の住居を引き払い、住民票を抜いた状態で海外に半年以上または年単位で滞在すること」とします。
つまり「日本にアパートがある状態で1か月タイに行ってました」のようなケースは除外しています。
※あくまで当記事ではということです
かかる費用
大きく分けて
・日本の拠点(アパート)を引き払う費用(原状回復費用・家財の処分費用など)
・現地に行く交通費
・海外旅行保険
・現地での当面の日用品
・予防接種代
これらが外こもりを始める前にかかる費用です。
ちなみに私の場合、日本からタイに行ったケースでは初期費用は約10万円でした。
内訳は
・アパート解約関連・・・1万円
・航空券と出発までの日本の滞在費約1週間分・・・5万円
※タイから第三国へ出国する航空券を含む
・海外旅行保険3か月分・・・3万円
・日用品など・・・1万円
でした。
日本の拠点を引き払う費用
もしあなたが実家以外で暮らしているのなら、部屋を引き払うための費用が必要です。
海外に家電などを持って行くことはできないので(というか海外では家電は部屋に予め置いてあるので)、捨てる必要があります。
日本では大型家電などはリサイクル料などがかかりますし、取りに来てもらうのであれば別途費用がかかります。
※部屋の規模・物の多さによってこのあたりの総額は大きく変わります
なお、メルカリやジモティなどを利用すれば逆にお金が増えたり、ゼロ円だとしても取りに来てもらえることもあります。
移動費
その国に行くまでの費用です。
一番大きいのは当然ながら航空券ですが、日本の住居を引き払った場合には「出発まで滞在するホテル」の代金が意外にバカになりません。
ホテルなら1泊1万円近くしますよね。
カプセルホテルやドミトリーなら2000円程度なので周囲が気にならない人ならそこでもいいでしょう。
私は(新型コロナウイルス流行前は)出発前日はスーパー銭湯で過ごすことが多かったです。
仮眠室など横になれる部屋があるスーパー銭湯も多いのでオススメです。
海外旅行保険
海外旅行保険は絶対に必要です。
今回の大惨事を忘れてノーガードで外こもりするようなマネはやめましょう。
日本で契約したり、クレカに含まれる3か月ほどの無料の保険を利用するのもいいですが、外こもり・海外ノマドはその性質上「〇年必ず海外にいる」とは言えません。
にもかかわらず日本の旅行保険は「出国前に契約する」というルールがあるため、無駄のない期間で契約することが難しいです。
その点、海外の保険会社は出国後でも契約できるところがあります。
日本語が通じる保険会社もあります。
金額としては、日本語が通じる保険ならば月1万円前後です。
海外の(日本語デスクがない)保険ならば月5000円以下のものがありますし、その国からしばらく出ないというのであれば月2000円以下の保険(こちらは海外旅行保険ではなく、いわゆる健康保険的なモノです)などもあります。
その他こまごました費用
現地でのSIMカード、衣類を含めた日用品などなど。
日用品については、現地の安いものがどこで手に入るかがわかるまでの一時しのぎの分を持って行くことになります。
当然初めて訪れる国より何度も訪れている国のほうが持って行く量が減りますし、南国と北国でも量は変わります。
衣類については、肌に触れるものは日本から持ってくるほうがいいという人から、全て現地調達でいいという人まで様々です。
私はパンツは日本の百円均一、ズボンは(丈の長さとふとももの太さの問題で)日本で購入したものしか履きませんが、シャツも防寒着も基本的に現地調達するので上下2着ずつ程度しか持って行きません。
※旧ソ連圏をメインにするようになってからはユニクロの「極暖」を持って行くようになりました
ちなみにタイであればシャツもハーフパンツやタイパンツもそれぞれ一着300円程度です。
化粧品やコンタクトレンズ用品などは日本製(または世界中で売られているブランド)でなければならないケースもありますね。
日本の化粧品などは一般的に日本で買うより2倍から3倍程度高くなります。
SIMカードは国によって違いますが、WiFiのある部屋を賃貸するのであれば月500円程度の最安値の「とりあえず外でもgoogle mapと翻訳ソフトが動けばいい」くらいのもので十分なので1か月分で500円から1000円程度になります。
予防接種
国によって異なりますが、現地で流行している感染症が事前にわかっており、その予防接種が存在するのであれば受けた方がいいです。
今この話をすると、「新型コロナウイルス」のことしか浮かばないかもしれません。
ですがこの世にはたくさんの感染症があります。
狂犬病など、危険なものがあります。
お金で解決できる危険はお金で解決しましょう。
かかる手間
日本を出る前にいくつかやっておくべきことがあります。
住民票関連
半年以上・年単位で海外に行くつもりなら、住民票を抜くかどうかの選択ができます。
住民票を抜くメリットは
・翌年の住民税の支払いが不要になる
・国民健康保険の加入義務がなくなる
・年金の加入義務がなくなる
です。
ちなみに年金については加入し続けることも可能です。
将来のことを考えると入っておくのもアリかもしれません。
なおネット記事でよく勘違いして書かれている「所得税を払わなくてよくなる」というのは間違いです。
もちろん海外(滞在国)で所得税を納税するのであれば日本で払う必要はありませんが、そうでない場合は日本で払う義務があります。
このあたりは非常にややこしいですが、もしあなたの海外にいるときの収入が「日本国民を相手取っている」場合は日本に納税するべきだそうです。
例としては、当サイトのような日本語のブログ、日本語のYouTube動画などが挙げられます。
税金に関する重要事項
税金については、当記事のあいまいな表現だけで判断せずにきちんとしかるべき専門家に必ず確認を取ってください。
「払わなくてもいい」という都合のいい部分だけを鵜呑みにして脱税という重罪を犯しても私は責任が取れません。
最後に
ということで、外こもりを始める際にかかる費用をまとめてみました。
予防接種などを含めると10万円を超えることがありますが、長期で滞在するのであれば初期費用は微々たるものです。
毎月10万円を大幅に上回る生活費が消えていく日本で暮らすより、物価の安い国で適度に働き適度に遊んだほうが楽しいと考えている方は、ぜひ実行してみてください。
当然ですが、新型コロナウイルスのワクチン接種は必須です。
当記事はワクチン接種後、新型コロナウイルスが今よりずっと収束した状態になってから海外に行くことを想定して書いています。
「今行くのは危険すぎる!」と言うのは私も同感です。
今行けないのなら、海外でも稼ぐことができるスキルを身につけるなどの準備に時間を使いましょう。