2020年はネットの誹謗中傷がこれまで以上に注目を浴びた年でした。
名前は挙げませんが、多くの著名人が誹謗中傷に苦しみました。
それでも次から次へと炎上が発生し、人格攻撃を含む相手への罵詈雑言がやみません。
一体なぜなのでしょうか。
目次
俺のは誹謗中傷じゃない(!?)
どうやら自分の発言をアドバイスだと思っているケースがあるようです。
全くの無関係な(自称プロの)素人による的外れな「お前はダメだ。こうすべきだ」という発言は果たしてアドバイスなのでしょうか。
ネットでは初対面の人相手に敬語を使わず、「お前」「~だろ」などの強い言葉を使うケースがあります。
特に自分の意見を相手に呑ませようとする場合にその傾向が強くなる人がいますよね。
ですがどんなに強い言葉であっても本人にとっては相手を否定しているのではなくあくまでアドバイスらしいです。
昔より減ったかもしれませんが、今でも「叱る」「怒る」の区別をしていない人や、行為を否定するつもりがいつのまにか相手の人格を否定してしまっている人も多いです。
本人としては「本当はアドバイスであり、間違った行為を指摘して正したい」のかもしれませんが、ヒートアップして境界を超えてしまっているようです。
俺は専門家だ(!?)
たしかに、中には同業者・専門家による有用なアドバイスもあります。
ですが、有用なアドバイスだからと言って強い言葉で相手を威嚇していいことにはなりません。
当然ながら、相手の人格を否定していいことにもなりません。
子どもが混じっている
今の時代、子どもであってもネットに繋ぐことができます。
子ども全員がそうだとは言いませんが、大人と比べ子どもは善悪の区別がつきにくかったり、感情を優先して自分本位な発言をしてしまいがちです。
また、年齢が20歳を超えていても精神年齢が子どもというケースもありますよね。
特に感情的になっている際には子どものような自分本位な発言をしがちです。
炎上しているネタに対して感情的になっている人はとても多く、書き込みの多くが子どものような自分本位な暴言になっています。
数の暴力と同調圧力
「何か言いたいことがあるが周囲にその話題をできる人がいない人たち」や「そもそも人間関係が希薄な人たち」もネットで語っています。
炎上している場所で擁護するようなコメントをすると「本人登場?」と煽られたり「お前は自分がそれをされても許すのか?」などと窘められたり(?)します。
このような「同調圧力」によって炎上はさらに加速し、擁護コメントは少なくなっていきます。
1つの失敗で全てを否定する人々
日本は昭和の時代から「1度の失敗で全てが終わる」と言われてきました。
間違った行為は糾弾されても仕方がありませんが、それだけで人格ごと否定されるのは間違っていますよね。
このことは自分が言われる立場なら理解できる人は多いはずです。
たとえば会社で上司が「だからお前はクズなんだ」と発言した場合、それがパワハラであることはだいぶ認知されてきましたよね。
なぜか自分が言う立場になると似たような発言をしてしまう人が多いです。
不倫はダメですが、だからといって美味しいレストランを知っていることまで否定するのはおかしいですし、「プライドが高そうだから気に食わない」というのもめちゃくちゃです。
匿名(っぽい)ので安全な場所から石を投げられる
ネットの黎明期から言われ続けてきましたが、「匿名なので安全な場所から誹謗中傷できてしまう」という問題点は未だに解決されたとは言い難いです。
実際には完全な匿名ではなく、調べられる人が調べたら身元は判明します。
ですが表面上は匿名に見えるので「これくらいなら...」と考えてしまっている人はとても多いです。
最後に
ということで、ネットで誹謗中傷が多いのは
・アドバイスや指摘と人格攻撃などの誹謗中傷の境目があいまいな人がいる
・同調圧力によって炎上が加速する
・匿名っぽいので言いたい放題
という3つが理由ではないかと思います。
特に3つ目の「匿名(っぽい)」というのはネット特有の問題と言えますよね。
私自身も、聖人ではないのでついかっとなってしまうことはあります。
「それはアドバイスなのか、それとも人格攻撃なのか」と自分に問いかけてから書き込みたいですね。