外こもりに魅力を感じないという友人から「何が面白いの?」と聞かれることがよくあります。
意識高い系の他人を煽っていくスタイルの人からは「まだ外こもりで消耗してるの?」と冗談半分で聞かれます。
外こもりは「海外沈没」とも呼ばれていた時期があり、海外での引きこもり、海外で生活するニートなどの印象を持つ人が多いようです。
目次
何が面白いの?と聞くような人は楽しめない
外こもりの最大のメリットは「自由」です。
何も制限されず何も命令されずに自分のやりたいことをして過ごすことができます。
ですので、他人から面白いものを教えてもらえないと楽しめない人にはキツい生活です。
「楽しい」という感覚は人それぞれです。
ですので、私がここで「知らない街を歩き回るのが楽しいよ」「外国人とおしゃべりするのが楽しいよ」「現地の大衆食堂で知らないおっさんと盛り上がるのが楽しいよ」といったところで「それのどこが楽しいの?」となるのです。
ただし、外こもりは「ラク」ではありません。
「ラク」と「楽しい」を同じ意味だと思っていると外こもりは辛いだけの生活になります。
ちなみに私は
ラク・・・たやすいこと
楽しい・・・気分が満ち足りること
という意味で使っています。
それ、外こもりじゃなくてもよくない?
私は普段の楽しみとして「猫と戯れること」「イラストを描くこと」「ドラマを見ること」を挙げることがあります。
これらは日本にいてもできることです。
ですので、よく「外こもりじゃなくてもよくない?」と言われます。
その通りです。
これらの趣味に限って言えば、日本国内にいてもできます。
ですので物価の安い国にいるよりも日本のほうがメリットがあるなら、日本に戻ります。
ですがご存知の通り日本はとても物価が高く、ただそこに生きているだけで生活費が10万円を超えます。
頑張って節約してやっと10万以下に抑えられる日本と、ある程度好きなものを食べたり好きなことをする生活をして同程度の生活費で過ごせる海外なら、当然海外を選びますよね。
地方都市に住むより外こもりを選ぶ理由
私が地方都市ではなく海外を選ぶ理由はいくつかあります。
順番にお話ししていきましょう。
住民税・NHK・年金を払わなくていい
日本にいると、税金などの支払いだけで2万円を超えますよね。
年金については将来その一部が返ってくるため払わないことにデメリットがありますが、住民税とNHKについてはできれば払いたくないというのが本音ではないでしょうか。
住民票を抜いて海外に滞在すれば両方とも払う義務がなくなります。
※住民税は前年の収入に応じて支払い義務があるため、住民票を抜いても最初の1年は支払い義務が発生します。よくわからないという方は専門家に聞いてください。当記事の情報を間違って解釈して脱税をしても私は責任が取れません
年金についても、海外在住の申請をすれば支払い義務がなくなります。
「払った額以上のお金が返ってこない」と思っているのであれば年金は払わずに同額を積み立てるなど、自分で運用したほうがいいでしょう。
ただし、「障害年金」という制度を利用できなくなるデメリットがあるため、年金についてはよく考える必要があります。
海外に住んでいても年金は払うことも可能です。
他人の目が気にならない
私は外こもりをする前に日本に地方都市に住んでみたことがありました。
まず、ド田舎の場合は車か原付がないと生活ができない上に周囲とのつながりが密接で「在宅ワーク」とニートの区別がつかない人が多くて大変でした。
地方都市であれば都内程家賃が高くなく、それでいてある程度ドライな人間関係でスーパーなども近いのでかなり快適でした。
ただし、小綺麗な格好をしていないと近所の人の目は気になります。
生活費は日本より安い
外こもりをしたことのない人にはわからないかもしれませんが、国内の地方よりも安く生活できる国はたくさんあります。
国内では地方都市でも家賃3万円程が生活できるギリギリのラインでしょう。
外こもりの場合、タイやウクライナ・ジョージアには1泊1000円の個室がたくさんあります。
月約3万円です。
物価高と為替の影響で月4万円程度は必要になりました。
ただしこれは地方都市の家賃と同じではありません。
なぜなら外こもりのホテルや民泊は光熱費とwifi代、さらにはその他設備代(ベッドや冷蔵庫・レンジなどの生活家電代)が含まれているからです。
ホテルであれば掃除すらも不要です。
日本では光熱費とWiFiで1万円から2万円しますよね。
地方で家賃の安い物件はプロパンガスなので高額になりがちという点も無視できないポイントです。
さらに言えば、日本の場合は引越のたびに敷金礼金がかかる上に家電などを用意しなくてはなりませんが、海外では敷金礼金は存在せず家電は備え付けです。
食費についても外こもりのほうが安いです。
私が頻繁に滞在しているタイ・ウクライナ・ジョージアは外食でも屋台などを含むファストフード店なら200円以下、大衆食堂でも300円程度です。
自炊をするにしても、これら3国は果物が尋常ではない安さな上、野菜もとても安価です。
ウクライナとジョージアは肉も日本の1/3程度の安さです。
自炊が可能なホテルやAirB&Bの民泊を利用すれば驚くほど食費も安くなります。
日本では以前「月の食費が2万円」で炎上したことがありますが、海外ならそれほど苦労せずこの値段で生活が可能です。
食と住で5万円程度というのは日本ではかなりの節約が必要ではないでしょうか。
外こもりはパラダイスなのか
ここまで外こもりのメリットを挙げてきましたが、SNSなどで多くの人が発信しているほどのパラダイスではありません。
デメリットもあります。
若いお姉ちゃんとデートできるのか
ウクライナはロシア系の美女が多いです。
ジョージアもロシアとトルコとアジアの交じり合った美女が多いです。
タイは東南アジア系の美女が多いです。
ですが、もしあなたに魅力がないのであればデートできるかどうかはわかりません。
もちろん、日本とは感覚が違うので日本でモテないからといって海外でもモテないとは限りません。
特にウクライナやジョージアでは日本人は珍しいので声を掛けられることも多いですし、好意的な女性も多いです。
ですが、言葉の壁や年齢の壁をクリアして近づくのはそれなりに困難です。
当然ですが「日本でモテない理由」が清潔感のなさや性格の悪さ・暗さだった場合は海外でもモテない可能性が高いです。
また、物価の安い国で日本人が求められるのはお金を使うことであるという側面があるのは事実です。
必要以上に見栄を張る必要はありませんが、お金を節約するために移動を徒歩に頼ったり毎食最安値圏の大衆食堂ばかりでは相手に見限られてしまうでしょう。
アクティビティは安くない
SNSで外こもりをパラダイスのように発信している人の中には、美女とクルーズをしたり海が見える高層階でバスローブを羽織ったりしていますよね。
ですがこれらはあくまで「日本よりは安い」というだけであって、最安値圏で生活するのであれば手が届きません。
マンションの高層階に住むのであれば、タイのバンコクなら月5万円から6万円は必要です。
クルーザーで海に出るなら4時間で5万円~10万円かかります。
複数の美女を侍らせればもっとかかります。
日本だったらその比ではないので安いという言葉は嘘ではありませんが、毎日そんな遊び方をしていたらお金はいくらあっても足りません。
最後に
外こもりは自分で楽しみを見つけられないと面白くありません。
また、向き不向きがあるので「日本語が通じないとストレスを感じる」というのであれば外こもりを続けるのは困難です。
短期旅行で楽しかったとしても、その国の食事に飽きて日本食が恋しくなることもあるでしょう。
外こもりは誰にとってもパラダイスだとは限りません。
日本の地方都市で生活するほうが楽しいという人も多いでしょう。
どちらが優れているという話ではなく、自分がどちらに適しているかというだけの話です。
私は外こもりをしたくない人や嫌になって日本に帰る人をバカにするつもりはありません。
ただし、一度も試さずに「外こもりにメリットなんてなくね?www」とか言い出す人だけはちょっと世界が狭いなぁと感じます。