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目標は過去形で書くと叶うという怪しげな方法 その本当の理由と効果は?

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自己啓発本などで「目標や夢は過去形で書きましょう」とオススメされているのを見たことがある人は多いでしょう。

 

たったそれだけで夢が叶うなら苦労はしないですよね。

 

この「過去形で書くと叶う」という方法の本当の意味を知らずに形だけ真似しても効果は薄いです。

 

 

 

過去形で書くとモヤっとする

 

目標を過去形で書いたことがない人が過去形で書くと、とてもモヤモヤします。

 

それは脳が混乱しているからです。

 

現実では達成できていないにも関わらず、目の前の文章には現実とは異なる内容が書かれているからです。

 

「目標を過去形で書く」という形だけを真似した人たちは、この違和感が気持ち悪くて辞めてしまうようです。

 

 

過去形で書くとどうなるか?

 

脳は「過去形で書かれているならすでに達成できていること」と考えます。

 

ですので、達成できているのに「達成できないような生活」をしていると混乱し気持ち悪くなります。

 

脳はこのとき、整合性を取ろうと行動を促します。

 

その結果、「やらなくちゃ」と考えるようになるのです。

 

つまり、目標を過去形で書くと目標に向かって行動できるようになります。

 

 

...本当にそうなるか?

 

脳は「達成したという過去形の目標」と「達成できないようなダラダラとした生活」の異なる状況に混乱します。

 

ここまではいいのですが、整合性を取るのであれば「ダラダラした生活」にあわせて目標を下方修正するという可能性もありますよね。

 

むしろ水が低い方へ流れるのと同様、ラクなほうに流されるのが人間の特徴である以上、目標の下方修正で整合性を取るのが自然です。

 

そのため、「目標を過去形で書く」の表面を真似するだけでは結局その目標を書いた紙を見なくなり、ダラダラした今の生活が続きます。

 

 

流されないために

 

脳には「ラクなほうに流される」という特徴のほかに「明確な利益を取る」という特徴があります。

 

今ダラダラすることによる損失よりも目標を到達したほうが利益があるということが明確であれば、そちらに舵を切ることが可能です。

 

ただし、「明確な利益」というのは「英語がペラペラになる」「10kgのダイエットに成功する」「資格を取得する」程度のことではありません。

 

その程度であれば「わかっちゃいるんだけどねぇ」と言いながらダラダラした生活に戻ってしまいます。

 

たとえば、「朝もうひと眠りしたい」という目先のラクよりも「出社すれば確実に月収が手に入る」という明確な利益が思い描けていれば二度寝よりも出社を優先できます。

 

 

目標を明確に思い描く

 

もしあなたが「英語がペラペラになる」という目標を立てたのであれば、その状態での生活ぶりをはっきりと想像できるレベルまで思い浮かべることです。

 

英語がペラペラなあなたはどこに住んでいるでしょうか。

 

どんな仕事をして、どんな相手とどんな会話をしているでしょうか。

 

周囲の友人や知人、会社の上司や同僚・部下はどんな態度を取るでしょうか。

 

もし英語を仕事に使うのではなく海外旅行に使うのであれば、想像すべきは当然ながら海外旅行中の1日です。

 

旅行先はニューヨークでしょうか。

 

それともロンドンでしょうか。

 

おしゃれな街並みを歩くあなたはどんな服を着ていますか?

 

隣には誰がいるでしょうか。

 

 

ワクワクしましたか?

 

理想の状況を思い描いたらワクワクしますよね。

 

その理想を叶えるための行動をしたくなりましたよね。

 

したくならないのであれば、空想が足りないです。

 

ぬるめのお風呂に入りながらもっと楽しい理想を思い描きましょう。

 

 

理想と現実の間の壁は階段にする

 

理想が高ければ高いほど、現状とのギャップが壁となり立ちはだかります。

 

理想を過去形で語り脳の混乱を利用したとしても、高すぎる壁の怖気づき足が竦んで行動できなくなってしまうでしょう。

 

そんな時は「細分化」です。

 

現状から理想へ一足飛びに達成できる方法がないのであれば、階段状に小目標を立ててクリアしていけばいいんです。

 

たとえば、英単語を一度に10,000語覚えるのは難しいですが月850語ずつなら頑張れそうです。

 

それでも難しいなら週200語ならどうでしょうか。

 

1単語30秒かけて学ぶのであれば、200語で100分(1時間40分)です。

 

1日1時間しか勉強時間が取れないなら半分の100語ずつやってみたらどうでしょうか。

 

1週間は7日あるので3.5周できます。

 

なんども繰り返せば完全に覚えてしまう単語も出てくるので、週の後半は200語の内半分以下を復習すればいいだけかもしれません。

 

 

ちなみに、これはあくまでたとえ話であり「英単語を10,000語覚えたら流暢にネイティブと会話ができる」という意味ではありません。

 

あくまで高すぎる壁を簡略化する方法の例として考えてください。

 

 

継続は力なり...ってわかってるけど面倒な日もある

 

「継続すること」以上に確実で効果的な目標を叶える方法は存在しません。

 

でもそれはわかっていてもどうしても行動できない日はありますよね。

 

そんな日のために「気合を入れずにやれること」「短時間でできること」をストックしておきましょう。

 

たとえば上記の「英単語10,000語」の例で言えば、「すでに覚えている英単語群の復習」を気分が乗らない日にやるのはどうでしょうか。

 

新しい単語を覚えるよりもすでに覚えている英単語をおさらいするほうが気楽ですよね。

 

 

ちなみに私はロシア語を勉強中ですが、朝と晩に100語ずつ「日→露」を覚えようとしています。

 

気分が乗らない日は「露→日」にしたり、それすらも億劫な日は「ロシア語の歌を聞く」、それもダメなときは「日本の曲のロシア語バージョンを聞く」、これすらも心が拒絶した日は「ロシア語に翻訳された日本の漫画を読む」というルールを持っています。

 

 

心が嫌がっている日にフルスロットルはNG

 

気合が入っている日もテンションが低い日も「同じ労力」をこなさないといけないという強迫観念を持っている人がいます。

 

それができる人はいいですが、できない人の方が多いはずです。

 

私もできません。

 

気合が入っている日にいつも以上に頑張るのはいいのですが、乗り気でない時に苦痛を与え続けると目標そのものに拒絶反応が出てしまうことがあります。

 

その結果、「別にそこまでして叶えたくないし」と考えるようになり、目標は未達のままなかったことにされてしまいます。

 

そんなことになるくらいなら、やりたくない日にはできるだけ負荷をかけないようにしましょう。

 

個人的には完全にやらない日が存在すると翌日に膨大なエネルギーが必要になってしまうので、上述のような限りなく負荷が低い「気合を入れずにやれること」をすることで「ちょっとでも行動した」という自信をつけるようにしています。

 

 

最後に

 

「目標を過去形にしたら夢が叶う」というのは、「脳の混乱」を利用した方法です。

 

文章を過去形にするだけでなく、目標が叶った状況を具体的に想像することで脳に強く印象づけ、目標達成のメリットを植え込むことが重要です。

 

達成した瞬間だけでなく、達成している状態での日々の暮らしを想像すればモチベーションも上がります。

 

なお、私の知人に「想像しすぎると眠れなくなるからセーブしてる」とわけのわからないことを言っている人がいました。

 

眠れなくなるほどモチベーションが高まったのなら、その目標のために5分でも10分でも行動してはどうでしょうか。

 

そう伝えたら「翌日も仕事があるし...」と言い訳を始めました。

 

寝る前ではなく家に着く前に想像をしたり、お風呂で想像したり時間が取れるタイミングに変更すればいいだけですよね。

 

 

 

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