テレビ朝日ドラマ「アリバイ崩し承ります」では時計屋の美谷時乃が下宿している刑事・察時美幸から話を聞いてアリバイを崩すミステリーです。
設定そのものは面白いですが、殺人事件が起きるたびに時乃が大喜びしていることに強烈な違和感があります。
これまで、時乃が被害者に手を合わせたことはありませんでしたよね。
人が死んでいるのに推理ごっこ
時乃は祖父から「アリバイ崩し」の技術を教わっています。
ですが、殺人事件のアリバイを崩すのは警察の仕事です。
時乃は「時計の出張修理」などの名目で警察署内部に入り込み、一般人に明かされていない捜査内容を探っています。
それも満面の笑みでです。
被害者へ手もあわせず大喜びで「事件ですね」と首をつっこんでくるのはちょっと常識を疑うクレイジーさです。
ランチ合コン探偵のほうがまだ健全
「アリバイ崩し承ります」と同時期に日テレで「ランチ合コン探偵」というドラマが放送されています。
こちらのドラマではほとんどの回が刑事事件に発展しておらず、緩い謎を解き明かしています。
「素人による安楽椅子探偵気取り」という設定は同じです。
個人的にはランチ合コン探偵のほうが(ドラマとしての面白さは別として)健全に感じます。
ちなみにランチ合コン探偵では「小さい子が事件に巻き込まれているのでは」という推理をした際には全員で現場に向かっています。
「魔法」のような推理力
「アリバイ崩し承ります」の美谷時乃は一般人なので現場を知ることができませんが、限られた情報から全てを解き明かす魔法のような推理力を持っています。
ですがその推理の一部はほとんどあてずっぽうに近い妄想レベルです。
そしてその全てが正解です。
魔法のような推理力ですよね。
私はきちんと伏線があって、時間と考える力さえあれば誰もが必ず同じ結末に辿り着くのがミステリーの最低限のルールだと思っていましたが今は違うのでしょうか。
それとも私がバカなだけで、「アリバイ崩し承ります」も謎解きに入る前に提示されている情報だけで同じ結末がはじき出せるのでしょうか。
最後に
テレビ朝日ドラマ「アリバイ崩し承ります」の主人公・美谷時乃は「アリバイ崩し」を仕事にしたがっており、下宿している刑事・察時美幸から警察の情報を聞き出すのを楽しみにしています。
殺人事件が起きるたびに満面の笑みで「アリバイ崩しします」と言っている姿は私にはクレイジーに見えます。
私は全話視聴しているはずですが、これまで時乃が被害者に手を合わせた姿を見た覚えがありません。
人が亡くなっているにもかかわらず、アリバイ崩しができると喜ぶのはどうなのでしょうか。
人としてどこか欠けているように見えますが、最終話あたりで時乃が完璧なアリバイで事件を起こしたりするのでしょうか。