当記事は「トレース~科捜研の男」の
原作漫画のあらすじです。
現実の人物・団体・事件とは一切関係が
ありません。
また、フジテレビのドラマとは設定や
登場人物等がやや異なっています。
とはいえドラマでのネタバレが含まれる
可能性もありますのでご注意ください。
前回までのあらすじ
第3話では家庭内で発生した事件が扱われて
います。
私は幸せな家庭で育ったため家庭内で
事件が発生するという可能性を感じない
生き方をしてきましたが、長年一緒に
暮らしていれば複雑な人間関係になって
しまうのもわからなくはありません。
今回の事件もかなり陰鬱な内容と
なっています。
目次
科捜研メンバーのいきつけの居酒屋
科捜研の法医研究員は警察組織の人間のため
仕事が終わってもさまざまな制約があり
お酒を飲む際には飲酒届という書類が必要な
うえ、二次会は厳禁なようです。
とはいえ飲まなくてはやっていられない日も
あるため科捜研メンバーでよく居酒屋に
飲みに来ています。
居酒屋の大将が好きなドラマ
科捜研メンバーいきつけの居酒屋は
成都酒家というお店です。
大将はやる気がなくいつもドラマに
夢中で注文を取りに来ません。
大将がいつも見ているドラマのタイトルは
「名探偵科捜研の女の事件簿」です。
いろいろ混ざっていますね(笑)
崖に犯人を追い詰めてトリックを暴いたり
しており劇中の科捜研と違い派手な
ドラマとなっています。
完全犯罪のできる人間とは
科学の進歩した現代では証拠も痕跡も
残さずに事件を起こすことは不可能に
見えます。
しかしある一部の職業の人物には
それが可能です。
その職業とは、科捜研の法医研究員です。
ひとつの事件を担当する研究員は基本
ひとり。
自分の事件を自分が担当すれば意図的に
結果を変えることができます。
緊急鑑定
新宿署の虎丸刑事が急ぎの鑑定を
持ち込んできます。
重大事件やマスコミが騒ぐような
「社会的反響の大きい」事件について
緊急でDNA鑑定を依頼されることが
あるようで、その場合は担当する
研究員と資料を持ち込んだ刑事が直接
やりとりをすることが多いようです。
今回の事件は被害者が区議会議員という
ことでマスコミが騒いでいたため
緊急鑑定という扱いになっています。
父を刺した息子の事件
ある月曜日の深夜2時頃、
「父親を刺した」との通報がありました。
警察官が臨場(現場に行くこと)すると
そこには廊下で放心している女性と
倒れている男性、そして血だらけで
ソファにうなだれる男性がおり、
ソファの男性が「私がやりました」と
力なく呟いていました。
この一家は被害者の男性と息子・娘の
3人暮らしでした。
事件詳細
事件発生当時、長女は就寝しており
警察官の鳴らしたチャイムで目が覚めた
とのこと。
長男は3年前から引きこもっており
被害者である父親とは口論が絶えず
その日も風呂上りの父親と台所で口論と
なり、背後から、そして倒れたところを
馬乗りで複数回犯行に及んだと供述
しています。
鑑定
現場には大量の血痕が残っており
そのほとんどが鑑定資料として持ち
こまれています。
依頼内容は「人血か否か。人血であれば
DNA型を鑑定してほしい」という
ものでした。
DNAとは
一般的にも広く知れ渡っているDNA。
父親と母親のDNAを半分ずつ引き継いだ
遺伝情報ですね。
この配列には個人差があり、これを
科捜研では個人識別に応用しています。
血液鑑定などよりもDNA鑑定は精度が
高く、同一のDNA型を持つ人間は
いないと言っても過言ではないレベル
での鑑定を可能にしています。
科捜研によるDNA鑑定の目的
誰の何がどこに付着しているか
を調べています。
これにより事件の現場状況や事実関係が
わかってきます。
現場も供述も息子の犯行を物語っているが・・・
父親の腕には防御創と呼ばれる刃物から
体を守ろうとして出来た傷が複数あり、
現場の状況からも虎丸たち捜査員は
息子の犯行だと決めてかかっています。
しかし真野礼二はそれを「キモチワルイ」
と言い、真実を鑑定で明らかにしようと
します。
典型的マスゴミ
マスコミが現場に集まり息子が引きこもりで
あったことや「残虐な」アニメ・マンガを
好んでいたということを報道しています。
現実でもよくある「息子を犯人と決め付けた」
マスゴミ報道です。
※
漫画の話で現実のマスコミのことでは
ありません。
何のための鑑定か
容疑者である息子は犯行を認めており
すでに逮捕されています。
それなのに「誰の言葉も信用しない」と
詳細に鑑定しようとする真野礼二に対し
沢口ノンナは「1箇所やれば十分」と
簡略化しようとします。
この言動に対し真野礼二は
「君は何のために鑑定するの?」と
問いかけます。
捜査員に要求されたから鑑定するのでは
なく、真実を明らかにするために鑑定
するのだと諭します。
しかしノンナは「そんなのもうわかってる」
「最低の人間が最低のことをした」と
息子の犯行と決め付けています。
「誰の言葉も信じない」の真意
真野礼二はよく「誰の言葉も信じない」と
言って鑑定にとりかかります。
人間の言葉は主観のかたまりであり、
その人物が見たいものしか見ず
聞きたいことしか聞かない傾向があると
考えています。
一方で鑑定結果というのは究極の
客観であり、それこそがまさに真実
だとしています。
鑑定結果に1点おかしな点がみつかる
鑑定の結果、ほとんどは被害者である
父親の血でした。
しかし包丁の根元にだけ「女性」の血が
ついていました。
犯行が刃物を使ったものの場合、加害者が
刃物の根元で負傷することはよくある
とのこと。
真野礼二以外の全員が「息子の犯行」と
決めてかかっていましたがDNA鑑定に
よって状況が大きく変わりました。
もう1点気になることが
被害者のズボンと包丁の柄に男性の体液が
付着していました。
ただしこの時点ではDNA鑑定はして
いません。
というのも、捜査員からの依頼は
「人血のDNA型」の鑑定だったため
です。
適切な書面がなければ鑑定することは
できないのです。
個人的感想
第3話はここで終了です。
誰の眼から見ても息子が犯人で鑑定は
形式的なものと言っていいような状況
でしたが真野礼二による詳細な鑑定で
状況は大きく変わりました。
包丁の根元に着いた女性の血は
娘のものなのでしょうか。
だとすると犯人は・・・?
包丁の柄についた男性の体液とは・・・?
父親と息子・娘の3人の家庭に一体
何があったのでしょうか。
最後に
フジテレビ「トレース~科捜研の男」の
元ネタの漫画の第3話のあらすじを紹介
しました。
不適切な用語をまろやかな表現に置き換えて
いるためところどころわかりにくい点が
あるかもしれません。
興味がある方は原作漫画を手にとって
みてはいかがでしょうか。
第3話は事件前編となっており第4話の
後編に繋がります。
息子は犯人ではないのでしょうか。
今回の鑑定でわかった事実から想像できる
内容からさらに衝撃の展開が待ち受けて
います。
体液や包丁の柄の血液のDNA鑑定は
済んでいないので「人間の主観」で
考えては真実がぼやけてしまいます。
真野礼二による究極の客観である鑑定の
結果を待ちましょう。
後編の第4話に続きます。