外こもりとは、「物価の安い国でだらだら暮らすこと」です。
2020年には未曾有の感染症が猛威を振るい、仕事を失った人や収入が減った人などが悲鳴を上げています。
将来が見通せなくなったことで、「収束しはじめたら外こもりで支出を減らしたい」「ネットで稼いでダラダラ過ごしたい」という相談を受けることが増えました。
そんな方のために、外こもりをスタートさせる条件や、一般的に必要だと思われているものが不要であることをお話させていただきます。
なお、当然ながら新型コロナウイルスの影響で渡航制限が出ているタイミングでスタートさせることは不可能です。
外こもりは「日本を捨てた人」のように捉えられがちですが、日本のパスポートを利用させてもらっている時点で日本人です。
日本のルールは守るべきです。
来年になるか再来年になるかわかりませんが、新型コロナウイルスが収まって海外渡航が可能になったら日本から離れてゆったりした時間を過ごしてみてください。
目次
外こもりをスタートさせるには?
まず、「ネットで稼がないタイプ」の外こもりを始めるには最低限何ができればいいでしょうか。
答えは以下の7つです。
・航空券を買う
・飛行機に乗る
・宿の手配をする
・空港から宿へ移動する
・宿でチェックインする
・レストランで注文する
・お店で買い物をする
最低限、衣食住の確保と移動ができるようになれば生きていけます。
そして、これらができるようになれば自ずと月どのくらいかかるか予想ができ、外こもりに必要な経費も算出できます。
この7つは1回でも経験すれば簡単なことです。
航空券を買う・宿の手配をする
この2つは日本語対応のネットで完結します。
日本から1か国だけ行って帰ってくるのであれば、日本の旅行代理店でもいいでしょう。
海外に滞在しつづけるために複数の国を転々とするのであれば、skyscannerがおすすめです。
※skyscannerは購入時に英語のみのサイトを利用しなくてはならないことがあります
skyscannerは行き先も出発日も決めず、「この空港から行ける場所とその最安値・出発日は?」というとてつもなくあいまいな調べ方をすることができます。
これは世界一周旅行者や外こもりくらいしか使うことのない機能ですが、この機能のおかげで予想外の国を訪れることができたりします。
たとえば、ウクライナからエジプトはかなりの距離がありますが片道1万円台の時がありました。
あれがなければ私はエジプトを訪れることはなかったでしょう。
飛行機に乗る・空港から宿へ移動する
日本語が使えない国で乗り物に乗るのは特に初心者にとって不安があるかもしれません。
ですが今の時代、「旅ブロガー」がたくさんいるためネットで調べればどの国であっても空港から街中までの安いの移動方法を調べることができます。
そして、ほとんどの空港ではwifiが飛んでいるのでネットで日本語の情報を調べることが可能です。
入国管理(イミグレ)でのちょっとした質疑応答が唯一の英語を使う瞬間かもしれませんが、世界でもトップクラスに強力な日本のパスポートを見せて断る国はほとんどありませんので安心してください。
宿にチェックインする・レストランで注文をする・お店で買い物をする
どれも対外国人スキル(現地では我々が外国人)が多少必要です。
ただし、流暢な英語は不要です。
アイ ブック ルーム、 ウィズ ブッキングコム
驚くべきことに、上記の色々と間違ったカタカナ英語であっても、同時に宿の予約管理ページを見せれば意図は通じます。
レストランではもっと簡単です。
メニュー?
これが最初で最後の英語です。
後は笑顔で手を振ればウェイターがやってきますので、「コレ」と日本語で言いながらメニューを指させば注文は完了します。
食べ終わったら財布を取りだし、ウェイターに向かって笑顔で財布を振ればお会計が可能です。
その他のお店では、勝手に欲しい物をカゴに入れてレジに置けば「袋は必要か?」「現金払いかカード払いか」くらいの英語だけで乗り切れます。
ちなみに袋は「パケット」で通じますが、「プラスチック・バッグ」でもいけます。
マイバッグ(またはカバン)があるのならそれを見せれば一切喋らなくても大丈夫です。
「現金かカード払いか」はお札を握りしめるかカードをヒラヒラさせるかすれば通じます。
なお、カードは番号を指で隠しつつ、相手に渡さず目の前で処理するのが基本です。※スキミング対策
ね、簡単でしょ?
外こもりに必要そうで不要なもの
外こもりは一人で海外に行き現地で生活をするため、様々なスキルが必要だと勘違いされています。
語学力
「ずっと海外にいる」「複数の国を渡り歩いている」というと英語がペラペラだと思われることが多いです。
ですが、私は中学卒業程度(英検3級に辛うじて合格するレベル)です。
もちろん英語を喋ることができればもっと楽しめますが、「最低限外こもりを続けるだけ」ならば語学力は不要です。
ちなみに私が拠点としている国は英語よりロシア語の話者が多い国ですが、まだほとんどロシア語は喋れません。
それでも大丈夫です。
コミュニケーション能力
日本にずっと住んでいる人は、外こもりというとTwitterでキラキラした生活を発信している人たちを思い浮かべるでしょう。
しかし実際には、あの手の人よりも宿で1日中YouTubeを見て暮らしている根暗な物静かな人のほうが圧倒的に多いです。
コミュニケーション能力はあったほうが楽しいでしょうが、なくても外こもりはできます。
また、「ある」か「ない」かの二択でなく、自分のテンションに従ってコミュニケーションを取ったり取らなかったりしていいのも外こもりのメリットです。
バイト先や仕事先と異なり、ほとんどの相手とは二度と会うことがありません。
気分が乗っている時に陽キャを演じてみて、失敗して恥ずかしくなったら別の国に移動すればいいんです。
大金
「ずっと海外にいる」というと、「お金持ちだね」と言われることがあります。
ですが私の2019年の総支出は160万円程度です。
もちろん飛行機代や保険代も含まれています。
ちなみに、このお金を現金で持ち歩いているわけではありません。
今の時代、どの国でもクレジットカードが使えます。
さらにデビットカードもほぼクレジットカード同様に使える時代になりました。
大金を持ち歩く必要はありません。
もちろん160万円はポンと出すには大金と言えますが、年間の支出と考えたら少ないはずです。
で、結局生活費はどうするの?
上述の「最低限できればいいこと」には収入に関する項目は含まれていません。
160万円が一般的な日本の生活費より安いとはいえ、簡単には作れませんよね。
従来の外こもりはリゾートバイトや期間工などの短期で稼げる労働で貯めていました。
ですが今はどの国でもネットが完備されている時代です。
ネットで稼ぎましょう。
ここでは詳しく紹介しませんが、今はネットで完結するリモートワークはたくさん存在します。
人にはできないことができるのであれば、それはお金に変えることができます。
そのジャンルでトップレベルの有名な人になるには才能が必要かもしれませんが、月10万ちょっとの収入を得るだけであれば才能は不要です。
当サイトのようなブログであれば特別な才能は不要です。
※pvを増やすための分析は必要です
絵が描けるなら同人誌や同人ゲームを作るのもいいでしょう。
カメラが趣味なら海外の風景や美しい女性をモデルにした写真集の販売なども考えられますね。
プログラミングができるならリモートワークで仕事を請けることができるので、Javaやpythonなどを学ぶのもありかもしれません。
もっと簡単にhtmlとcssとjavascriptでブログ構築を仕事にしている人も多いです。
具体的な稼ぐ方法がイメージできない方はそれぞれのジャンルを調べてください。
「そんな簡単に稼げるわけない」って思いましたか?
その認識は正しいです。
素人が片手間でやった初めての成果物はおそらく1000円も手に入らないでしょう。
ですが、続けていけば結果は出ます。
続けることで消費者に認識され、繰り返すことで技術レベルも上がります。
外こもりと新型コロナウイルス
最後に、2020年のあの感染症で実際の外こもりがどうなったかをお話します。
私は1年のほとんどを海外で過ごしています。
当記事は2020年7月に書いていますが、今年に入ってまだ一度も日本に帰っていません。
そのため、日本の知人から「大丈夫?」とたくさん連絡を受けました。
ですが、私のいる国は全人口400万のうち感染者の総計は1000人、アクティブな感染者は2020年7月時点で100人ほどです。
この国はまだ感染者がいない段階で中国からの直行便を止めるなど、政府が迅速に対応したことで世界的にもマレなレベルの抑え込みに成功しています。
ですので、春節のインバウンド目当てに外国客を歓迎したり、感染が増え始めたのに国内旅行を推進したりするような国に帰るほうが怖いです。
それは偶然では?
私は世界でもマレな感染者の少ない国に1年近く滞在しています。
これを「運がいい」と表現する人も多いです。
実際、私の知りあいの外こもり実践者の中には別の国で感染を疑われ1か月近く病院に入院したり隔離生活を強いられたりした人もいます。
ですが私から言わせればこのタイミングで海外を飛び回り感染した人は「危機感が足りない」と言わざるを得ません。
2月中旬時点には中国だけでなく日本でも感染が増えており、それが世界に広がるのは予想できていました。
その状況でドミトリーに泊まったり、飛行機での移動を繰り返すのはリスクがありすぎます。
少なくとも「ノービザまたは長期ビザでしばらく移動が不要」かつ「個室を長期で借りれる」という条件の国で災厄が過ぎ去るのを待つ準備をすべきだったでしょう。
最後に
外こもりに必要なものはそう多くはありません。
一人で海外に行くことは難しそうに見えますが、実際には日本語対応のネットで航空券も宿も手配できるため、英語はほとんど使いません。
つまり「難しい」のではなく「知らない」だけです。
知ってしまえば誰にでもできます。
2020年上半期はあの感染症で国を移動するのが難しい状況で、夏になって感染者の増加速度は上がっています。
そのため、2020年いっぱいは海外渡航のリスクは高いままかもしれません。
ワクチンが完成し安全になったらぜひ外こもりに挑戦してみてください。
海外に行けるようになるまでに、ネットで稼げるように準備をしておくとスムーズです。