2018年版下町ロケット・後半のヤタガラス編
では佃製作所は帝国重工と組んで
無人農業トラクターに挑戦しています。
その無人操作のためのAIを提供するのは
北海道農業大学の野木教授です。
もともと民間企業が嫌いだった野木教授
ですが旧友でもある佃航平の説得で
参加を承諾しました。
ですがその想いを帝国重工は無残にも
踏み潰します。
詳しく紹介しますのでご覧ください。
なお当記事は原作小説を基にした
ネタバレが含まれています。
お気をつけください。
民間企業嫌いな野木教授
野木教授は過去にキーシンという会社と
ともに無人農業トラクターの共同研究を
したことがあります。
ですがキーシンは最初から野木教授の
研究内容を盗むことが目的でした。
この件以来、野木教授は民間企業を
毛嫌いしています。
野木教授と佃社長
野木教授と佃社長は慶応義塾大学の
同期でした。
ふたりともロケットに興味を持っており
佃航平は宇宙科学開発機構へ、野木博文は
大学院に残り研究を続けていました。
野木はその後ロケットそのものではなく
人工衛星を利用した無人走行技術を
研究するようになります。
佃社長の夢・野木教授の夢
佃社長は農業を継いだ親友・トノさんを
見て日本の農業を救いたいという夢を
持つようになりました。
一方の野木教授も日本の農業の高齢化を
なんとかしたいと考えています。
キーシンのせいで民間企業嫌いになって
しまいましたが、佃航平の熱い想いを
聞き自分の夢を思い出したようです。
帝国重工、野木教授を裏切る
野木教授は再び民間企業と手を組んで
無人農業トラクターの実用化を目指し
ます。
しかし・・・
帝国重工の無人農業トラクターは
財前道生の発案であり財前自身も
トノさんの田んぼを手伝ったことで
日本の農業を救うという志を持って
います。
しかし、帝国重工の内部政治に巻き込まれ
無人農業トラクタープロジェクトは
的場俊一に奪われてしまいます。
その結果、現場も夢も知らない的場俊一に
よって帝国重工が元来得意としてきた
大型車へと舵が切られ、エンジンや
トランスミッションも内製品化されて
佃製作所が蚊帳の外に置かれてしまいます。
野木教授もほとんどお飾りとなってしまい
意見を汲んでもらえることがなくなります。
そもそも、日本の農業は小型トラクターが
主流です。
しかし帝国重工は自社の得意分野の大型車を
使って開発を進めてしまいます。
野木教授の「日本の」農家を救いたい
という夢は再び蔑ろにされてしまったのです。
その後
帝国重工の無人農業トラクター「アルファ1」
を主導した的場俊一はとある理由で失脚
していきます。
その結果、再び最前線に立ったのは
財前道生です。
財前道生はトノさんの田んぼを佃製作所の
面々とともに手伝ったこともあり野木教授や
佃製作所の夢を理解しています。
日本の農業に今何が必要かをよく理解しており
主導権が戻るや否や、即座に小型トラクターへ
変更、内製化から佃製作所への発注へと
切り替えます。
新しく「ランドクロウ」と名づけられた
無人農業トラクターは野木教授のAIとも
噛み合い、日本の農家を救っていきます。
最後に
2018年版下町ロケット後半・ヤタガラス編に
登場する野木教授。
過去にキーシンに裏切られ民間企業嫌いに
なっていたところにさらに帝国重工の
社内政治に巻き込まれて再度裏切られて
しまいます。
しかし最終的には的場俊一が失脚したことで
財前道生に主導権が戻り、佃製作所ともども
「日本の農業を救う」という夢を叶える
ことになります。
なお無人農業トラクターは現実でも
開発されているようです。
その第一人者である北海道大学の野口教授は
ドラマの野木教授のモデルでもあります。