日本が年々弱者に辛い社会を構築していく中、外こもりという生活スタイルが改めて注目を集めています。
一昔前であれば、リゾートバイトや期間工、トラックの運転手などで短期間にたくさん稼ぎ、残りの日々を東南アジアで過ごすのが一般的な「外こもりスタイル」でした。
最近ではネットが発達したことで、日本に戻ることなくパソコン一台で生活費を稼ぎ出して半永久的に外こもりを続ける人が増えてきています。
しかしその外こもり聖地筆頭であるタイは外こもりに厳しい対策を打ち出しはじめています。
そこでオススメしたいのが東ヨーロッパの国々です。
「東ヨーロッパは物価が安いとはいえ、東南アジアほどではない」なんて思っていませんか?
私が紹介する国はどちらも東南アジアよりもメリットがあります。
ぜひ候補に加えてみてください。
目次
東ヨーロッパでオススメの国
私が最も魅力を感じている国はウクライナです。
ウクライナはポーランドの南東、ロシアの西の国です。
日本ではクリミアなどの紛争のニュースくらいしか流れていないため「怖い国」という印象がありますよね。
しかし、実際に毎年何か月も滞在している私から言わせてもらえれば、あれは偏った情報です。
たしかにロシアとの国境付近は危険な地域が多く、外務省も渡航禁止勧告を呼び掛けています。
しかし首都であるキエフやガンダムファンの聖地でもあるオデッサ、古都・リヴィウなどはとても安全です。
物価情報
公共交通機関である地下鉄やトラム、バスは1回約30円です。
1駅でも終点まで行っても同じ値段です。
街中にあるコーヒースタンドも1杯40円程度から存在します。
食費に関しても、ウクライナ料理の大衆食堂「プザタハタ」はお腹がはちきれるほど食べても400円程度です。
旧ソ連圏はトルコ同様、ケバブ(ロシア圏ではシャウルマと呼びます)があり、ウクライナでは通常サイズが120円ほどです。
かなりボリュームがあり、肉と野菜が程よく入っているので朝や昼の食事にピッタリです。
果物が異常に安いです。
たとえばリンゴは1kgで100円以下です。
西ヨーロッパのリンゴはスカスカしていますが、ウクライナは農業国なので実がしっかりしていておいしいです。
夏にはスイカが1kg40円、モモが1kg60円など異常な安さで豊富な種類が店頭に並びます。
その他、「キャビア」が数百円で食べられたり、ムール貝が100g100円だったりします。
宿泊費はウクライナ(特に首都・キエフ)での唯一の懸念点です。
2018年頃までは1泊500円のドミトリーがあったのですが、2019年初頭に税金が課せられるようになり、同じ宿が1泊700円に値上がりしました。
ただし、東南アジアのドミトリーと違いベッドがしっかりしている宿が多く、質が高いです。
個室に関してはキエフでは1400円台とやや高めの設定ですが、オデッサやリヴィウ、ハリコフといった地方都市であれば安くなります。
また、地方都市であればAirBnBを使うことで1か月30,000円前後で泊ることも可能です。
で、結局月いくらくらいかかるの?
個室なら8万円、ドミトリーなら6万円程度で生活が可能です。
ただし私はお酒もタバコもしません。
それぞれ日本よりずっと安いですが、ヘビーな方はそれなりにかかります。
ネットでも話題になっているジョージア
正確には東ヨーロッパには含まれませんが、ジョージアも外こもりの第二の聖地として注目が集まっています。
※第一の聖地はもちろんタイです
ジョージアは何よりも「ビザなしで365日滞在可能」という点が魅力です。
また、首都であるトビリシですら物価が極端に安いです。
懸念点としては「ジョージア語」がメインで英語表記が少ないという点でしょうか。
ジョージア語を覚えたとしてもジョージア以外の国では使っている人が少ないので覚えるメリットも少ないです。
物価情報
ウクライナ同様、地下鉄やバスが安いです。
1回20円で1駅でも終点でも同じ値段です。
さらにメトロカードを利用している場合、バスの乗り換えが30分以内であれば乗り換え後も無料となります。
食費も恐ろしく安いです。
私が毎日のように通っている大衆食堂では終盤辛くなるほどの量を食べて300円です。
しかも日本人の舌に合う料理が多いです。
日本で有名になったシュクメルリは3~4人前で提供されるレストランが多く、1皿700円程度です。
日本では1人前が790円だったことを考えると、1/4近い安さと言えますね。
また、果物類についてもウクライナ同様極端すぎる安さです。
夏はサクランボやモモ、リンゴが並んでおり、冬もリンゴやみかん、柿などが1kg100円しない値段で食べることが可能です。
至る所にパン屋さんがあり、菓子パンは1個20円から50円、お惣菜パンも100円前後で購入できます。
宿についても不安になるほど安いです。
首都トビリシは周辺都市よりも高いのですが、それでもドミトリーが300円から存在します。
※ただしエアコンや暖房がついていないことが多いので注意が必要です
個室であっても質を問わなければ500円程度から存在します。
冷暖房完備で自炊設備も洗濯機も欲しいのであればAirBnBを使う必要がありますが、1か月で30,000円台がゴロゴロしています。
で、結局いくら必要?
ウクライナよりさらに安くなります。
個室なら7万円、ドミトリーならば5万円を切る金額で生活できるでしょう。
ウクライナ同様、お酒とタバコ代が含まれていません。
ちなみにジョージアはワイン発祥の地だそうです。
そしてブドウで作ったウォッカなんてものまであるそうです。
私はアルコールが全く飲めないので美味しいかどうかはわかりませんが、みんな美味しそうに飲んでいます。
東ヨーロッパでの外こもり、最大の問題点
東南アジアと比べ、食費も宿代も同等かまたは安いレベルの東ヨーロッパ(とコーカサス地方)ですが、問題点が1つだけあります。
それは「日本から遠い」という点です。
日本から遠いということは航空券が高くなるということを意味しています。
日本からタイであれば片道1万円ちょっとで行くことができますが、たとえばウクライナはタイからであっても片道5万円近くしますし、ジョージアもタイから乗り継ぎありで4万円します。
数週間から1か月といった短期の外こもりでは総額が高くなってしまうのです。
ウクライナは90日、ジョージアは365日までノービザで滞在できるので、限界まで滞在するのであれば航空券の費用は1か月あたりに換算するとかなり安くなります。
それでも東ヨーロッパをオススメする理由
航空券代は別として、物価の面では東南アジアに匹敵する安さの東ヨーロッパとコーカサス。
これらの国のメリットとして「西ヨーロッパなどに小旅行ができる」という点があります。
LCCを使い、手ぶらで旅行するのであれば片道2000円で行けることもあります。
また、東南アジアと違い街全体の質が高いです。
地震がほとんどないので昔から残っている建物も多く、ボロボロのバラックなどはほとんど見かけません。
旧ソ連国ということもあり、「旅行客から不正にお金をむしり取ろう」という店が少ないのもメリットです。
野良のタクシーや物乞いは別ですが、コンビニやスーパーはもちろん露店であっても値段をふっかけてくることがほとんどありません。
特にジョージアのコンビニはスタッフのサービスがよく、一度ぼんやりしてお釣りをもらい忘れた時は、スタッフのお姉ちゃんが外まで追いかけてきてくれました。
そしてなによりも、美男美女だらけです。
特にウクライナは日本だけでなく世界中から「美女だらけの国」と呼ばれており、モデル級の美女たちが普通にその辺を歩いています。
男性もピーター・アーツやミルコ・クロコップなどのようなガタイのいいかっこいい人たちだらけです。
※ピーター・アーツはオランダ人、ミルコ・クロコップはクロアチア人
最後に
2020年に外こもりを考えている方のため、東ヨーロッパ(ウクライナとジョージア)を紹介しました。
金銭的な面を考えたらジョージアに軍配が上がりますが、私はウクライナが大好きです。
どちらの国も物価が安くビザなしで長期滞在できるというメリットがあり、さらに日本人好きが多いという点が共通しています。
特にウクライナでは毎年各地でコスプレイベントが開催されており、日本のマンガやアニメを好きという人たちもたくさんいます。
興味がある方は是非来てみてください。