開催が危ぶまれた2021年箱根駅伝。
1区スタート時点でかなりゆっくりしたスタートで驚きましたが、2区では東京国際大学のイェゴン・ヴィンセントが大幅に区間新を更新しています。
往路はまさかの創価大学が初優勝。
しかも翌日の復路でも9区時点でトップを維持しています。
往路初優勝でさらに総合優勝も狙える状況です。
一方、一斉スタートや繰り上げスタートも気になりますね。
今年はもしかしたら一校も繰り上げスタートが発生しないかもしれません。
繰り上げスタートのルールを確認しておきましょう。
目次
基本は20分差 ただし往路は変則的なルールがある
基本的にはそれぞれの中継所で先頭のランナーから20分差がつくと繰り上げスタートとなります。
ただし往路の場合は1区-2区の鶴見中継所と2区-3区の戸塚中継所では10分差、そして3区-4区の平塚中継所4区-5区の小田原中継所では15分差で繰り上げスタートです。
2021年箱根駅伝 往路での繰り上げスタートはある?
2区終了時点(戸塚中継所)での差は6分55秒です。
残りの平塚中継所・小田原中継所では15分の猶予があります。
ぎりぎりセーフ!
専修大学が4区-5区で残り22秒というギリギリで滑り込み、全校繰り上げスタートを回避しました。
復路(1月3日)の一斉スタート
繰り上げスタートより厳しいルールなのが、2日目・復路の一斉スタートです。
先頭ランナーから10分以上差がある学校は全て一斉スタートとなります。
優勝候補の学校は選手層も厚いため、毎年多くの学校が一斉スタートとなっています。
2021年 復路一斉スタートは3大学+1チーム
3大学と学生連合の4チームが一斉スタートです。
カッコ内は往路優勝の創価大学との差です。
山梨学院大(10分31秒)
中央大(11分09秒)
学生連合(参考記録・17分39秒)
専修大学(21分49秒)
復路の繰り上げスタートは「見た目」のタイムをチェック
復路はすべての中継所で20分差がつくと繰り上げスタートです。
ただし、一斉スタートのルールがあるため実際のタイムではなく見た目のタイムでの差になります。
つまり復路のみのタイム差です。
一斉スタートした大学は最初から10分差がついています。
ルール上では復路は20分差、往路は10分または15分差なので復路のほうが余裕があるように見えますが、実際には復路スタート時点でかなりの差があるため一斉スタートした大学にとっては厳しいのは復路と言えそうです。
復路の状況
上述の通り、今年は一斉スタートが4チーム。
スタート地点で10分の差があるため、トップとさらに10分差がついた時点で繰り上げスタートとなってしまいます。
一斉スタート校の「見た目のタイム」の計算方法
テレビ中継では一斉スタートしたチームに関して、実際のタイムしか表示されません。
見た目のタイムが表示されないので状況がわかりにくいですよね。
見た目のタイムの計算方法は簡単です。
それぞれ以下の繰り上げスタートで短縮されたタイムを表示されるタイムから引けばOKです。
カッコ内は中継で表示される「1位との差」の繰り上げスタートのリミットです。
山梨学院大 0分30秒(20分03秒)
中央大 1分09秒(21分09秒)
学生連合 7分38秒(27分38秒)
専修大学 11分48秒(31分48秒)
小田原中継所(6区-7区)
小田原中継所でのトップとの走者の差は最大で11分28秒(専修大学)です。
平塚中継所(7区-8区)
中継所でのトップとの走者の差は最大で15分25秒(専修大学)です。
その前を走る学生連合は13分24秒差です。
戸塚中継所(8区-9区)
戸塚中継所でのトップとの差は最大で17分26秒(専修大学)です。
その専修大学の前を走っているのは山梨学院大です。
山梨学院大は戸塚中継所時点でトップとの差は16分08秒です。
9区まで、全校無事にタスキを繋ぎました。
残り1区です。
横浜駅通過時点で専修大学はトップとの差が20分04秒とのことです。
なんとかこの4秒を詰めなければ繰り上げスタートです。
ただしトップの創価大学・石津佳晃が好調で区間新に近い走りでした。
鶴見中継所(9区-10区)
山梨学院大学・専修大学の2チームが惜しくも繰り上げスタートとなってしまいました。
9区はトップの創価大学が予想を遥かに超える快走でした。
過去に繰り上げスタートが発生しなかった大会はある?
一斉スタートもない大会はありませんが、繰り上げスタートが発生しなかった大会は存在します。
直近では2006年の82回大会で全チームがタスキを繋ぎました。
※89回大会でも繰り上げスタートはありませんでしたが2校が棄権していますので除外しました