「秒速5センチメートル」は新海誠監督の
最高傑作という声がある一方、うつアニメ
という評価もありますね。
アニメ版では結婚しており貴樹のことを
忘れて幸せになっているように見える
アカリですが、実は高校時代までは
かなり苦しんでいたようです。
なお当記事は小説版を基に記述して
います。
小説版は新海誠監督自身が執筆したものと
加納新太が執筆した「one more side」が
存在します。
どちらもアニメ版とやや設定が異なって
いる部分がありますのでご注意ください。
中学時代、貴樹が会いに来るまで
アカリにとって最も過酷な日々といっても
いいほど辛い思いをしています。
新しい中学に馴染むことができず常に
一人ぼっちで、遠野貴樹のことを空想
しながら生活していたようです。
中学に入って半年後まで手紙を出さな
かったのはアカリが引っ越すことが
決まってからの貴樹の冷たい態度が
原因です。
もし手紙を出して返事がなかったら、
また冷たい拒絶的な態度を取られたら
という恐怖でなかなか書けなかった
ようです。
なお手紙では心配させまいとうまく
行っているかのような内容になって
いますが、「登校中の電車で一人で
書いている」など一人ぼっちであることを
匂わせる内容があります。
貴樹も「なぜか電車に乗るアカリは
いつも一人だった」と独白しており
アカリが苦しんでいることに気付いて
いるそぶりを見せています。
中学時代 貴樹と会った後
後にアカリは「貴樹から大丈夫という
言葉を奪ってしまった」というような
ことを言っています。
小学校で初めて会った時など、事ある
ごとに貴樹はアカリに「大丈夫だよ」と
言っており、アカリにはそれが支えに
なっていました。
しかしあの二人の最後に会った日には
逆にアカリが貴樹に「遠野くんは大丈夫
だと思う」と言っています。
これにより立場が逆転してしまい、
アカリは「大丈夫」になり、貴樹は
「大丈夫」でなければならないという
脅迫観念のようなものを背負うことに
なります。
高校時代のぼっち飯
中学時代の貴樹との出来事のおかげで
力を得たアカリは孤独ではなくなって
います。
普通の女子高生として過ごしており
友人も出来ています。
ただ、その中で人間関係をこじらせた
ときには昼ご飯を隠れて一人で食べた
こともあるようです。
大学時代の失恋
大学時代にも一度「拒絶される」という
思いを味わっています。
相手は英米文学科の講師で、独身で
彼女もいなかったのですがアカリが
何度も通っても会話すらも無駄だと
言われてしまっています。
最後に
「秒速5センチメートル」のヒロイン
篠原明里のアニメ版では語られなかった
中学時代から大学時代までを紹介しました。
中学時代、貴樹とやり取りしていた手紙
では強く生きているように見えましたが
貴樹と会うまでは世界から拒絶された
日々を送っています。
しかし貴樹と会ったあの日、貴樹から
「大丈夫」と言う言葉の力を奪っており
それ以降は比較的幸せに生きています。
貴樹はあの日以降、誰かに「大丈夫だよ」
と言われるのを望みながら生き続ける
ことになります。
アニメ版「秒速5センチメートル」や
新海誠監督作品はHuluで月額見放題です。