2020年、未曾有の災害により多くの人が自粛生活をしてきました。
しかしそれでも感染は収束せず、年末年始もむしろ拡大の傾向にあるようです。
そんな中で開催された箱根駅伝。
当初は「無観客になるのでは」と選手への声援がないことへの心配の声がありました。
しかし。
しかし、ふたを開けてみれば往路も復路も路上にはたくさんの応援客が。
私はテレビで中継を見ていましたが、「応援のいないスタート」「今年は声援がない」などのアナウンサーの無理のあるセリフを聞いて悲しくなりました。
箱根駅伝の応援を否定するのは「自粛警察」なのか
箱根駅伝は開催前から何度も何度も「応援には行かないで」と言われてきました。
たしかに「禁止」ではありません。
強制力のないお願いです。
ですが「強制力がないならやっていい」という思考になるのは意味が分かりません。
私は「できれば避けて欲しい」ということは「のっぴきならない理由があるならやってもいい」という意味だと思います。
箱根駅伝の応援に「のっぴきならない理由」があるのでしょうか。
選手の家族やチームメイトの中には現場で応援せず自宅のテレビで応援した人も大勢います。
カメラに向かって手を振りながらはしゃいでいる人たちはそういった「当事者」の人たちより重要な理由があって応援に向かったのでしょうか。
復路ではむしろ増えた?
往路でも大勢応援がいましたが、復路は体感では増えたように見えます。
往路で人がいるのを見て「あ、いいんだ」と勘違いした人もいるのかもしれません。
中にはしっかりと距離を取りマスクをしている方もいます。
そういう状況が作れるならまだいいです。
ですが、「応援ポイント」では数十人単位で集まっています。
集団心理で「みんなやってるからいい」と思っているのでしょうか。
公式発表の観客数は
2日間のべ18万人だったそうです。
昨年まではだいたい120万人前後だったため15%程度に減ったことになります。
「減った数」を見れば自粛した人がたくさんいると言えますね。
現地の人にはお願いの声は届かない
テレビ中継を見ていた方はご存知かと思いますが、アナウンサー・CM・テロップなどで再三「直接路上で応援するのは控えてください」と訴えています。
しかし、路上にいる人はテレビを見ていないのでその声が届いていません。
結果的に応援を自粛した我々だけ「応援は控えて」と何度も言われ、実際に応援しに行った人は同じように応援している人を見て大丈夫という根拠のない安心をします。
ところで、マスクをしているとはいえ、カメラに顔が映っていることに危機感はないのでしょうか。
もしその姿を上司や同僚に目撃されていたら、今後の人間関係にヒビが入る可能性がありますよね。
そういうところまで気が回らないのでしょうか。
最後に
箱根駅伝に限ったことではありませんが、「現地に行かないでください」とテレビで言っても実際に行ってしまった人はそのメッセージを聞いていません。
中継車に大きく「帰れ」とペイントするなど、現地の人に帰宅を促すようなメッセージを見せつけることはできないものでしょうか。