朝ドラ「スカーレット」の主人公・喜美子の家には借金があります。
第1週ラストから第2週スタート(第6話・第7話)では川原家に借金取りが来る騒動が描かれました。
このときの父親の行動がクズすぎますね。
ですが一方では子どもたちになんとかラジオを買ってあげようとしたり、お土産として赤い手袋を買ってあげたりと喜ばそうともしています。
貧乏な暮らしをしている人たち特有の優先順位を理解できていない行動ではありますが、気持ちはわかりますよね。
クズなお父ちゃん
お金が入るとお酒を買ってしまい、さらには飲み仲間にも振る舞ったりしています。
結果として家にはお金が残らず貧乏な暮らしをしています。
清貧な暮らしをしているわけではなく、お酒で前後不覚になって娘に迎えに来てもらったり、その場しのぎの嘘で苦境を乗り切ろうとしています。
クズですよね。
ダメ人間です。
優先順位を理解していない
借りたものを返すというのは優先順位が相当高いはずです。
しかし川原常治にとってはそうではないようです。
おそらく、目の前のことにしか意識がいかないのでしょうね。
今この瞬間に借金を返す必要がないのでお酒を買ったりラジオを買ったりしてしまうのでしょう。
後で借金取りが来るということがわかっていても、今ピンチでなければなんとかなると考えているフシがあります。
現実でも貧乏な人たちは似たような考え方をしていますよね。
生活費が足りなくなって借金をしているような人たちはほとんどが川原常治タイプです。
「身の丈にあわない借金」をするのはクズ?
川原常治は「身の丈に合わない借金」をしています。
しかし私は川原常治の借金そのものについてはクズだとは思っていません。
なぜならその借金は生活費のためやお酒のためではなく、投資だったからです。
大阪で材木を売る仕事の資金としてお金を借りています。
正しく運用すればお金が増えるはずでした。
しかしうまくいかず事業は頓挫してしまい、返す当てがなくなりました。
クズなのはその借金を踏み倒して信楽に逃げてきたことです。
投資と浪費
自分の娯楽のために使うお金は浪費、お金を産むためにお金を使うことは投資です。
このことを理解できていない人が極まれにいます。
私の友人にもそんな人がいました。
浪費をゼロにする必要はありませんが、浪費のために借金をするのは間違っていますし、投資のためのお金を浪費してしまうのもクズです。
川原常治の気持ちはわかる
人は弱い生き物です。
目の前に楽しいものがあればそれに溺れてしまいたくなります。
川原常治も同じなのではないでしょうか。
お酒が好きでそれを買えるお金があれば使ってしまうタイプなのでしょう。
自分の娘たちが喜ぶことを想像してしまい、借金の返済よりもラジオや手袋を優先してしまったのでしょう。
気持ちはわかりますよね。
子どもたちに対しては幸せになってもらいたい、楽しい思いをしてもらいたいと願うのは親としては当然の考えです。
「借金取りが家に来ない」というのも幸せな家庭ではありますが、そのために他の事を犠牲にするのが耐えられないのでしょうね。
最後に
朝ドラ「スカーレット」の喜美子の父・川原常治は借金を踏み倒そうとしたり大切なお金をお酒に変えてしまったりとなかなかのクズです。
ですがその一方では娘たちにラジオを買おうとしたり、手袋をお土産に買ったりという一面もあります。
「借りたお金を返す」という行為の優先度が高くないようです。
スカーレットの登場人物は全員がマトモなわけではなく、いい人も悪い人も、素敵な人もクズもいるのが面白いですよね。
喜美子はそんな玉石混交の人間関係からどんなことを学び取り、どう成長していくのでしょうか。