こんにちは。
猫の下僕です。
「職人芸」というのは、いつ見てもほれぼれしますね。
伝統的な技術は、廃れて欲しくないものです。
がっちりマンデーでは黄綬褒章の受章者特集です。
これぞプロフェッショナル!という技術の持ち主たち。
人工知能が発達し、人の手は不要になるなどと予測されるほど科学技術が発展してはいますが、突き詰めると、やはり人の手による技術にはまだまだ敵わないのだと感じさせられますね。
黄綬褒章とは
業務に精励し衆民の模範たるべき者
wikipediaより
に授与される褒章です。
長年にわたって、その道一筋に打ち込んでいるプロフェッショナルたちが選ばれるようです。
ちなみに、今年2016年の「秋の褒章」の授与は226人でした。
筑波流茅葺き職人:廣山美佐雄さん
名前:廣山美佐雄
年齢:84歳
職業:茅葺き職人
24歳で屋根に上がり始め、今も現役の廣山美佐雄さん。
「現代の名工」の異名を持つ「卓越技能者」にも認定されています。
茅葺き職人として認定されているのは、唯一廣山美佐雄さん一人だけだそうです。
常陸風土記の丘で茅葺き技術者育成のための講師をされているそうです。
実際の作業風景の動画がありましたのでご覧ください。
ブロック積み職人:折笠久夫さん
名前:折笠久夫
年齢:77歳
出身:福島県
職業:折笠ブロック工業代表
経歴:福島県ブロック建築技能士会第6代会長(平成元年~平成20年)
折笠久夫さんも、平成14年に「現代の名工」である卓越技能者に認定されています。
ブロック積み職人の経歴は、57年。
折笠久夫さんの積んだブロック塀は、1978年に発生した宮城県沖大地震を乗り切りました。
とにかく基本を繰り返すことが大切。
最後まで作業の手を抜かず、基本に忠実に、丁寧に積めば崩れない。
若い職人の成長が何よりも楽しみで、現場を回って技術を伝えています。
若い人が目標を持って働ける環境をつくりたい。
と語る折笠久夫さん。
他分野の職人からも信頼が厚く、後進の指導に余念がありません。
はんだ付け職人:斎藤克摩さん
名前:斎藤克摩
年齢:46歳
職業:ハンダ付け職人
経歴:NEC東芝スペースシステム(現・NECスペーステクノロジー)
平成26年に「現代の名工(卓越技能者)」に選ばれました。
NEC東芝スペースシステムは、あの人工衛星「はやぶさ」の電子部品の製造をした企業です。
宇宙で使われる電子機器であるため、そのハンダ付けへの要求もかなり過酷なものだったようです。
通常、0度から60度程度を想定するものが、マイナス150度からプラス100度という大きな温度変化を想定しなければならず、打ち上げの振動にも耐えうる精度でなくてはなりません。
さらに、宇宙に打ち上げてからはちょっと外れたからといって直しに行くこともできません。
人工衛星は10年単位で、絶対に不具合が発生してはならないというのは、通常では考えられない難易度ですよね。
パソコンや携帯電話の基板は、ほとんどが機械でくみ上げられていますが、人工衛星は手作業がほとんどだそうです。
過酷な環境に耐えうる精密さは、機械では難しいのだとか。
機械で再現できない技術は、まさに職人の技ですよね。
美容師・坪内憲治さん
名前:坪内憲治
年齢:73歳
出身:滋賀県
職業:美容師
経歴:坪内美容院代表取締役専務
なんと、奥さんである能莉子さん(坪内美容院代表取締役社長)も黄綬褒章を受章しており、夫婦揃っての褒章を受けています。
さらに、平成24年には「現代の名工(卓越技能者)」にも認定されています。
坪内憲治さんの母親も、妻・坪内能莉子さんの母親も、ともに美容師だったとのこと。
Tsubouchiブランドは、1927年に創業した、美容関連一筋の企業。
ヘアサロンのほか、ネイルサロン・ブライダルサロンを展開しています。
大阪にある本社ビルは、10階建てで各フロアに美容関連の設備があり、スタッフの研鑽の場となっており、「人材育成の館」として機能しているのだとか。
まとめ
黄綬褒章とは、業務に精励し衆民の模範たるべき者への褒章。
ほとんどの授章者は、現代の名工(卓越技能者)にも認定されている。(今回特集された方は全員認定)
後進育成に力を入れ、技術の継承を考えているが、自分自身もその仕事が大好き。
ひとつの道を究めた人は、やはり輝いて見えますね。