NHKドラマ「みかづき」第2話では
「カリスマ経営者」である千明の暴走が
始まっています。
今後ますますおかしくなっていき
何のために生きているかすらわからなく
なっていきます。
今大事な時なの
第2話では蕗子が公立小学校の教師に
なると言い出します。
これに対し激怒し「出て行け」と言った上
「今は八千代進塾にとって大事な時期なの」
と蕗子の進路よりも経営する塾のほうが
大事だと言い出します。
このセリフを聞いたときの吾郎(高橋一生)の
表情がすごかったですね。
怒り出すのかと思いましたが虚を突かれた
といった感じでした。
娘の結婚や就職を切り捨ててまで塾の
ことを考えた千明に対して宇宙人を見るような
目をしていましたね。
本当に理解できなかったのでしょう。
千明が塾の拡大を急いだ本当の理由
当初、吾郎は塾を合併をするつもりは
ありませんでした。
それでも千明は頑なに合併話を進め、
とにかく塾を大きくしようと躍起になって
いました。
その理由は「家族の時間を作りたかった」
からです。
塾を合併し有能な講師を抱えることで
千明自信は裏方へ回り、空いた時間を
家族と過ごすために使おうとしたのだと
打ち明けていました。
しかし結局講師を辞めることはなく
塾を巨大化させることばかりに奔走
し続けています。
その挙句、娘の将来についてもまともに
取り合わないといった態度になりました。
蕗子が出て行った後涙を流していますが
何の涙かわかりませんね。
原作ではもう少し深い理由がある
原作小説では「親の職業が子供の人生を
左右する」という思いを抱えています。
千明の母・頼子が職業差別で苦労している
ためです。
千明の母は若い頃女給の仕事をしており
結婚相手は名家の出で「いかがわしい商売」
と言われ相手の家族からいびられていました。
そのため、千明は塾という誇りの持てる仕事を
選んだのです。
しかし、その塾が「悪徳商売」などと
言われるようになってしまいます。
そのため、とにかく大きくして誰にも
文句を言われない立派な大手塾にしたいと
考えたのです。
それもこれも娘に嫌な思いをさせないため
という一心からのものだったはずです。
次々と離れている家族たち
今後、塾経営の見解の違いから吾郎を
塾長の座から引きずりおろし、さらに
家庭からも追放します。
籍は入れたままですが吾郎は家から
出て行くことになります。
時を同じくして蕗子も家を出て行きます。
蘭は大学生になってから一人暮らしを
始め、最後に残った菜々美は高校卒業後
なんとカナダへ旅立ってしまいます。
特に蕗子との溝は深く、就職や結婚などで
揉めた上に大好きだった父を塾経営から
追放したことを恨んでおり修復にかなりの
時間を要します。
最後に
NHKドラマ「みかづき」の千明が
じわじわと壊れ始めています。
娘のために塾を大きくしようとして
いたのにいつの間にか娘のことを
蔑ろにしはじめています。
さらに今後、吾郎を塾経営から追放
したあたりから家族がバラバラになって
いきます。
ドラマではそこまで語る時間がなさそう
です。
それぞれの登場人物の細かい心情を
描かずに全てのストーリーを描くと
したらかなり薄く何を伝えようと
しているかわからないドラマになって
しまいそうです。
実は今回のドラマは第一部で続編がある
ということにならないですかね?