当記事は「メゾン・ド・ポリス」の
原作小説のあらすじです。
現実の人物・団体・事件とは一切関係が
ありません。
また、TBSのドラマとは設定や
登場人物等がやや異なっています。
とはいえドラマでのネタバレが含まれる
可能性もありますのでご注意ください。
前回のあらすじはこちらです。
原作小説第一巻最終話である第5話は
夏目惣一郎の2年前の事件、そして
牧野ひよりの父の失踪の真相が明かされ
ます。
目次
池畑美砂の用件
夏目惣一郎の刑事としての最後の事件で
取り調べた相手、池畑信吾の奥さんです。
池畑信吾は取り調べの直後に自らの命を
絶っており、池畑美砂は警察と夏目惣一郎を
憎悪していました。
しかし、夏に会った際に「あの事件は
終わっていない」と夏目惣一郎が口に
したため、それを明らかにしてほしいと
願い、メゾン・ド・ポリスにやってきた
のです。
なぜ今?
夏の段階では夏目惣一郎のその場しのぎ
だと判断し深く興味を示さなかったのですが
今になってやってきたのには理由があります。
池原美砂がガンで余命三ヶ月と宣告されて
しまったのです。
孤軍奮闘の夏目惣一郎
メゾン・ド・ポリスの面々は当然のように
一緒に捜査をしようとしますが、夏目は
一人でやると言って助けを借りずに
この事件に立ち向かいます。
面会拒否
夏目惣一郎は刑務所に服役している
ある人物の面会にやってきました。
しかし受刑者は面会を拒否し、話を
することができませんでした。
とあるバー
いつも通りメゾン・ド・ポリスの雑用を
終えた夏目惣一郎はとあるバーへと
やってきます。
2年前の事件でも何度か聞き込みをした
バーです。
従業員との雑談でさりげなく「青幸興行」
という名前を出すと相手の目が変わります。
相手は2年前のことを覚えており、
夏目惣一郎が刑事だったことも思い出し
たようです。
続けて雑談風に聞き込みをしようとしますが
従業員はそそくさと離れていってしまいます。
その雰囲気から、青幸興行がこのあたりの
繁華街を仕切っていることを確信します。
おい、おっさん
さらにもう1軒のバーで聞き込みをして
帰ろうとしたところ、背後から3人の若い
不良から声をかけられます。
この不良たちは青戸組の下っ端のようです。
※青幸興行は青戸組の「フロント企業」です
「おっさん」と呼ばれたことにショックを
受け思うようにうごけず路地裏につれて
いかれてしまいます。
正義のヒーローたち
酔いもあって3人を振りほどくことが
できずにいると、後ろから迫田保がやって
きました。
気が立っている不良が襲い掛かりますが
それを難なくいなす迫田。
さすが元刑事です。
焦った不良はナイフを取り出します。
「そこまで!警察です!!」
という女性の声が。
牧野ひよりが警察手帳を手にやって
きました。
メゾン・ド・ポリスに帰宅
男たちを所轄の警察官に引き渡し
一向はメゾン・ド・ポリスに戻ります。
一人では危険なことや池原美砂の生きられる
3ヶ月というタイムリミットがあること
などを出され説得を受けた夏目惣一郎は
メンバーたちに協力を仰ぎます。
事情を知らないひよりに向かって
夏目惣一郎が概要を語り始めます。
2年前の事件概要
事件は先ほどのバーがあった渋谷区極楽町で
発生しています。
建築業のほかに飲食店へのおしぼりや
観葉植物のリースをしている青幸興行の
社員、大森幸二が射殺されたのです。
犯人は当時青戸組と構想状態だった
池袋に本部を構える金王会の構成員の
若林和史です。
ちなみに夏目が面会を断られたのは
この若林です。
当時、極楽町界隈では駅裏の商店街の
再開発計画が進行しており、
青戸組と金王会はその開発の下請け工事に
絡んでいました。
結局この争いは青幸興行が勝利して
います。
青幸興行に発注したのは高遠建設です。
高遠建設がこの利権争いの抗争の裏に
あると踏んだ夏目惣一郎は当時の
高遠建設経理部の極楽町再開発担当を
取り調べます。
その担当者というのが池原信吾です。
当時何も語りませんでしたが何かに
怯えた表情をしていた池原信吾を見て
何かがあると感じた夏目惣一郎は追及を
強めますが、その結果池原信吾は自ら命を
絶ってしまいます。
結局証拠を挙げることができなかったため
警視庁は誰も高遠建設への疑惑を持たず
夏目惣一郎は警視庁を退職しています。
ひよりの父
じつはひよりの父は高遠建設に勤務して
いました。
10年前に失踪していますが、夏目惣一郎は
ひよりの父の失踪も何らかの関わりがあると
みています。
これまでと違い警察が相手にしない捜査の
ためひよりは当初協力するか迷って
いましたが、父の行方がわかるかもしれない
ということで協力することになります。
捜査会議
メゾン・ド・ポリスで捜査会議が始まります。
今回の事件の登場人物は
服役中の金王組の若林和史
被害者である青幸興行の大森幸二
青幸興行社長の大黒毅
高遠建設の社長多々良信生
衆議院議員の桐原哲也
となっています。
高遠建設と青幸興行の癒着とは、10年ほど
前から毎年高遠建設が受注している公共工事
に関するもので、ほとんどが随意契約で
受注しています。
随意契約
本来は競争入札で決まる受注業者ですが
随意契約では入札は行われずに発注側の
国や公共団体が任意で特定の業者を指名
できます。
つまりこの癒着は高遠建設と青幸興行
だけでなく国や公共団体も絡んでいる
ということのようです。
汚職
その国や公共団体のパイプ役として
浮かんでいるのは衆議院議員の桐原哲也
です。
ただし、お金の流れはわかっておらず
まずはそこを明らかにするところからの
スタートとなります。
富樫建設
ひよりと夏目惣一郎は富樫建設に
聞き込みに来ています。
この会社が受注している西品川の再開発も
高遠建設から受注し、下請けが青幸興行と
なっており、孫受けとして富樫建設が
関わっています。
強制購入や見積書の不審な点などを
たずねますが収穫なし。
しかし衆議院議員選挙の投票指示に
話が及ぶと社長の態度に変化が現れます。
しかし結局何も知らないと言い続け、
詳しい話を聞くことはできませんでした。
青幸興行によって徹底的な口止めが行われて
いるようです。
迫田保
なかなか糸口がつかめずにいたところ、
迫田保が手がかりをつかんで帰ってきます。
金王会の幹部・芝山が情報提供を申し出た
というのです。
金王会と青戸組は今でももめているため
青戸組を潰せるチャンスと判断したようです。
麻雀AJITO
会員制の麻雀クラブで芝山と話ができる
ということで早速向かった夏目惣一郎と
迫田保。
芝山の話
高遠建設の「二十一世紀建設企画」という
研究機関が衆議院議員・桐原の政治団体
「未来政治研究会」とともに勉強会を
開いているのだそうです。
この団体を通じて高遠建設から桐原に
政治献金が渡っているという噂です。
ただ、この話はあくまで噂で証拠が
ありません。
金の流れを証明するという当初の目的は
未だ果たせていないわけです。
メゾン・ド・ポリスに帰ってくると
車庫の前に菊の花束と包丁が置いて
ありました。
青戸組からの警告のようです。
ひより、実家に帰る
東京郊外にある実家に戻ってきたひより。
失踪した父の部屋で情報を得られないか
調べようとしているのです。
すると机の引き出しが二重底になっており
USBメモリが貼り付けられていました。
パソコンで中身を開こうとするとパスワードが
かけられています。
苦労の末ロックを解除すると出てきたのは
二十一世紀建設企画から未来政治研究会
への出金が記された裏帳簿でした。
USBメモリを持ってメゾン・ド・ポリスに
向かうひよりですが、黒いワンボックスカー
によってさらわれてしまいました。
メゾン・ド・ポリス
1時間以上たってもやってこないひよりに
苛立ちと焦りを感じる一向。
何かあったと感じ、青幸興行に電話を
かけます。
USBメモリの内容を予め聞いていた
ため、「プリントアウトしたものを持って
いる」というハッタリで開放を要求
します。
取引現場
極楽町駅裏の工事現場でひよりと
プリントアウトを交換することになりました。
ひよりの父
裏金の流れを知った父は青幸興行に
「会社を辞めて姿を消せ」と脅されて
いたようです。
ひよりの父は家族を捨てたのではなく
家族を守るために姿を消したのです。
それを知ったひよりは涙ぐんでいます。
大立ち回り
拳銃をつきつけられていたひよりですが
拘束されたまま椅子から転げ落ちた
ことで隙を作り、メゾン・ド・ポリスの
面々と青幸興行の大立ち回りが始まります。
夏目惣一郎や迫田保だけでなく、
科学者のはずの藤堂も立ち向かっていきます。
しれっとUSBメモリを伊達が拾い
一件落着です。
と、思いきや
捕まったままの青幸興行社長・大黒は
俺らを追い込んだところで何の解決にも
ならない
なぜ牧野尚人(ひよりの父)がデータを
警察に届けなかったと思う?
と意味深な問いかけをしてきます。
問い返そうとしたときに柳町北署の
刑事たちがなだれ込んできて話を続ける
ことができなくなりました。
池原美砂
10日後、メゾン・ド・ポリスに再び
池原美砂が訪れていました。
テレビで事件のことを知ったようです。
衆議院議員の桐原をはじめとした
不正献金関係者が大量に逮捕され、
ひよりの拉致絡みで青幸興行の社長や
幹部たちが逮捕されています。
池原美砂の夫である池原信吾も関わって
いたようです。
池原美砂は「生きているうちにすべてを
知れてよかった」と夏目惣一郎に感謝の
言葉を告げて帰っていきます。
夏目惣一郎の今後
2年前の事件が解決し、気持ちも一区切り
ついた夏目惣一郎。
実は捜査一課の元同僚から探偵事務所の
共同経営者としてスカウトの話も
あるようです。
しかし、ひより拉致の現場で大黒の言った
「なぜ牧野尚人は警察にデータを
届けなかったか?」という言葉が真実
だとしたら、事件はまだ終わっていません。
もう少しだけメゾン・ド・ポリスに
置いて欲しいと願いでます。
オーナーの伊達はいつもの笑みを湛えたまま
「あなたのしたいようにすればいいんです」
と告げます。
メゾン・ド・ポリスの騒動はもうちょっとだけ
続くようです。
牧野ひより
一方、ひよりはコンビニ強盗事件の
聞き込みをしていました。
そのとき、一通のメールが届きます。
知らないアドレスから送られたその
メールには地図が1枚貼り付けられている
だけでした。
「ひょっとしてこれ、お父さん!?」
慌てて返事を出すもすでにアカウントは
削除されておりエラーが返ってくる
のみです。
どんな意味かはわかりませんが、どうやら
父はまだ生きているようです。
混乱しつつも父のことを考えていると
夏目惣一郎から電話がかかってきました。
不安な気持ちもあるものの、どこか
わくわくした表情で電話ととります。
次回へ続きます。
個人的感想
第一巻である「退職刑事のシェアハウス」は
この回で終了となります。
夏目惣一郎の2年前の事件が一応の解決を
見せましたがまだ何かありそうですね。
当初は嫌々メゾン・ド・ポリスに向かって
いたひよりですが住人たちを頼りに
するようになり、確かな絆が生まれて
いるようです。
第二巻「退職刑事とエリート警視」では
どんな物語が語られるのでしょうか。
たのしみですね。
最後に
TBS「メゾン・ド・ポリス」の原作小説の
第5話のあらすじを紹介しました。
夏目惣一郎の2年前の事件、そしてひよりの
父が失踪した事件が語られています。
この回ではひよりとメゾン・ド・ポリスの
面々との絆が描かれています。
序盤の新米だったひよりも成長している
ようです。
2年前の事件にはまだ何かあるようですが
ひよりの父が帰ってこれないことと関係が
あるのでしょうか。
次巻が楽しみです。
次巻第1話(通算第6話)はこちらです。