当記事は「メゾン・ド・ポリス」の
原作小説のあらすじです。
現実の人物・団体・事件とは一切関係が
ありません。
また、TBSのドラマとは設定や
登場人物等がやや異なっています。
とはいえドラマでのネタバレが含まれる
可能性もありますのでご注意ください。
前回のあらすじはこちらです。
第4の事件は「ペンキ事件」です。
区民センター建設予定地や区立リサイクル
センターなど公共施設に次々と黒いペンキが
浴びせられていきます。
意外な犯人と自分勝手すぎる犯行動機とは・・・?
目次
第一の事件発覚
朝5時というまだ薄暗い時間。
ダイエット目的でジョギングをしていた
女性が折り返し地点である区のリサイクル
センターの看板にタッチして方向転換
した瞬間、にちゃりと粘り気のあるものに
触れました。
禍々しい黒い液体が看板に浴びせかけ
られており、周囲には薬品のような臭いが
漂っていました。
メゾン・ド・ポリス
今回はいつもと異なりメゾン・ド・ポリスに
直接相談が持ち込まれます。
やってきたのは区役所の防犯課長と
メゾン・ド・ポリスのあるさくら町の
町内会長です。
事件概要
1ヶ月前ぐらいから近隣の建物の門や
玄関に黒いペンキをかけられる事件が
発生。
区役所と町内会の集会場も被害に遭って
います。
警察にはすでに届けてあるものの
犯人が捕まらず調査しているのかも
怪しい対応だったためにメゾン・ド・ポリスに
相談にやってきました。
ひよりによる補足
相談を受け、さっそく警察に手を回して
ひよりを呼びつけた一向。
ひよりの口から警察での情報が語られ
ます。
被害があった現場は5箇所で、
区民センターの建設予定地、区役所、
区の職員の寮、町内会の集会場、そして
冒頭の区立リサイクルセンターです。
どれもペンキが左から右に流れるかたちで
大量にかかっている現場写真が撮影されて
います。
事件は週に1度のペースで起きており、
どれも深夜人通りの少ない時間に発生
しています。
犯行現場の一部には防犯カメラが設置
されていますが、ニットキャップをかぶり
大きなマスクをしていて顔が判別でき
ません。
身長は160cm程度ですが深夜の薄暗い
状況のため体つきの特徴や性別は
判別できていません。
犯行声明文
事件の翌日には区の広報誌編集部あてに
犯行声明文が届いています。
犯人は区に抗議したい、または恨みが
あってペンキをかけてまわっている
のでしょう。
なお、個人宅や店舗は被害にあって
いません。
捜査が行き詰る
警察の捜査ではここで終わっており
犯行の詳しい動機がわからず手がかりを
つかめていません。
結果、パトロールの強化しかできずに
います。
そよかぜ編集部で聞き込み
メゾン・ド・ポリスでの捜査会議の
結果、広報誌「そよかぜ」の編集部には
ひよりと夏目惣一郎が、現場には迫田が
向かっています。
夏目惣一郎は「そよかぜ」の読者ページに
目をつけます。
常連投稿者が怪しいと踏んだようです。
区長宛でなく広報部宛に犯行声明文を
送っているということは「そよかぜ」を
読んでいる人物が関わっている可能性が
高いという判断です。
投稿者1人目・工藤千代子
78歳無職女性。
「そよかぜ」には絵手紙を投稿して
います。
2年近く前から投稿しており、絵手紙を
送ると必ず載せてくれるということで
毎回楽しみにしているとのことです。
リウマチを患っており足が不自由な
状態で、家の中以外では車椅子を使って
います。
投稿者2・瀬戸俊樹
56歳会社員男性。
「そよかぜ」には俳句を投稿しています。
仕事はビルのガードマンで毎晩22時から
翌朝5時まで勤務しています。
勤務先のビルのセキュリティがしっかり
しているためヒマをもてあまし、その
時間を使って俳句を考えているのだとか。
ビルの場所は西新宿にあるため、途中で
抜け出して犯行に及ぶのは難しいです。
投稿者3・山崎翠
60代後半の女性。
自宅にはたくさんのフォトフレームが
飾られており、そのほとんどが富士山を
撮ったものでした。
自宅マンションの窓から見えるため
毎日そこから富士山の写真を撮影して
いるようです。
「そよかぜ」の読者にはファンもいる
ようで「富士山の写真を楽しみにしている」
という投稿があったこともあるとのこと。
女性ですが大柄でがっしりした体型です。
一眼レフカメラはかなり重いので小柄な
女性では難しそうですが山崎翠なら
軽々と持ち歩けそうです。
なお、山崎翠は生命保険会社を定年退職し
ヒマになった時間でたくさんの趣味を
楽しんでいます。
写真だけでなくお菓子作りなど、充実した
毎日を送っているようです。
迫田による聞き込み
現場はどこも昼は賑やかなものの
夜遅くになると人や車が少なくなる
場所ばかりでした。
聞き込みでも手がかりはなく、犯人の
目撃者はおろか思い当たる人物もゼロ
とのことです。
その他の投稿者
メゾン・ド・ポリスでも捜査が行き詰った
ため、再度「そよかぜ」編集部に問い合わせ
他の常連投稿者がいないか聞いたところ、
新に2人の名前が浮かびました。
1人目は書道作品を投稿している
86歳男性。
伊藤という名前で老人ホームに入居して
います。
2人目は育児エッセイを投稿していた
33歳の女性。
磯部という名前で現在2人目を妊娠中です。
この2人も犯行をできるタイプの人物
ではなく、かぎりなくシロに近いです。
クレームの投稿者
さらに広報課から借りてきた1年分の
「そよかぜ」を全員で再確認したところ
土屋亮治という人物が新しく浮かんで
きました。
「ゴミ出しのルールを守らない人が多い」
「路上で子どもがボール遊びをする音が
うるさい」など短文ではありますが
かなりの怒りを感じる投稿が複数件
あります。
土屋亮治への聞き込み
翌日、ひよりと夏目惣一郎は土屋宅へ
聞き込みにやってきます。
土屋亮治は80代の男性ですがかなりの
眼光の鋭さを持ち、ひよりたちの質問に
答えず不満をまくしたてます。
張り込み
数日間、夏目惣一郎と迫田保は土屋亮治を
疑い、現行犯で逮捕しようと張り込みを
続けます。
なお前日まではひよりとが夏目惣一郎と
組んでいましたが、今日は署の会議へ
出席するためお休みです。
そのとき、土屋が動いた
土屋亮治が家から出てきました。
ニットキャップに黒いジャージ姿で
手には1リットルサイズのペットボトルを
持っています。
尾行していくと土屋亮治は中学校の塀の
前で立ち止まります。
ペットボトルの液体をかけはじめたところで
迫田保と夏目惣一郎がとびかかりますが
塀には黒いペンキはかかっていませんでした。
犬の散歩の途中でここに小便をさせて
掃除をしない飼い主がいるため、土屋亮治が
洗っているのだそうです。
ペットボトルの中はただの水でした。
呆然としているとひよりから電話が
かかってきます。
「第6の事件が起きました―――」
冤罪の土屋亮治
土屋亮治は犯人ではありませんでした。
ただ区の安全と平和を願う、ちょっと
口うるさいだけの老人でした。
事情を説明してきちんと謝ったら
許してくれたようで、意外にも話の
わかる方だったようです。
夏目惣一郎の事件簿
第六の事件をひよりが説明していると
夏目惣一郎が何かをひらめきます。
突如リビングから出て洗濯室に向かうと
おもむろにアイロンをかけ始めます。
どうやらこれが夏目惣一郎流の集中の
仕方のようです。
たしかに考え事をするには家事などの
いつものルーチンワークはいいかも
しれませんね。
「ホシが見えたぞ!」
しばらくアイロンをかけていた夏目の
考えがまとまったようです。
第七の犯行
夏目惣一郎の推理により容疑者と犯行手段が
導き出され、第七の犯行を阻止するために
再度張り込みが行われます。
犯人と犯行動機
なんと犯人は山崎翠でした。
第七の事件は第一の事件現場である
区民センターの建設予定地です。
山崎翠が住む自宅マンション近くに、
富士山のシルエットを遮る形で
区民センターの建設が予定されていた
のです。
富士山の写真を撮ることが生き甲斐だった
山崎翠は建設を中止するように訴えますが
当然断られます。
そのことに怒りを燃やした彼女は建設予定地や
公共施設にペンキを浴びせまわったのです。
翌日の朝
ゴミ出しに出た夏目惣一郎を後ろから呼び
止める声が。
その主は池原美砂でした。
夏目惣一郎が刑事として最後に関わった
事件で自ら命を絶った池原信吾の妻です。
夏に池原信吾のお墓で会った際には
「わたしたちに関わらないで」と
夏目を追い返していました。
メゾン・ド・ポリスに美砂がやって
くるのは今回が初めてです。
一体何があったのでしょうか。
次回へ続きます。
個人的感想
区民センターの建設を反対する山崎翠に
よるペンキ撒き散らし事件でした。
クレームばかり投稿したいた土屋亮治が
あわや誤認逮捕となりかかりましたが
事情を説明すると意外にも簡単に許して
くれました。
自分のクレームを聞き届けないばかりか
犯人扱いされたら激昂しそうなもの
ですよね。
「犯人逮捕のために警察が動いている」
という事実がわかったことで怒りを
収めたということでしょうか。
真犯人の山崎翠の動機がおどろくほど
自分勝手でしたね。
たしかに毎日の日課である富士山の撮影が
できなくなるのはがっかりするでしょうが、
それだけで区民センターの建設を本気で
中止にできると思っているのは驚きです。
たまに本気でそういったクレームを
している人をみかけますがどういう
思考回路をしているのかわかりませんね。
事件解決後には久しぶりに池原美砂が
登場します。
8月に惣一郎がお墓参りしていたときに
会った女性です。
池原美砂は夏目惣一郎を憎んでいたはず
でしたが・・・?
最後に
TBSドラマ「メゾン・ド・ポリス」の
原作小説第4話のあらすじを紹介しました。
今回は第3話までと比べると人的被害の
少ない内容でしたね。
夜間の張り込みが多かったため、
夏目惣一郎やひよりの雑談が多くなって
います。
ひよりは失踪した父、夏目惣一郎は
退職のきっかけとなった事件が心に
しこりとして残っているようです。
解決するのでしょうか。
なお次回は惣一郎の事件に関連する
話です。
さらにその事件に関わっている高遠建設は
ひよりの父とも関係があります。
次回のあらすじはこちらです。