13年という時を経て放送された続編「ハケンの品格」が終わりました。
未曾有の感染症による撮影自粛や、放送回数縮小による脚本の変更があったためか、かなりの視聴者を振り落としながらの最終回となりましたね。
正直、いろいろと前提が崩れた内容になっているように感じました。
里中課長のプロポーズはフェイク
予告などでも使われた、第7話での里中課長のプロポーズ。
「一生同じ方向を見て歩いていきたいんです」
「公私ともにぼくのパートナーになってください」
これは結婚のプロポーズではなく独立の誘いでした。
ちょっと無理があるような気がしますね。
そもそも大前春子は3か月働き3か月旅に出るという生き方をしています。
それを里中課長が知らないはずありませんよね。
結婚ならまだしも、独立に誘って本当についてくると思っていたのでしょうか。
AIと囲碁対決
まずそもそもコンビニのレジ前にアジフライを置くべきかという話と囲碁対決が結びつきません。
「AIは何に対しても万能」という昭和世代のおじさんおばさんのような勘違いを描きたかったのでしょうか。
そうだとしても、その後の対局でAIの言う通りに石を置くだけのスタッフが焦ったり苦しんだりするのがわかりませんし、ただ「ムダ」と文字を書いていただけの大前春子が優勢だったのも意味が分かりませんね。
コメディシーンだから何でもありだったのでしょうか。
大前春子が今更クビ
アジフライを作っていた際に警備のドローンを壊したことで派遣切りに遭いました。
これには全視聴者が驚いたことでしょう。
脚本家は第1話を見ていないのでしょうか。
大前春子はチェーンソーを使って会議室のドアを破壊しています。
それ以外でも散々破天荒な行動を取っています。
にもかかわらず、13年以上の派遣生活で初めての派遣切りだったそうです。
あれでクビになるならもっと何度もクビになっているはずですよね。
せっかくわかりあえてきたと思ったのになぁ
大前春子がクビになったと知った営業部一同。
そこで宇野部長(演:塚地武雅)が「せっかくわかりあえてきたと思ったのになぁ」と呟いています。
部長が大前春子と打ち解けるエピソードなんてありましたっけ。
演歌歌手になりたかった大前春子
最終話のエンディングでは新人演歌歌手として里中課長が独立して始めた弁当屋の応援に駆けつけました。
「ずっと夢だった」と語っていますが、だとしたら努力する方向を完全に間違えていますよね。
ハケンライフの社員が送り迎えしていることを考えると、本当に演歌歌手になりたかったのではなく応援に駆け付けるための方便だった可能性が高そうですが。
最後に
ハケンの品格2020がよくわからない終わり方をしました。
予定通りに行かないことで脚本家が匙を投げたのではないかと疑いたくなるような斜め上の展開でしたね。
特に13年前の前作のファンにとっては、キャラ崩壊著しい今作は残念な気持ちになったのではないでしょうか。
結局大前春子が派遣になった理由も明かされていませんし、東海林課長とくっつくこともありませんでした。
hulu限定配信でも小説版でもいいので新型コロナウイルスの影響を受けていない本来の脚本が見てみたいですね。