日テレドラマ「同期のサクラ」第5話では木島葵にスポットが当たりました。
木島葵の父と兄は国土交通省の高級官僚です。
葵の劣等感は父や兄から受けた仕打ちげ原因でした。
今回のストーリーはそのことを印象付けるためやたらと官僚がクズであることが強調されています。
葵自身も官僚を勘違いした言動をしていましたし、視聴者の中にも官僚は全員がクズだと思っている人もいるようです。
それは偏見です。
ほとんどの官僚は国を(そして我々国民を)幸せにしようと粉骨砕身頑張っています。
「官僚は偉そうにふんぞり返っている無能」だなんてありえません。
俺たちはリーダーとして国の将来を決める責任があるんだ
葵が自分のプロジェクトの凍結を見直して欲しいとお願いしたとき、兄がこう答えました。
自分たちの利益だけ考えてりゃいい民間と違って俺たちはリーダーとして国の将来を決める責任があるんだ
いちいちお前らの意見を聞いてるわけにはいかないんだよ
まるで「偉ぶっているクズな官僚」のような演技でしたが、セリフ自体は間違っていないですよね。
狭い視野で見れば官僚が民間をイジメているように感じることでも、大局的に見れば国のためを思って行動していることが圧倒的に多いです。
特に今回は2013年でまだまだ震災の復興が始まったばかりの頃です。
復興にお金や人でを回す必要があるのは当然です。
自分の身を犠牲にしてでもみんなのために頑張るのがリーダーじゃないんですか?
葵の父と兄が花村建設へやってきた際に葵が言ったセリフです。
みんなが抱えている難しい問題を解決するために頑張るのがリーダーじゃないんですか?
と涙ながらに力説しています。
たしかに父や兄の言い方は偉そうではありますが、葵の言動もおかしいですよね。
葵が言う「みんな」というのは花村建設のことを指していますよね。
日本全体を考えている官僚とは規模が違います。
今回は葵のプロジェクトよりも優先すべきことがあったというだけの話です。
現実の官僚はクズばかりではない
Twitterなどでは「葵の演説を全官僚、全国会議員に伝えたい」などと言っている人がいました。
今回の件だけでなく、普段からなぜか官僚や国会議員を目の仇にしている人は多いですよね。
勘違いしている人が多いですが、私利私欲に走ったり支離滅裂な言動をしているのは極一部で、ほとんどの方は日本をよりよくしようと日夜必死で頑張っています。
残念ながら、今の多様化された社会で全国民を一人残らず幸せにする方法は存在しません。
官僚や国会議員は「誰を幸せにするか」という指針がちょっとずつ異なっており、その結果マイナスの影響を受けてしまう人たちがいるのは事実です。
特に低所得者層などちょっとの変化が大きなダメージになる人は相対的に被害が大きくなるため、政治家を恨んでしまうのもわからなくはありません。
ですが彼らが多くの国民を幸せにしようと努力しているのは事実です。
今の日本だけでなく、将来の日本をなんとかしようと努力しています。
局所的な問題点だけを見て全ての官僚、全ての国会議員を無能と断ずるのは間違っています。
選挙へ行こう
政治家はそれぞれ「誰を幸せにするか」の指針が違います。
自分がターゲットに該当している政治家を選びましょう。
Twitterで政治家の無能を嘆いても政治は変わりません。
居酒屋で日本の未来を語っても何も変わりません。
我々一般人が政治に変化を与えることができるのは選挙の時です。
面倒くさいとかやり方がわからないとか言わず、日本を変えて欲しいのなら選挙へ行きましょう。
ちなみに、官僚は選挙で選ぶことができません。
選挙で選べるのは国会議員だけです。
ただし国会議員によって政策が決定され、官僚が施策するので選挙で自分を幸せにできる人を選ぶことには大きな意味があります。
最後に
日テレ「同期のサクラ」での官僚の描き方があまりにもひどい偏見に満ちており、現実世界でも偏見を持っている人がいるようなので「ほとんどの官僚は国のために本気で頑張っている」ことを伝えました。
たしかに一部おかしな人がいるのは事実です。
ですが当然ながら多くの官僚・国会議員は国のために粉骨砕身頑張っています。
狭い視野で見れば間違いだらけの政策もあるかもしれませんが、専門家たちも交え大局的に幸せになれるであろう選択をしています。