今期最大の問題作のドラマ、中学聖日記。
登場人物がことごとく共感できないと
話題になっています。
第5話ではついに聖先生と黒岩の関係が
周囲にバレてしまい、黒岩の母親が
聖先生に大激怒するシーンが放送され
ました。
これに対し「毒親」「モンペ」という
評価をした視聴者もいたようです。
もちろんこの母親の気持ちを理解し
「初めての共感できる登場人物」と
している視聴者もいます。
賛否両論わかれる黒岩母の行動について
まとめてみましたのでご覧ください。
目次
毒親とは
まず毒親の定義を今一度確認して
おきましょう。
最近の言葉なのかと思いましたが
調べてみると1989年に海外で使われだした
言葉であることがわかりました。
アメリカのグループセラピストのインスト
ラクターであるスーザン・フォワードが
出版した書籍が初出です。
日本語訳も出版されています。
定義としては
子どもの人生を支配し、子どもに害悪を
及ぼす親
とされています。
ただし、上述の書籍では冒頭に
この世に完全な親などというものは存在しない
とも述べており、ときに間違った・
行き過ぎた指導をするのは「普通の親」
の範囲としています。
毒親という言葉が独り歩きしている側面も
SNSが発達した昨今、毒親という単語が
ブームになりすぎて独り歩きしている
面があります。
上述のとおり、「時に行き過ぎてしまう」
というのは「毒親」にはあたりません。
ですがTwitterなど文字数が限られている
SNSでは一部の行動だけを切り取ることに
なるため親の間違った瞬間だけが拡散
されてしまう傾向があります。
完璧な親以外が全員毒親ということでは
ないことを理解しなくてはいけませんね。
※
SNSで訴えている方の中には本当に
助けが必要な毒親に支配されている子供も
います。
そういった方々にまで「本当は毒親じゃない」
と言いたいわけではありません。
黒岩・母は毒親なのか
毒親の定義を理解したところで実際に
中学聖日記の黒岩・母が毒親なのかを
考えていきましょう。
聖にばかり責任を押し付けている
塩バァこと教頭先生と学校で待ち構えて
いた黒岩・母は聖に対して
あなたに楽しんでもらうためじゃない
あなたへのプレゼントじゃない
あんたの退屈しのぎになんでウチのあきらが
と激高しています。
これに対し「毒親」と感じた視聴者は
あんたの息子がたぶらかしたんだよ
黒岩からアプローチしまくったじゃん
と息子にも悪い点があるとしています。
さらには
私が母親だったら「うちの息子がすみません」
と謝っちゃうかも
という方もいました。
子供と大人
※個人の見解です
私はこの行動を毒親とは感じていません。
たしかに黒岩が異常なほどの積極性を
持って聖にアピールを続けてきました。
しかし外見はどうあれ黒岩はまだ
中学生です。
子供です。
子供の分別のつかない行動に対し
受け流したり諭したりするのが大人の
対応です。
特に聖は黒岩の担任です。
教師として教え諭す立場にいます。
中学校という義務教育の場では
担任の先生は学問だけを教えていれば
いいわけではないと思います。
過干渉になったり教え子に対する全ての
責任を教師が負う必要はありませんが
自分に恋愛の矛先が向いたのであれば
「それはだめなことだ」と教えるのが
教師の役目です。
「まず大人になろう。それから考えよう」
と断るのが当たり前の対応です。
ちなみに中学聖日記とは無関係ですが
現役中学生の鈴木福がプロポーズして
断られるというCMが放送されていました。
黒岩がおかしくなったのは母親が父親の手紙を隠したから
毒親であるとする視聴者の主張に
そもそも母親が父親との手紙を隠した
ことがはじまり
とする方がいました。
「あんたは知らなくていいの」なんて
子ども扱いせずに真摯に向き合えば
こんなことにならなかった
とのことです。
黒岩のことを子ども扱いしたことが
心を歪ませ教師への愛情に走った原因
なのだそうです。
それとこれとは話が別では
たしかに父親のことをきちんと説明
していないことは気になります。
全く知らないならまだしも偶然にせよ
黒岩が父の手紙の存在を知ってしまった
以上、どんな内容なのか知りたいのは
当然です。
子供だから教えられないのだとしても
手紙の存在を知られた以上なぜ教えられ
ないのかくらいは説明すべきです。
ですが、それとこれとは話が別です。
風が吹いただけで桶屋が儲かったような
感じがします。
これまで息子を蔑ろにしていた
裏サイトで息子が聖先生を好きだという
情報が出回った際、何もしませんでした。
三社面談を仕事の都合でドタキャンしました。
これらのことから「母親が息子を大切に
していたとは思えない。だからこんなとき
だけ聖に全責任を押し付けるのは毒親だ」
とされています。
それぞれ仕方がなかったのでは
男子中学生がかわいい教師を気になる、
女子中学生が新任の若い先生にキャーキャー
言う。
これらはよくあることです。
そしてそのほとんどは本気の恋愛に
なりません。
なぜなら教師が相手にしないからです。
通常の教師は中学生という子供相手に
恋愛感情は持ちません。
だから母親も最初に裏サイトで情報を
知った際にも「あるあるwww」程度に
しか思わなかったはずです。
また、三社面談をドタキャンしたのは
想定外の事態が起きたからという
のっぴきならない理由が劇中できちんと
語られています。
シングルマザーとして息子を育てるために
仕事を蔑ろにするわけにはいきません。
この件については息子をどうでもいいと
思ったわけではなく息子を食べさせていく
ためにより優先度の高い仕事を選んだだけ
なのではないでしょうか。
結局黒岩・母は毒親なのか
あくまで個人的にではありますが
毒親だと主張する内容について
「無理がある」と感じます。
一部だけ瞬間的に切り取ればたしかに
「もっと冷静に対応すればいいのに」と
思わないでもありませんが全体を通して
みれば「普通の親」の範囲内におさまる
程度の行動に見えます。
おそらく毒親だと主張する人と私との
間で「毒親」の定義が違うのではないかと
思います。
「ときに毒親に見える行動をしてしまう」
というのは「普通の親」に含まれます。
この母親が息子の人生を狂わせるほどの
悪影響を持つ人間には見えません。
※あくまで個人の見解です。
最後に
ということで中学聖日記の黒岩・母が
毒親と言われていることについて
その主張をまとめてみました。
個人的には毒親ではないと思いますが
あなたはどう思いましたか?
中学聖日記はあくまでドラマの話なので
正解を決める必要はないですし、
それぞれ違った感じ方をしてもいいと
思います。
自分の考えとは違う場合でも
「へー、そうなんだ面白いね」と
受け入れる心の余裕を持ちたい
ですね。