スカーレット

スカーレット 父親の仕事への考え方に賛否両論「どれだけの人間がやりたいことを...

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朝ドラ「スカーレット」では喜美子の父親が仕事への考え方を口にして多くの視聴者から賛同を受けています。

 

ですが私は否定的な感想を持ちました。

 

長くなってしまうので結論だけを言うと「やりたいことをやれる人は素晴らしい人間。だけどやりたくない仕事をもくもくとこなしている人もまた素晴らしい人間」だと思っています。

 

 

 

世間のどれだけの人間がやりたいことをやってると思ってんねん

 

喜美子が「フカ先生はすごい!」と持ち上げ続けたところ、父親はいつもの怒鳴り散らす態度ではなく落ち着いた態度で語りだします。

 

「世間のどれだけの人間がやりたいことをやっているか」

 

この言葉には多くの視聴者も共感しています。

 

今の日本はやりがいがあって十分な給料を貰える仕事をしている人はほとんどおらず、多くの人はブラック企業とまではいかなくても毎日面白くもない仕事をこなしてなんとか食べていくような状況です。

 

 

深野先生みたいな人間だけがすばらしい人間...

 

この手の「自分は辛い仕事をしている」と考える人はなぜかこういうおかしな論法をつかいがちですよね。

 

喜美子は「深野先生みたいな人間だけがすばらしい」とは一言も言っていません。

 

喜美子の父は勝手に傷ついて勝手に敵視しているだけです。

 

 

やりたいことがやれるならやればいい

 

深野先生や1番弟子・2番弟子のように自分のやりたいことをやれる環境にある人はそれをやればいいです。

 

そして喜美子の父のようにやりたくない仕事しかできないのならそれをやるしかないです。

 

その2種類の生き方に貴賤はありません。

 

強いて言うなら、やりたくない仕事をしている人はやりたい仕事をやれるように努力をすればいいとは思いますが、事情があって努力ができなかったりそもそも努力が面倒だと言う人はその仕事を続けたらいいです。

 

どんな仕事でもその仕事があるからこそ社会が成立しています。

 

だから誰もやりたがらない仕事をやる人がいなくなったら困ります。

 

人を騙したりして迷惑をかける仕事以外であれば、どんな仕事でも社会に必要なものです。

 

将来AIに取って代わられるような仕事や、「誰でもできる内容」であったとしても、今現在それをする人がいなくなれば社会は回りません。

 

だからどんな人も自分を卑下することはありません。

 

やりたいことをやっている人はすばらしい人間ですが、やりたくないことをもくもくとこなす人だってすばらしい人間です。

 

 

自分が情けないと思うなら変わったらいいのでは

 

私は上述の通り、「やりたくない仕事をしている人」も社会に必要な素晴らしい人だと思っていますし、それを嫌々ながらもこなしつづけることができるのはすごいことだと思っています。

 

ですが現実にこの話をすると、バカにされたと怒り出す人がいます。

 

「こんな情けない状況を素晴らしいと言うなんて茶化されている気になる」とのことです。

 

情けないと思うのなら努力をすればいいような気がします。

 

なぜ現状に不満があるのに変わろうとしないのでしょうか。

 

これは揶揄でも嘲りでもなく、単純な疑問です。

 

今の世の中には多種多様な仕事があります。

 

そしてほとんどの仕事は誰でも就くことができます。

 

もちろん「やりがいがある」仕事や「高収入」な仕事は資格や免許が必要なものが多いです。

 

ですがそれは努力すれば手に届きます。

 

年齢制限や身長制限があるものはどうにもなりませんが、それは極々限られた職種です。

 

「学がない」「才能がない」という人たちは今から頑張ればいいんです。

 

中学校あたりまでは大人になってから入り直すことは難しいですが、専門的な知識を学ぶ「専門学校」や「大学」「大学院」は大人になってからも入れます。

 

夜間学校も存在しますし通信教育だってあります。

 

努力しようと思えばいくらでも道はあります。

 

「時間がない」とやりださない人もいますね。

 

もし手取りが「生きるのにギリギリ」な状況で努力する時間すら取れないのならば今の仕事を辞めてバイトをしましょう。

 

時給1000円程度でも毎日10時間休みなく働いたら額面で30万円になります。

 

土日を休んで月20日働いても額面で20万円ですよ。

 

1日は24時間あるので、睡眠を8時間とって食事を3食1時間ずつとってもまだ3時間余ります。

 

 

ただのフリーターでは未来がないですが、「新しい仕事に就くための準備期間」であれば、バイトもアリです。

 

新しい仕事をするなら今の仕事にしがみつく意味はありません。

 

「嫌なら逃げろ」という言葉の本来の意味はそういうことだと思います。

 

 

最後に

 

朝ドラ「スカーレット」53話では喜美子の父親が胸の内を明かしました。

 

「やりたくない仕事」をしている人から賛同を得られたようですが、私はそうは思いません。

 

やりたいことをして生きている人は素晴らしい人間です。

 

そしてやりたくない仕事をもくもくとこなしている人もまた素晴らしい人間です。

 

仕事に貴賤はありません。

 

生き方にも貴賤はありません。

 

ただし、自分の生き方が「情けない」とか「辛い」と思っているなら変わる努力をするべきです。

 

そしてその時間がとれないのであればその仕事から逃げましょう。

 

それは言ってみれば「戦略的撤退」です。

 

 

 

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