一人芸の祭典、R-1ぐらんぷり。
2021年は参加ルールが変更されるなど、大幅な方向転換がありました。
しかしどうやら裏目に出てしまったようです。
目次
2021年版の批判一覧
・審査結果(得点発表)に混乱が見られた
・MCがアップアップしていた
・審査員がズレている
・優勝者(決勝)で審査員の総評がなく、優勝者のネタを再放送
・そもそも出演者のレベルが低い
ネット上ではこれらの呟きが多いようです。
前回までできていたことがなぜできなくなったのか
スタッフまで「芸歴10年制限」が課されているのではと疑いの声が上がるほどバタバタしていました。
MCがアップアップしていたという以前に、審査結果の公開方法やTwitter投票の集計終了ゴングを鳴らすタイミングなどに問題がありました。
さらに決勝3人の得点の詳細やTwitter投票は番組内で公開しないという斬新すぎる結末です。
生放送なので多少のハプニングは仕方がないとはいえ、リハーサルをしていれば気付けた問題も多かったように感じます。
R-1、実は19回目
今年から「芸歴10年目まで」という参加ルールが課されたことで「R-1ぐらんぷり自体も10年目」と勘違いしている方がいますが、2002年から毎年開催されており2021年は19回目となっています。
M-1は2001年からですが、あちらは4年間やらなかった期間がありますし、キングオブコントは2008年からです。
つまりテレビで放送されている賞レースではもっとも回数をこなした番組です。
これまで培ってきた経験は今回のスタッフには受け継がれなかったのでしょうか。
それとも今回は熟練のスタッフでも対応できないアクシデントが裏で発生していたのでしょうか。
生放送で賞レースは無理なのでは?
私はお笑いが好きで、M-1もKOCも大好きです。
これまでずっと見てきて、賞レースをテレビで生放送するのは不可能だと感じました。
ネタ自体はある程度時間が決まっていますが、そのネタの出来によって審査員のコメントの長さも変わります。
一発勝負の緊張感を表現するための生放送だとは思いますが、放送枠が決まっているテレビで尺を気にしながら進行するのは無理があるのではないでしょうか。
やるならYouTubeやニコニコ動画などの、放送時間が延長(または短縮)しても迷惑がかかりにくい場所でやるのがいいような気がします。
私個人で言えば、U-NEXTに加入しているのでU-NEXT内の配信でもOKです。
※視聴者が減るので採算が合わず実現はしないと思いますが...
点数という数値に置き換えるのは無理では
R-1に限ったことではありませんが、お笑いの賞レースで単純な一次元の点数で評価するのは不可能に感じます。
「面白い」という状態には複数の種類があるのでそれを単純な点数にはできないのではないでしょうか。
たとえば「滑り芸」と「考えオチ」はどちらが高得点なのでしょうか。
「リズムネタ」と「フリップ芸」と「不条理ネタ」と「変顔」と...
これらのジャンルを「面白いか」という一点で数値化するのは審査員側の嗜好が影響されすぎます。
だったらどこかの審査のように「芸術点」「技術点」「笑いの音量」など評価基準を複数設けて総合得点で競ったらいいと思います。
※評価基準はあくまで例であり、これがベストという主張ではありません
優勝者があらかじめ決まっていた?アイツの方が面白いのになぜ
この手の賞レースでは、毎回「優勝者があらかじめ決まっていた」「事務所に忖度した」などと語る陰謀論者が現れますね。
気持ちはわかります。
ネット上でも「あの芸人の点数がおかしい」と話題になっています。
私が一番笑った芸人も決勝ラウンドに進めませんでした。
ただ、あくまでそれは個人の感想です。
「アイツのほうが面白いのに点数が低いのは陰謀だ!」ではなく「私はアイツのほうが好き」で留めておきましょう。
ちなみに、番組内で詳細が明かされなかった決勝ラウンドの3人のTwitter投票結果は、3人とも「爆笑!」が過半数以上という結果になっています。
ですので世間的にはあの3人は「面白い芸人」です。
https://twitter.com/R1GRANDPRIX/status/1368527395100053512
https://twitter.com/R1GRANDPRIX/status/1368525644900962306
https://twitter.com/R1GRANDPRIX/status/1368529149371899904
https://twitter.com/R1GRANDPRIX/status/1368750898843807747
年々視聴率が下がってる 過去大会のほうが面白かった
果たしてそうでしょうか。
過去大会のほうが面白いというのは「思い出補正」かもしれません。
U-NEXTでは第一回の2002年大会から、昨年の2020年大会まで全てが配信されています。
確かめてみてはいかがでしょうか。
本ページの情報は2021年3月時点のものです。
最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。
ちなみに私も「過去大会のほうが面白い派」なので見てみました。
面白い大会もあれば面白くない大会もある、と感じます。
結局、自分の笑いのツボにあう芸人が多く出場してる年がアタリ年なので、人によってベストイヤーは異なりそうです。
個人的には、濱田祐太郎が優勝した2018年が優勝者以外のネタも含めて一番アタリが多いと感じました。
2002年からの大会なので私の個人的感覚では「年々レベルが下がっている」とは感じませんでした。
※個人の感想です。お笑いのツボには個人差があります
最後に
2021年のR-1グランプリは、大きく変化をさせようとしたもののうまくかみ合わなかった大会でした。
出場者が面白かったかどうかは、芸歴10年超の芸人が出場できないルールになったことも影響があるかもしれませんが、最終的には見る側のセンスによります。
ただ、進行にあきらかな混乱が生じていたのはよろしくありませんね。
生放送にハプニングはつきものとはいえ、19年も続いている大会でこれまでできていたことができないというのはなんとかして欲しいところです。
次回2022年大会ではきちんとリハーサルを繰り返し、今回のミスが再発しないように対策を立てて欲しいですね。
個人的には「芸歴10年限定」のルールも今回限りにして欲しいところではあります。
これまでの出場者の中では、おいでやす小田、ルシファー吉岡、セルライトスパ大須賀をもう一度見たいです。