熊本地震での救援活動を行っていた自衛隊が1ヵ月半の活動を終えました。
一方、ボランティア人員はまだまだ足りないということで、多くのボランティアが駆けつけています。
しかし、善意で行ったつもりがかえって迷惑を掛けてしまい、モンスターボランティアなどと呼ばれてしまうことも。
どんなタイプが迷惑なのでしょうか。
まとめてみました。
モンスターボランティア
被災地の望んでいない行為をしてしまっても、それが不要なのであれば善意の押し付けとなってしまいます。
有名なパターンでは、千羽鶴など。
気持ちがこもっているだけに捨てることもできず、かといって何かの役に立つものではないので困るのだそうです。
また、自身の寝床や食料を確保せずに乗り込んでくる人も多いのだとか。
ボランティアでやってきた人が避難所で同じように毛布一枚で寝るとして、その毛布は誰が用意するのでしょうか。
住むところが足りないと、仮設住宅の建設が急がれている状況で、宿の用意のないところへ何の準備もせずやってきたボランティアのため、手配するのは誰でしょうか。
避難民が満足に食事を取れないところに自分の食事を用意せず乗り込んでは迷惑です。
逆に、交通網が復活していれば食事は取れるようになるため、その状態で食べ物を送るのは不要ですね。
心のケアお断り
ニュース等で「これからは心のケアが大切だ」などと繰り返し報道されていることで、「心のケア」「被災者と話す」ことを目的でボランティアに訪れる人が少なくないそうです。
実は、これは被災者にとって相当なストレスなのだそうです。
メンタルヘルスの専門家ならいざ知らず、ただのボランティアが雑談をするのは心のケアにはなりません。
それがストレスになるのであれば、素人ボランティアによる「心のケア」は逆効果です。
さらに、それが善意から来るものとわかっているため、被災者は面と向かってNOと言い難いです。
そのことがまたストレスとなってしまっています。
ボランティアは「相手が何をしてもらいたいか」を考えよう
ボランティアは主人公ではありません。
「人助け」ができる絶好の機会、自分が必要とされることが今までなかった人は特に気持ちいいことでしょう。
しかし、自分が正しいと思っていることが、他人には正しくないことがあるということを理解しましょう。
よかれと思ってやっていることが、本当に相手に感謝される行為なのか。
相手の気持ちに立ち、サポートする立場であることをしっかり理解して黒子のような活動ができれば、ボランティアとして有用な人材となれるでしょう。
モンスターボランティアの共通点
現場を仕切りたがる傾向があるそうです。
複数人で行ったときなど特に、そのグループのリーダーが被災地を仕切ろうとする傾向にあるのだとか。
数人のサークルクラスならいざ知らず、震災という非常時に統率を取るのは相当な能力が必要です。
リーダーはきちんとプロに任せて、地元の社会福祉協議会やNPO団体の指示に従いましょう。
また、就職活動のネタにしたい等、自分への見返りを強く求めている人が多いのも共通点です。
ボランティアは、報酬を受け取らない、いわば滅私の精神で行われるべきものです。
win-winの関係がベストではありますが、最初からそれを求めてしまってはなりません。
往々にして、そのようなボランティアは自分だけがwinな迷惑極まりないモンスターボランティアになってしまうものなのです。
まとめ
結局、素人が行っても満足にボランティア活動ができないのが現状のようです。
自力で宿泊場所や食事を確保できるのが最低ラインです。
就職面接のネタにするためだったり、自分が感動したいため、感謝されたいためといった見返りを求めたボランティアはモンスターペアレントの範疇です。
となると、然るべき団体に所属するか、団体が募集しているところへ行き、完全な歯車として活動することになります。
純粋に被災者の役に立ちたいと思っている人は満足できるでしょう。
しかし、ボランティアをすることで「自分自身のステージを上げる」など、いわゆる「俺カッケー」な精神の方にとっては苦痛なことと思います。
「俺カッケー」精神でのボランティアは迷惑だということを理解しましょう。
自分よがりなボランティアがどうしてもしたいのなら、募金という手があります。
人より多くの金額を募金し、「俺こんなに募金してカッケー」となりましょう。