私は詐欺師が大嫌いです。
「騙されるほうが悪い」と自分を
情報強者のように振る舞うクズが
許せません。
ですが今の法律では詐欺は根絶できそうに
ありません。
当記事はオレオレ詐欺などに使われる
「合法」とされている名簿屋の問題提起をします。
名簿屋とは何かわかりますか？
個人情報をリスト化した業者のことです。
個人情報がこれだけ騒がれている今でも
この手の業者は存在します。
しかも我々が思っている以上に簡単に
情報は共有されています。
この名簿屋という仕事は合法のものも
あるようです。
そしてオレオレ詐欺などが使う名簿も
この合法のものが元となっているようですよ。
名簿屋は合法？
条件を満たしていれば合法です。
個人情報保護委員会へ届出をしたうえで
本人から削除依頼があった際に必ず削除
するのであれば本人の同意なく第三者に
提供することが可能です。
条件は以下の５つです。
第三者への提供を利用目的とすること
第三者に提供される個人データの項目
第三者への提供の方法
本人の求めに応じて当該本人が識別される
個人データの第三者への提供を停止すること。
本人の求めを受け付ける方法
引用：個人情報の保護に関する法律 第二十三条２項
法律がザルすぎる
削除依頼をすれば消してもらえるとはいえ
１度の依頼で削除できるのは当然１つの
業者です。
名簿屋はそれこそ星の数ほどおり、
自分の個人情報を所有している業者を
調べるのは現実的に不可能です。
そしてさらに、「適正に取得された名簿」の
譲渡は禁止されていません。
これは一度でも個人情報の提供を許可
してしまえば拡散され根絶が不可能
であることを示しています。
いわゆる「ネットタトゥー」などと
同様です。
この法律を定めた偉い方はネットに
疎いのではないでしょうか。
実際に名簿業者の内情を見てみたら・・・
個人情報保護委員会に届出済の業者の
名簿リストを見てみたところ、とんでもない
「属性」のリストが販売されていました。
以下、一例をあげます。
不動産投資セミナー受講者
投資関係ネズミ講受講者
ダイエット食品の高額品購入者
リフォーム契約金50万以上
副業のお小遣い稼ぎ希望者
生命保険受取者
高額布団購入者
すさまじいですよね。
これは裏稼業の違法業者のリストでは
ありません。
れっきとした表の業者です。
我々善良な一般人がリストの名称を
見ても詐欺に使えることが想像できて
しまうほどあからさまな属性に絞った
名簿が合法で売られています。
詐欺師たちは独自で名簿を強化している
上記の表業者のリストは属性こそ信じがたい
ものではありますが、内容は「名前・住所・
連絡先」程度です。
詐欺師はそこから外部・内部の人間を使って
名簿の情報を強化しています。
まず、「富裕層」系のリストに「介護施設の
資料請求」などのリストをマージさせて
高齢者のリストを作成します。
さらにここからは電話や訪問で直接
調査します。
調べる項目は
息子・娘などの家族構成
その家族の職業や住所
一人暮らしかどうか
家族との連絡の頻度
預貯金の額、タンス貯金の有無
暴力・暴言への耐性
などです。
オレオレ詐欺は「オレオレ」とは言わない
上記の調査により「息子」の名前を
把握しているため「オレオレ」とは
言いません。
詐欺師は自分から息子の名前を騙ります。
「オレオレ詐欺はこちらから名前を
名乗らなければ自分の名前もわからない」
というのは過去のものとなっています。
最後に
合法な名簿屋（個人情報取扱業者）の
名簿でもとんでもない「属性」のリストが
売買されています。
それを組み合わせたり追加で調査すれば
昔では考えられないレベルの精度で
騙すオレオレ詐欺ができてしまいます。
表の名簿屋は削除依頼をすれば消して
もらえますが、名簿そのものは譲渡が
可能となっており一度流出してしまうと
全ての名簿から削除するのは不可能です。
個人情報保護法はネットの怖さを知らない
人が作ったのではないかと疑いたく
なりますね。
名簿屋（個人情報取扱事業者）という仕事は
この世に存在してもいいものなのでしょうか。