当記事は「メゾン・ド・ポリス」の
原作小説のあらすじです。
現実の人物・団体・事件とは一切関係が
ありません。
また、TBSのドラマとは設定や
登場人物等がやや異なっています。
とはいえドラマでのネタバレが含まれる
可能性もありますのでご注意ください。
前回のあらすじはこちらです。
第2巻の最終話です。
ひよりたちを妨害していた間宮朝人、
そして失踪を続けている牧野尚人の
件が解決に向かいます。
目次
メゾン・ド・ポリスのリハビリ
メゾン・ド・ポリスの住人たちは現役を
引退した警察官です。
引退しているため年齢層が高く、現役時代の
無理がたたり色々な部位にガタが来ています。
そんなわけで月1回、整形外科医院で
リハビリを行っています。
夏目惣一郎は普段送り迎えのみですが
この日は温熱療法を受けていました。
実はそれ自体は必要なものではなく、
目的は情報屋である館林との会話の
ためでした。
館林は夏目惣一郎が刑事だった頃は
新聞記者でした。
現在は独立し、フリーのライターとして
週刊誌やネットニュースに記事を寄稿
しています。
偶然整形外科にやってきた人同士という
体で尾行を撒いて話しています。
警察組織、特に捜査一課の間宮朝人から
目をつけられているためかなりの警戒を
しています。
市野沢譲
情報はひよりの父・牧野尚人と同期入社で
「交通事故」で亡くなっている市野沢譲に
関する内容です。
亡くなったのは牧野尚人が失踪したわずか
10日後です。
牧野尚人同様、なんらかの事件性があり
そうです。
しかし、交通事故には不審な点は見つからず
遺書なども残されていないとのことです。
事故前の様子
事故のひと月ほど前から元気がなかった
ようです。
奥さん曰く、家庭には何も問題がなかった
とのことで仕事に原因がありそうです。
なお、市野沢譲は東京本社の開発事業本部に
勤務していました。
最期の仕事
市野沢譲が生前最期にした仕事は
白鳳電機の電子部品加工工場を群馬県
蒼野町に建設するプロジェクトです。
白鳳電機は昔から警視庁本庁のお偉いさんの
天下り先として知られています。
動きが制限される夏目惣一郎とひより
夏目惣一郎とひよりは間宮朝人にマーク
されているため、表立って行動することは
できません。
特にひよりは警察の仕事を並行して
やらなければならず、そこでの妨害や
嫌がらせなどの可能性も心配されて
います。
迫田保と藤堂雅人
いつもの夏目とひよりのコンビが動けない
ため、迫田と藤堂が動いています。
今回は蒼野町の工場のプロジェクトが
進んでいた頃に白鳳電機に天下りした
警視庁幹部を調べています。
相手は元公安第一課長・野間仁です。
野間仁は一昨年の冬に脳溢血で倒れ
ずっと入院しています。
白鳳電機に天下り後は東京本社で勤務
していたのですが、群馬に何度も出張
していたことがわかりました。
お茶汲みのひより
メゾン・ド・ポリスの面々の助けを借り
いくつもの事件を解決したことで
ひよりは捜査にも関わらせてもらえる
ようになりました。
ですがそれでも未だにお茶汲み要員でも
あるようです。
新宿警察署は旧態依然とした男尊女卑社会が
続いているようですね。
※小説内のフィクションです
ひより、捜査から外される
ひよりが飲み物を配っていると事件が
発生しました。
ひよりも現場に出発しようとすると
「牧野はいい」と止められてしまい
ます。
「そういう方針になった」と理由にならない
理由でひよりは捜査から外されてしまい
ます。
ついに始まった嫌がらせ。
パニックになりかけるひよりがメゾン・ド・
ポリスに連絡をしようとしていると
間宮朝人がやってきます。
「メゾン・ド・ポリスの人たちとの
関わりを断つならなにもなかったことに
してもいい」
と脅されます。
これを断ればやっと叶えた刑事の夢を
失うかもしれません。
ですが間宮の言うとおりにしたら真実は
闇に葬られ、父も帰ってこないでしょう。
「お断りします」
半ばパニックになりかけていましたが、
伊達の「どんなに悩んでも決める時は
一瞬です」の言葉を思い出し、心を決め
ました。
情報屋にも警察の手が
ひよりだけでなく情報屋の館林にも
警察による妨害がありました。
館林はフリーのライターですが、
寄稿していたニュースサイトや
新聞社から仕事を打ち切られてしまった
のです。
家族を守るためにメゾン・ド・ポリスへの
協力をやめることになりました。
ひより、まさかの行動に出る
捜査から外され雑用係に戻ったひより
ですが、なんとそのまま休暇届を出して
しまいました。
仕事をさせないのならばいっそ休んでやる
ということのようです。
心配する迫田にひよりは「捜査に集中
できる」と啖呵を切ります。
蒼野町へ
ひよりが休暇届を出したことで自由に
動けるようになったものの、手がかりは
依然としてありません。
そこでメンバー全員で蒼野町へ行ってみる
ことになりました。
蒼野町の白鳳電機工場に聞き込みを行った
結果、総務課長の糸居という人物が当時を
知っていました。
ただし市野沢譲や野間仁については詳しく
覚えていないようです。
覚えていないとは言っていますが市野沢譲
に関してはすでに亡くなっていることは
知っていました。
服部鉄平
12年前、蒼野町の町長をしていた
人物です。
現在は家業の不動産屋を継いでいます。
地元側の意見として町長の立場から
白鳳電機の工場について尋ねますが
概ね良好な関係だったようです。
しっかりと双方が納得できる形で
進められたようでトラブル等もない
ようです。
牧野尚人からの地図
高遠建設の事件を解決した際にひよりの
父と見られるメールアドレスから送られて
きた地図。
夏目惣一郎が聞き込みの度に相手に見せて
いましたが、元町長・服部鉄平が何か
気が付いたようです。
この地図は蒼野町の工場が建つ前のもの
でした。
白鳳電機の脅し
メゾン・ド・ポリス一行が夕食を終えて
ホテルに戻ろうとすると白鳳電機の糸居が
部下らしき人物を連れてやってきました。
「自分たちを嗅ぎまわるのはやめろ」
とのことです。
「営業妨害で被害届を出す」と脅しますが
ひよりが市野沢譲の名前を出し、奥さんが
「殺されたも同然」と言ったことを伝えます。
その場は引き上げていった糸居ですが、
後になり「話がある」と電話をかけてきま
した。
糸居の話
総務課長の糸居は12年前の立ち上げ
メンバーの1人です。
実は市野沢譲とは2人で飲みに行くほど
打ち解けていたようです。
工場建設の話が進む中、糸居は偶然
ある書類を手にしました。
それは半導体洗浄で出る汚水のデータ
でした。
データにはその汚水に含まれる有害物質の
数値が基準値をわずかにオーバーしている
ことが書かれていました。
さらに、町の人に説明したデータは
改ざんされていたものでした。
改ざん前のデータを見た糸居は市野沢譲に
相談しました。
市野沢譲は「プロジェクトとは関係のない
上司に事実を話すべきだ」と助言し、
糸居もそのようにしました。
しかし事実を報告した上司は「見なかった
ことにしろ」と言い出します。
さらに野間仁が現れ、「告発したらクビに
なる上再就職もできない」と脅されます。
市野沢譲にも「忘れてくれ」と言った
のですが、ずっと悩んでいたようで
そのうち交通事故にあってしまいます。
このことに深い後悔を抱いていたようで
今回が最後のチャンスだと思い、真実を
打ち明けにやってきたのです。
館林
一度は手を引いた館林ですが、改ざんの
事実がわかったことを夏目惣一郎が伝えると
ニュース記事にすることを請け負いました。
世間に公表することができればもみ消される
心配はなくなりそうです。
糸居、襲われる
糸居から改ざんデータを受け取るため
約束のファミレスに向かっていた
メゾン・ド・ポリス一行でしたが
ひよりのスマホに父を名乗る人物から
「糸居が白鳳電機に襲われた」という
メッセージとともに住所が送られて
きました。
どういうことでしょうか。
なぜ糸居の行動が白鳳電機にバレて
いるのでしょう。
そしてもし本当にひよりの父なら
なぜこちらの行動を知っているので
しょうか。
夏目惣一郎は何かに気付いたようです。
糸居宅
送られてきた住所をもとに糸居宅に
侵入すると前日ホテル前で脅しをかけて
きた際に糸居と一緒にいた取り巻きが
糸居と言い争っていました。
改ざんデータの書類を無事に奪い返し
糸居の身柄も確保します。
言い争っていた2人には「シラを切った
ほうが身のためだぞ」と脅し解放しま
した。
牧野尚人
無事に改ざんデータと糸居を守りきり
家の外に出ると、見張りをしていた
伊達のとなりに「お客さん」がいました。
ひよりの父・牧野尚人です。
牧野尚人は元町長・服部鉄平が経営して
いた服部不動産で働いていたのです。
夏目惣一郎はさっきのメールでそのことに
勘づいていたようです。
前日に聞き込みに行った際にはひよりに
気付いて身を隠していたようですね。
失踪の理由
牧野尚人は市野沢譲と仲がよく、
蒼野町工場の改ざんについても相談
されていました。
自分自身が知ってしまった高遠建設の癒着の
件(第5話参照)で姿を消さなくては
ならなくなってしまいます。
その後に新聞で市野沢譲が亡くなった
ことを知り、データ改ざんのせいだと
判断しました。
白鳳電機には警視庁の天下りが大量に
いるため、改ざんを知っていることが
バレたら自分も危険にさらされるかも
しれないと思い、高遠建設の癒着が解決
した後も姿を隠し続けていたのです。
なお、前回冒頭で経理のバイトをしていた
のもやはり牧野尚人のようです。
偽名を使い各地を転々としていたようです。
その後
牧野尚人は家族のもとに戻りました。
ひよりも外されていた捜査にも参加
させてもらえるようになり、全て元通り
です。
なお、糸居が白鳳電機に襲われたのは
情報屋・館林による内通でした。
最初に警察側から妨害を受けた際に
間宮朝人から「夏目惣一郎が行動したら
知らせろ」と言われていたのです。
間宮朝人の左遷
警視正に昇進するかもしれないとまで
噂されていた間宮朝人ですが、青森の
五所川原中央署に異動となりました。
メゾン・ド・ポリスの妨害に失敗した
ことで左遷させられたようです。
個人的感想
ひよりの父が無事家に帰り、ひよりを
邪魔していた間宮朝人も左遷させられ
ました。
実は私のあらすじ紹介からは省いて
いますが、ひよりはICE MOONというバーの
マスターである瀬川草介が気になっており
頻繁に通っています。
最終話である今回、瀬川草介から意味深な
カクテルを出されたのですがその意味を
理解する直前にメゾン・ド・ポリスから
再び連絡が入り事件に向かっています。
ひよりは恋愛よりも仕事を取ったよう
ですね。
当初の嫌々メゾン・ド・ポリスに向かって
いたころとは雲泥の差です。
最後に
TBSドラマ「メゾン・ド・ポリス」の
原作小説第9話(2巻4話)のあらすじを
紹介しました。
この話は2巻の最終話に当たります。
瀬川草介との恋愛の結末は描かれていませんし
メゾン・ド・ポリスとはまだまだともに
事件を解決していくようですがここで
最終回です。