中学聖日記の主人公・聖の情事がついに
勝太郎の知るところとなりました。
本来であれば大激怒するところですが
勝太郎は「信じてる」という言葉で
聖に謝罪の機会すら与えませんでした。
この態度に「怖い」という声があがって
います。
完璧超人と言われ「なぜ聖は勝太郎ではなく
黒岩なんかを選んだのか」と疑問に
思われ続けていましたがこれがある意味の
答えなのかもしれませんね。
「信じてるから」の裏に潜む狂気
聖が教え子と手を繋いで自宅マンションに
帰ってきたのを見て「信じてるから」と
答えた勝太郎。
聖が何か言おうとしても「信じてる」の
一点張りで聞く耳を持ちません。
これはもはや現実逃避ですよね。
相手に謝罪も言い訳もさせずなかったことに
しようとするにはあまりにも大きな事件の
はず。
実際、黒岩の靴を踏みつけて
聖を部屋へ連れ帰っているので
何とも思っていないはずがありません。
この時点で「完璧超人」というより
自分の思っている通りに進めるために
マイナス面や不都合なものを一切見ない
という狂気を感じます。
喧嘩しないカップルはヤバい
「1度も喧嘩をしたことがないほど仲良し」
という表現は現実でもまれに使われますが
実際にそんなことはありえません。
それぞれ違った人生を歩んできた二人が
一緒になる以上、価値観の違いやすれ違いが
あって当然です。
喧嘩をせずに相手の間違いやおかしな点を
見ないふりをつづければその澱は心の奥に
たまっていきます。
その澱に耐え切れなくなったとき決定的な
亀裂が入ります。
その修復は普段から喧嘩をするカップルより
ずっと困難です。
罵り合いをする必要はありませんがお互いに
不満を言って解決していくプロセスは踏んで
いたほうがいいですよね。
聖が勝太郎に不安を感じていた理由
聖は黒岩に傾いた理由として結婚が不安だった
という点を挙げています。
マリッジブルーというのは誰にでも訪れる
ものですが、それに加えて聖の場合は
勝太郎が何もかもを包んでしまう異常な
までの包容力に恐怖を感じていたのでは
ないでしょうか。
改めて考えれば以前黒岩と勝太郎が
聖のマンションでニアミスした際にも
あきらかに聞こえていたであろう言葉を
聞こえないフリをしていました。
聖が不安で苦しんでいる際に「信じてる」の
一点張りで不安を解消する機会がなかった
のも辛いですよね。
不安を包み込んでなかったことにするのでは
なく、ちゃんと一緒に解決するプロセスを
踏んでいれば結末は違うものになっていた
かもしれません。
勝太郎は聖のことをちゃんと見えていたのか?
勝太郎は聖の考えをきちんと聞いたことが
あったでしょうか。
聖が何に悩んでいたのかを気付いていたので
しょうか。
遠距離で寂しい思いをしていることにすら
気付いていなかったのではないでしょうか。
原口先輩からちょっかいをかけられたときも
「信じている」といい続けていましたが
聖の性格を理解していれば簡単に流される
ことくらいはわかったはずです。
そして押せば簡単に流されるような女性を
自分の目の届かないところに置くことに
危機感を持たないのはもはや異常です。
勝太郎は本当に聖という人間が見えていた
のでしょうか。
最後に
中学聖日記の勝太郎は今まで完璧超人と
言われ聖にはもったいないという評価を
されていました。
逆に考えると勝太郎がなぜ聖を好きなのか
イマイチわかりませんよね。
聖でなくてはダメだった理由は何でしょうか。
相手の意見を聞かないのであれば別に誰でも
よかったのではないでしょうか。
あまりにも聖の意見を聞かなすぎて
聖を見ていないのではないかとさえ思えて
きますね。