日テレ「あなたの番です」が最終回を
迎えました。
２クールという長丁場でたくさんの
事件と伏線、怪しげな住人たちのおかげで
謎解きや考察で大いに盛り上がりましたね。
期待感が上がりすぎていたということも
あるのでしょうが、最終回がありえない
ほど不満の声が上がっています。
結局伏線らしき謎は回収されず、
さらには新たな謎を残して終了しました。
それはそれでアリな結末なのかも
しれませんが、すっきりと終わって
いないのはモヤモヤしますね。
黒幕と脚本家の癒着？
最終回で一番多い不満は黒幕が脚本家の
お気に入りだったことでしょう。
「あなたの番です」は秋元康が脚本を
手掛けていました。
そして黒幕は元乃木坂４６の西野七瀬が
演じる黒島沙和でした。
昨今のＮＧＴ４８の不祥事もあり
以前から嫌われていた秋元康はさらに
アンチを増やしており、そこにきて
今回の秋元康グループのメンバーが
黒幕だったことに「ごり押し」の声が
上がっています。
私は乃木坂ファンなので秋元康自身に
嫌悪感がなく、西野七瀬に好意的な見方を
してしまっているのでバイアスがかかって
おり正しい判断はできませんが他にも
名俳優・名女優が集まっている中で
自分の所のアイドルを犯人にしたという
のは不満が出るのもわかる気がします。
棒演技
多くの視聴者は「棒演技」など西野七瀬の
演技のマズさを指摘していますが私には
虫唾が走るほどの演技には思えませんでした。
もちろん、尾野幹葉役の奈緒や榎本早苗役の
木村多江といった演技力の高い人と比べると
数段落ちるのはわかります。
ですが「お遊戯会」「学芸会」と言われる
ほどのものだったのでしょうか。
私はこの点については「絶賛することは
もちろんできないがそこまでではない」
というスタンスです。
黒幕、動機なし
ミステリーっぽかったのに結局黒幕に
まともな動機がありませんでした。
敢えて言うなら「コロシが好きだから」
ということなのでしょう。
つまり黒幕はただの（？）快楽殺人者
ということでした。
やりたいから手あたり次第やったと
いうのではこれまでの考察が全て無駄に
なりますよね。
用意周到な計画ではない杜撰な犯行
黒幕の黒島沙和が関わった事件について
黒島の語りと共に回想が流れましたが
どうやって事件現場から証拠を残さずに
逃げたのかがほとんど語られていません。
アサシン風の衣装を着てはいるものの
さらさらと髪をなびかせており抜け毛が
残っていそうに感じます。
アイドルは髪の毛が抜けないのでしょうか。
また、複数人をたった一人で次々と襲って
みたり、ガタイのいい男性を反撃も受けずに
殺害したり、挙句の果てはうたたねしている
女性の腕に針をさして塩化カリウムを注入
してみせました。
杜撰というかご都合主義と言っても過言では
ありませんね。
異常性の兆候が見えなかった
黒島沙和は反社会性パーソナリティ障害や
サイコパスだと思い込んでいます。
※実際にその診断があったわけではなく
高校時代に脳のスキャン画像を見た
医大生に言われたことを真に受けている
だけです。
ですがこれまでその兆候は一切ありません
でした。
サイコパスだと思い込んでいただけ
なので普段は普通の女性だったという
ことなのかもしれませんが、異常性を
ここまで消せるのは違和感がありますね。
結局明かされなかった日付の謎
手塚家に飾ってあったパズルに隠されていた
日付の謎は結局明かされませんでしたよね。
菜奈が藤井淳史の誕生日を調べようとしたのを
黒島沙和が知ったのが菜奈の殺害動機だった
わけですが、あれは本当に牡羊座の
ラッキーナンバーの日に殺害していた
だけなのでしょうか。
だとしたら動機として弱すぎます。
黒島沙和は「数学の天才」というキャラ
だったはずです。
占いという非論理的なものに縛られて
動いた理由は何だったのでしょうか。
そして何より、まだ発行されていない
はずの６月号に書かれていた12日に
対応する事件の日付が5/12というのは
意味が分かりませんよね。
さらに甲野貴文は手下である内山の
犯行とは言え「さわやかすみだ」に
載っていない日に殺されています。
なお事件の日付はフィボナッチ数列
だとする考察もありましたが、そもそも
フィボナッチ数列ではありませんでした。
新しく提示された謎
黒島沙和を警察に突き出した後、
手塚翔太の部屋に無人の車いすが転がって
きて座席に「あなたの番です」と書かれた
紙がありました。
黒島沙和以外の人間がまだゲームを
続けているということなのでしょうか。
さらにはその後赤池幸子（おばあちゃん）が
病院の屋上から飛び降りています。
ちなみにこれは放送直後から公開されている
Huluの「扉の向こう」でも明かされて
いません。
最後に
２クールかけて放送された日テレドラマ
「あなたの番です」が終わりました。
様々な住人の思惑がからまり考察が
盛り上がったドラマでしたが黒幕の動機が
ほぼゼロのただの快楽殺人というオチ
でした。
日付の謎もまともに明かされていませんし
どーやんが連続殺人鬼に盲目的になった
理由も薄いです。
そして番宣で「最後の１秒まで見逃せない」
と言っていたオチが「実はまだゲームを
続けている人がいるかも」という収拾の
つかない内容でした。
全ての伏線がきれいに明かされ明快に
なると思っていた人が多く、犯人の動機も
伏線も不明のままただ黒幕が自白して
終わったということに多くの不満の声が
上がっています。
私は１話からずっと楽しんできました。
Huluを契約し、スピンオフ「扉の向こう」も
欠かさず視聴しました。
その結末がコレではちょっと尻すぼみと
いう批判を否定できません。
ちなみにHuluでは最終回後に前後編で
黒島沙和の過去編を放送しています。
この２話でも伏線が明かされるようには
見えません。
車いすの「あなたの番です」の紙を送った
犯人や赤池幸子が飛び降りた事件について
続編が放送されるのでしょうか。