こんにちは。
猫の下僕です。
我が主(猫)は、若い頃、よく庭でカラスを捕まえてきては私に見せびらかしていました。
有害鳥獣なので、報奨金がもらえたのかもしれません。
きちんと申請していれば、我が主(猫)は今頃億万長者だったかもしれません。
12月18日のがっちりマンデーでは、鳥獣保護法改正によって、イノシシ狩りに参入しているALSOKが取り上げられました。
実は今、猟師が不足しているのだそうです。
猟師の免許は意外に簡単に取得できるそうなので、興味を持った人は取得してみるのもいいかもしれませんね。
目次
ALSOKの取り組み
ALSOKは、農作物被害のための有害鳥獣対策として、シカやイノシシなどを捕まえるトラップなどを設置するサービスを展開しています。
さらに、ALSOKのグループ会社である神奈川綜合警備保障は、社員が狩猟免許を取得、個人としてそれぞれが地元で捕獲許可を受けて、シカなどを駆除しているとのこと。
猟師や農家の高齢化に伴い、農作物を荒らす有害鳥獣を自力で追い払えない人たちのため、天下のALSOKが人だけでなく鳥獣までも捕まえだしました。
シカ?!野生動物って減少していて守られるべき対象じゃないの?
実は、今が観測史上もっとも野生動物が多くなっているのだそうです。
田舎と都会での二極化が進み、過疎化が問題となっている地域が多いことはみなさんもご存知のはず。
田舎は、一時期と比べ人がいないのです。
人がいなければ、野生動物は過ごしやすくなります。
よって、野生動物は増えているのです。
若者の猟師離れ!
1980年代のバブル時代、田舎から人が急激に人が出て行きました。
若者の猟師離れですね。
その結果、40代・50代の猟師が非常に少なくなっています。
猟師を専業としているのはそれより年上の高齢者ばかりというのが実態のようです。
プロハンターって?
ここでは、野生動物を捕らえて生計を立てる人、と定義します。
企業に就職して、サラリーマンとして鳥獣を狩猟する人も含めます。
ちなみに、鳥獣を捕る許可として、狩猟と有害捕獲の2種類があります。
「狩猟」とは、鳥獣保護法で「狩猟鳥獣」とされたものが対象です。
「有害鳥獣捕獲」とは、農作物や人間の生活に影響が出る場合に、被害の原因となった動物が対象で、都道府県が対象の動物の状況によって、捕獲可能な期間や数を決定します。
狩猟は期間が限定されていますが、有害鳥獣捕獲はほぼ年間を通して活動できます。
有害鳥獣捕獲の報奨金
自治体によって違うようです。
全国でもっとも対象になっている有害鳥獣であるニホンジカは、1頭1万円。
農作物を荒らす獣として真っ先に思い浮かぶイノシシも、1頭1万円。
都内で大量発生している黒い悪魔、カラスは1羽500円。
単純計算で1日で2,3匹仕留めれば20日勤務で4~50万になりますね。
※追記:報酬額は自治体によって大きく異なり、場所によってはニホンジカ1頭で3万円払われることもあるそうです。
プロハンターになるには?
まずは狩猟免許が必要です。
狩猟免許には以下の4種類があります。
・罠猟免許
・網猟免許
・第1種銃猟免許 装薬銃(ライフル・散弾銃)、空気銃が使用可能
・第2種銃猟免許 空気銃のみ
特に人気があるのは、罠猟免許と第1種銃猟免許のようです。
免許は筆記試験に合格する必要があります。
そして、その試験の前に講習会を受けることができます。
この講習会では、試験でどのような問題が出るかの対策をしてくれるとのこと。
講習会参加者の合格率はなんと9割超!
試験問題は普通の生活では知らないことだらけのため、講習会への参加は必須といってもいいでしょう!
講習料と試験料
講習会は6,000円。
試験は1免許あたり5,200円。
ただし、日本で銃を使うには、さらに警察へ行き、銃の免許を取得したり確実に保管できることを証明する必要があります。
サラリーマンとしての猟師
安定を考えるなら、「認定鳥獣捕獲等事業者」として認定されている会社に就職するのがいいでしょう。
前述のALSOKを含め、全国で100社近くがすでに認定されています。
一番多い都道府県は北海道。
ただし、北海道にはニホンジカだけでなく、ヒグマも出るので注意!
収入は?
サラリーマンとしての猟師の場合、企業によりますが、特別手当等はないようです。
ちなみに、ALSOK社の平均年収は5,463,950円(平成28年3月31日現在。有価証券報告書より)です。
次に、フリーの猟師を考えて見ましょう。
前述の有害鳥獣捕獲での報奨金。
自治体によって違いがあり、また猟師自身の実力によっても獲物を仕留める数が違うために千差万別。
1年目は10頭も仕留められないという人が多いようですが、プロは年100~200頭とのこと。
100頭で、1頭あたり1万だとすると、わずか100万。
ちょっと厳しいですね。
ただ、多くは自然の多い田舎に住むため、生活費がかなり抑えられるという利点があります。
また、仕留めた鳥獣は、特徴的部位(尾や角など)を提出する他は、食べていいそうです。
ということは、常に新鮮な肉がタダで手に入るわけです。
食費が浮きますね!
まとめ
・ALSOKなど、多くの企業が有害鳥獣捕獲の業務へ乗り出している
・その裏には、猟師不足と過疎化による、野生動物の増加があった
・猟師の資格は比較的簡単に取得できる
・獲物を仕留めると報奨金が出て、ついでに食べられる
以上です。
都会の喧騒に疲れた方は、田舎で狩猟暮らしという生き方もいいかもしれませんね。
リアルで「ひと狩りいこうぜ」と言えますよ!