週休３日でのんびりと働きたい―――
そんな夢が実現されたかのように見える
週休３日制ですが、巨大すぎる落とし穴が
空いているようです。
目次
週休３日制を導入検討する会社が増えている
ヤフージャパンやファーストリテイリング、
佐川急便など、多くの人が知っている
有名な企業が導入を始めたことで話題と
なっている週休３日制。
オリックス生命保険は、さらに上を
行く週休４日が可能となる制度の
導入が始まるようです。
ですが、休みが増えたことでラクに
なるどころか、より過酷な状況に
追い込まれるパターンが多いようです。
巨大な落とし穴
週休３日の大きな目玉として、育児が
必要な家庭でも働けるというものが
ありました。
しかし、実際の幼稚園・保育園は両親が
フルタイム勤務でないと入園を認めて
いないところもあるようです。
数が足りないことで、特に名のある
幼稚園・保育園では、両親の属性まで
確認することが多くなっています。
子供のためを思って週休３日制で働いて
いるのに、それが原因で幼稚園に入れ
ないという本末転倒なことにもなり
かねないようです。
企業側だけでなく、幼稚園・保育園など
すべての企業・団体が足並みを揃えないと
うまく回りそうにないですよね。
もちろん、両親がフルタイムでなくても
受け入れる幼稚園はありますし、今後
週休３日制が浸透すれば、より多くの
人がメリットを享受できるようになる
でしょう。
早く浸透するといいですよね。
その他のデメリット
幼稚園・保育園の問題だけでなく、
他にも多くのデメリットが存在します。
収入が減る
一番のデメリットは、やはりこれでしょう。
時給制ではない正社員であっても、労働
時間が少ない場合の基本給が少ないのは
当然です。
特に共働きの方は、お金が足りなくて
就業しているわけで、休みが存在しても
何もできないなどということになり兼ね
ません。
結局、休日にアルバイトなどをするハメ
になるかも。
周囲の理解がまだまだ得られにくい
週休３日制を歓迎している人ばかりでは
ありません。
特に忙しい現場や、お客との関係で
就業時間があってないような営業職の
人などは、休まれると困ると考える
ことも多いでしょう。
そんな中、「のっぴきならない事情」
以外で、つまりリフレッシュのために
休む人に対しての風当たりはどうしても
強くなりがちです。
職場のストレスのうち最も比率の高い
ものは人間関係だと言われています。
フルタイム就業者と週休３日制の就業者
では、同じ正社員であっても壁ができて
しまいそうですね。
拘束時間が長いことが優れた社員では
ないということが当たり前に感じられる
世界になるといいですよね。
※就業時間が短いことが優れた社員という
意味ではありません。
良質な仕事をこなせるのが優れた社員です。
情報の齟齬が発生しやすい
相手がフルタイムであればまだしも、
週休３日制同士の場合、最悪の場合
週１日しか一緒に働くことがなくなり
ます。
緊急性の高い情報などが人づてで伝わる
ことになれば、情報の齟齬が発生しやす
くなるでしょう。
そうならないようにフルタイムの人と
組むようにするとなると、結局週休３日
の人は重要なポジションに就けないと
いうことになります。
結果として、昇進も収入ベースのアップも
ままならないということになります。
将来のことを考えると、週休３日制で
働くことに躊躇してしまいますよね。
仕事の量について
フルタイムの人と同じ仕事量をすると
なると、結局残業が必須となります。
となれば、当初の目的だった「休みを
増やして優雅な生活」というものから
遠くかけ離れた働き方になってしまい
ます。
企業によっては、就業時間はフルタイムと
同じという規約を実際に設けているところも
あります。
その場合、フルタイムが１日８時間ならば
週休３日制では１日１０時間です。
実際にこの制度を設けている某運送会社
では、１日８時間を超えた分の２時間に
ついて、残業代は出ません。
１０時間を超えて初めて残業代が発生
します。
しかも、募集時点で２０時間の残業代を
含めた月収例を紹介しています。
募集で例示した残業時間内に仕事が終わら
ないのは、一度でも働いたことがあれば
誰でも知っている周知の事実。
残業なしで１０時間の労働環境に、
さらに何十時間も残業が発生すると
なると・・・
体を壊しそうですね。
趣味の時間は増えるのか？
上記のようなデメリットがある週休３日制
ですが、企業によっては万人が利用でき
るわけではなく、介護や育児などで
必要に迫られている人にしか認めない
という場合もあるようです。
有名無実化していたり、申請すると
上司がとんでもない渋い顔をするなど
といったこともあるため、事前に確認
することが欠かせそうにありませんね。
労働時間や労働密度の増加により、
結局趣味の時間が増えることもなく
疲れを取るため家で寝ているだけという
制度にならないように、多少給料が
少なくても心に余裕のある働き方が
できるといいですよね！