2018年版下町ロケットではダイダロスの
重田社長(古舘伊知郎)がギアゴーストの
伊丹大をそそのかし佃製作所を裏切らせて
います。
その決め手となったのが伊丹大の帝国重工
時代の人間関係だったわけですが、なぜ
帝国重工の社員でもない重田社長がそこまで
詳しい内部事情を知っていたのでしょうか。
原作小説を基に解説していきます。
ギアゴースト伊丹大を洗脳!?
ギアゴーストの伊丹大は過去に重田社長の
会社を倒産に追いやった人物です。
その人物から買収の話を持ちかけられ
一度は断ったものの最終的に受け入れて
います。
その理由は伊丹大の帝国重工時代の
人間関係をひっくり返したことに
あります。
最後まで味方だと思っていた的場俊一が
実は伊丹大を蹴落とした黒幕である
ことを知らされたのです。
言葉巧みにこの情報を伝えられ、
当時の辛い思いとともに帝国重工への
憎悪が蘇り復讐しか考えられなく
なっていきました。
まるで洗脳のように豹変してしまい
ましたね。
伊丹大本人より内部事情に詳しい
帝国重工に勤ているわけではない重田社長が
伊丹大本人よりもその周辺の人間関係に
詳しいのはなぜなのでしょうか。
ただの下請け会社の社長、しかもその会社が
倒産した後のことまで事情を知っています。
協力会
実は帝国重工の下請け企業は「協力会」
という名前で半ば組合のような形と
なっており、帝国重工と密接に繋がって
います。
その中でも重田工業は発言力が高く
帝国重工の会長とも懇意にしている
ほどでした。
その蜜月の関係は重田工業が倒産した
後も続いており、ダイダロスの社長と
なった今でも情報がはいってきている
わけです。
情報を制する者はビジネスを制す
今回の下町ロケットではダイダロスは
悪役という立場のため今後さらに視聴者を
苛立たせることになりますが、情報の
大切さを理解している重田社長はかなりの
やり手のようです。
「情報」は現代のビジネスではとても
重要なもので、帝国重工やその下請け企業
から内部事情を手に入れることができる
ダイダロスはとても有利な立場にいます。
この情報網があるおかげで帝国重工による
無人農耕トラクターに対し一歩先んじて
行動し一時は圧倒的勝利を収めています。
結局「的場憎し」が行動原理となって
いたため情報の使い方を誤り、最終的に
失脚していきます。
ですがこの情報収集力を正しく使えば
ダイダロスはもっと成長できたかも
しれません。
残念ですね。
最後に
ダイダロスの重田社長(古舘伊知郎)が
伊丹大より帝国重工の情報に詳しかったのは
「取引会」と呼ばれる帝国重工の下請け企業の
集まりでの地位によるものです。
重田工業が倒産したことで取引会そのもの
には参加していないはずですが当時の
関係が今も続いているのです。
下請け企業だけでなく帝国重工の社員や
役員とも今でも関係が続いているようです。
これだけ広い交流をしておりたくさんの
情報網を構築しているのですからもし
重田社長がまじめに会社を経営していれば
ダイダロスはもっと大きく、優秀な企業に
なっていたことでしょう。
やはり復讐は何も産み出しませんね。