3月11日は、東日本大震災の発生した日です。
2017年で、ちょうど6年になります。
現在でも、避難を続けている方が多く、
仮設住宅で過ごしている方はつらい日々を
過ごしています。
原則2年の仮設住宅は、今も入居者が
たくさんいらっしゃいます。
仮設住宅の入居期間
もともと、仮設住宅は原則2年と
なっていました。
しかし、すぐに仕事が見つかる人ばかりで
はありません。
収入がなければ、家賃も払えません。
そういった方々のため、国や自治体が
期間の延期を繰り返しています。
仮設住宅を出られない理由
家賃が払えない
前述の通り、まずは収入がなければ
家賃が払えません。
現在でも、生活していくだけの収入を
得られる仕事に就けていない人も多いです。
実は、福島県の有効求人倍率は1.44倍です。
※2017年1月・季節調整値
有効求人倍率とは、募集人数と求職者の
比率です。
1倍を超えているということは、求職者の
合計よりも募集している数が多いことを
示しています。
つまり、「仕事を選ばなければ」、
仕事を探している人は全員職が見つかる
ことになります。
ただし、子供のいる家庭と一人暮らしの
家庭では必要な収入も違うでしょうし、
家庭内で働き手が複数いる場合と、
母子家庭などで働き手が限られる場合も
あることでしょう。
そうすると、どうしても仕事を選ぶ必要が
出てきてしまい、結果として需要と供給の
齟齬が発生してしまいます。
働きたい人が働きたい仕事に就けるように
なるといいですね。
圧し掛かるローン
震災の直前に住宅を建設したばかりの
方など、自宅のローンが残っていた被災者も
多かったというのは報道されている通りです。
自宅そのものがなくなってしまったにも
関わらず、ローンだけが残っていると
いうのは、金銭面だけでなく、心も
砕かれてしまうことでしょう。
当時の住宅関連の保険では、津波被害
などの「天災」への補償がないものも
あり、ローンを返済することができない
という状況に陥っているようです。
そうすると、失った家のローンと、
これから住む家の家賃という二重の
支払いが発生するため、前に進むのが
苦しくなっているようです。
時間経過による意欲の低下
人は「変わること」を恐れるように
できています。
新しい一歩というのは、いつでも不安が
あるものです。
これ自体は防衛本能として備わっている
当たり前のことです。
東日本大震災や熊本大地震のような
つらい経験をして心に傷を持った方は、
現状を変えようという気力を根こそぎ
奪われてしまっている場合もあります。
もちろん、震災から復興が急ピッチで
進んでいた頃は、みんなの「がんばろう」
という気持ちで、気力が漲っていた
ことでしょう。
しかし、いつまでたっても解除されない
避難区域や、親類などを頼って遠方へ
友人が離れていったことなどにより、
どんどん活力が失われてしまっている
ようです。
仮設住宅は過酷な住居ですが、それでも
とりあえず寝泊りできるため、
「もうこのままでいいや」
と考えてしまっている人もいます。
当然ですが、このままでいいわけでは
ありません。
そのことは本人もわかってはいるのです。
この点について、メンタル面でのサポートも
必要であり、国や自治体からもメンタルケアの
専門家が派遣されているはずです。
最後に
仮設住宅に住む被災者というと、
「仕事もせずにパチンコをしている」など
批判的な報道が多くありました。
しかし、そのような人は本当に一部の人間
だけです。
大半は、気力を奪われ、がんばりたくても
がんばれない方たちです。
仕事を探していても、求めている仕事が
ない方たちです。
東日本大震災・熊本大地震は過去の災害では
ありません。
今なお、その爪あとは残っています。
3月11日は、東日本大震災の発生した日です。
4月14日は、熊本大地震の発生した日です。
毎日被災者のことを考えることは
できないかもしれませんが、震災の発生した
この日だけでも、苦しんでいる被災者の
ことを考えてみてはいかがでしょうか。
私も、少しでも被災者の暮らしがよくなる
よう、微力ながら尽力させていただいて
おります。
みなさんが早く幸せな日々を送れるよう、
祈っています。